グローシアン支配時代の関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 09:41 UTC 版)
「グローランサー」の記事における「グローシアン支配時代の関係者」の解説
ヴェンツェル 声:江川央生 本作のラストボス。ランザック王国お抱えの魔術師で元魔法学院長。そして、バーンシュタイン王国に仕えていた元宮廷魔術師。サンドラが魔法学院の生徒だった頃の師で膨大な知識を持つ。ゲヴェルに脅されてシャドー・ナイツを組織したり、エリオットとリシャールをすり替えるなどの裏工作をさせられていた。その一方でゲヴェルに反旗を翻しており、密かにエリオットを助け、後にカーマインたちに力を貸した。 しかし、物語終盤で本性を現し、ルイセからグローシュを奪いグローシアンとして復活。そのまま逃走し姿をくらますが、ゲヴェルが倒れた後に自身の野望を実現させるため世界に宣戦布告する。なお、それまでは白衣であったが黒衣となり、目つきも悪人染みたものへと変わった。民衆の支配が目的なので、兵士や戦力になりそうな者だけを狙って殺害を企てている。 その正体は、グローシアン時代最後の王。人間は争いが好きだと考えており、それを統治するに相応しいのは永遠の命を持つ自分であるとも考えている。グローシアン王時代にゲヴェルを生み出し自身との融合を始めるが、実験は失敗。強大な生命力(再生力・寿命)と時空干渉能力を得たが、引き換えにグローシアンとしての能力を失ってしまった。暴走したヴェンツェルはグローシアンを虐殺してしまい、これによりグローシアン支配時代は幕を下ろし、ヴェンツェルはグローシアン最後の王となった。以降は民衆にまぎれてひっそりと復活の機会をうかがいながら生き続けていた。 そこへ復活したゲヴェルがヴェンツェルの波動を感じ取って現れ(仲間を探していた)、脅迫される形で協力することとなった。しかしゲヴェルは主人公たちに倒され、その機に乗じて世界に宣戦布告。手始めにランザック王城を吹き飛ばし、洗脳したリシャールと仲間にしたライエルを使ってローザリアで破壊活動を行わせた。カーマインたちとの直接対決でも膨大な生命力を用いて無尽蔵に再生し、圧倒的なタフネスを見せつけた。更に危なくなるとすぐにテレポートで逃げてしまう。 だが、パワーストーンによる「奇跡」によって再生能力は失われ、更には人々の諦めない思いが生み出した「奇跡」がテレポート能力まで奪い取った。これによりヴェンツェルは切り札である「時空制御塔」を起動させるが、これもフェザリアンたちによって墜落させられてしまう。時空制御塔の最終決戦にて致命傷を負い塔から落下するも、ゲヴェルの力を完全解放。醜い怪物と化してカーマインたちの前に立ちはだかる。しかしこの姿で生きられるのはわずか一日であり、カーマインと同様に彼自身も期限付きの命となってしまった。世界もろとも道連れに滅びようとするが、カーマインたちの「諦めない思い」の前に再び敗北し、自分がなぜ負けたのかもわからないまま今度こそ滅び去った。 初回版ではラスボス撃破後に使用する筈のパワーストーンが戦闘前にも使用可能であり、その所為で最終形態と戦わずしてエンディングを迎えてしまうというバグがあった(BEST版以降は修正されている)。 ベルガーとは対立する組織間でのリーダー同士であり、彼を捕らえゲヴェルとの融合実験を行ったので面識があった。 『II』にてグローシアン王時代のことがさらに詳しく判明する。元々は善良な王であったが、ゲヴェルの始祖であるゲーヴァスの魂の一部を自身に封印したことで豹変してしまったという。 PSP版に実装された新規ルートではジャスティンによって計画が狂わされ、ラストボスの座を追いやられる事になる。ルイセからグローシュを奪い、逃走の最中にジャスティンたちから襲撃を受ける。真の力を取り戻す前にグローシュを奪われてしまい、殺されかけたところをカーマインたちに助けられ捕縛。ローランディア城の牢獄へ投獄されてしまった。そちらでは設定も変化しており、グローシアン時代の王であったことは変わらないが、「とある事故によりグローシュを失い、負傷し、傷を治すためにコールドスリープに入り現代まで生きてきた」というものになっている(このためゲヴェルと融合いないのか強大な再生能力を持っていないようである)。投獄された後は闇の物質デュンケルスの存在を告げるなど協力する姿勢を見せ始め、時空制御塔の場所を教える条件として自分を連れ出すことを交換条件にする。だがこれは罠であり、制御塔の機能を回復させた後、ガーディアンを呼び出してカーマインたちを殺すつもりであった。しかし逃走したのもつかの間、その間隙をジャスティンに突かれ殺された。 エリオットの義父&エリオットの義母 声:土門仁 (義父) ヴェンツェルの命令によりエリオットを育ててきた男女。その正体はシャドー・ナイト。初めは命令に従ってエリオットを育てていたが、次第に愛情を覚えていき、本当の息子のように接していった。しかし、ヴェンツェルにより逆らうと死んでしまうという呪いをかけられていたため最後まで裏切ることができなかった。 命じられるまま破壊活動を行い、カーマインたちと対峙。エリオットを育てたのは命令でしかなかったと述べるが、カーマインたちによって倒された際は本心を語り、エリオットを実の息子同然に思っていたことを告白し息を引き取った。エリオットが仲間にいる場合は会話イベントが追加される。 ゲヴェル(異形) 声:滝下毅 かつて世界を支配しようとした伝説の怪物。全5体存在するが、ここでは本作で暗躍した1体を記す。 元は過去にフェザリアンが原生動物である「ゲーヴ」を改造して作った生物兵器であるが、すぐにグローシアン勢力に捕獲され、裏切られた際の保険として魔法やグローシアンが放つ波動が弱点になるように改造された。ヴェンツェルがゲヴェルとの融合実験により暴走し、同士打ちを始めたことでグローシアンの支配から逃れ、自分の手で人間を支配しようと虐殺を開始したが、民衆に味方していた5人のグローシアン(彼らは後にグローランサーと呼ばれる)たちが自らの身体を魔水晶へと変え、ゲヴェルは封印されていた。 時が経ち何も知らない人々が魔水晶を採掘することで封印されたゲヴェルの1体が復活。たまたま魔水晶鉱山警備の依頼を受けていたベルガー傭兵団を壊滅させたが、団長のベルガーに手傷を負わされ撤退。しかし、ベルガーの力に目をつけたゲヴェルはベルガーの細胞と自らの細胞を掛け合わせて作ったフレッシュゴーレムを作成。以降は自分を生み出したヴェンツェルたちを見習って歴史の裏で暗躍するにいたる。 仲間の姿を探して波動を辿った結果、ヴェンツェルと遭遇。彼を脅して協力させ、バーンシュタインの王子(エリオット)とクローン(リシャール)をすり替えさせ、更には手足となるシャドー・ナイツまで組織させた。リシャールを操って戦争を引き起こさせ、各国を滅ぼして世界征服を果たそうとした。 しかし、謀略の末、カーマインたちに追い詰められ敗北。彼等に敗北したのを悔やみながら、仮面騎士たちと同じように溶解して死亡した。 自分の肉体から要塞や分身であるユングを生み出したり、人間の細胞と掛け合わせてフレッシュゴーレムを生み出すなどさまざまな能力を持っている。切り札としてユングを取り込むことで巨大化することが可能。 なお、ヴェンツェルと再会した理由については自分と同じ波動を辿った結果出会ったという。このゲヴェルは5体のうちの1体に過ぎず、他のゲヴェルも封印されているという。なお、フレッシュゴーレムたちはゲヴェルの波動を受けることで生きているため、彼が死ぬと生命維持ができず死亡する運命にある。 PSP版の新規ルートではランザック王城の地下にもう一体のゲヴェルが封印されていたことが発覚。王城を破壊して復活するもジャスティンたちによって討ち取られている。また他のゲヴェルも登場しており、こちらは「ゲヴェル(闇)」と表記されている。闘技場を襲撃したがカーマインたちにより討ち滅ぼされた。 ラルフ 声:野島健児 ゲヴェルによってベルガーの細胞と掛け合わせて生み出されたフレッシュゴーレムの1人。ゲヴェルのスパイとして人間社会に送り込まれ、豪商であるハウエル家に引き取られている。優れた才覚を見せ、将来を期待されたがゲヴェルの洗脳により家を飛び出した。そしてカーマインの生き別れの兄と偽ってルイセに近付き、計画の障害になる者と見なし殺害しようとした。計画は失敗し、敗北。死亡した。 彼の死により、ハウエル家は衰退していくこととなる。 仮面騎士 ゲヴェルによってベルガーの細胞と掛け合わせて生み出されたフレッシュゴーレム。カーマインやラルフのように、各国へは送り込まれずゲヴェルの手足となって活動する。また、邪魔者となるサンドラやエリオット、その母を殺害する刺客として送り込まれる。ユングの育成や巣を警備している者もいる。 巣を警備していた彼らと対峙したウォレスが驚いてしまうほど、ベルガーと酷似した剣技を使う。その実力はライエルやオスカーに引けを取らず、二人と一日中戦い続けてもまったく疲労を感じないほど。また当時のインペリアル・ナイトと互角に渡り合ったウォレスも、仮面騎士の二人を相手では分が悪く敗北している。 しかし、ゲヴェル同様グローシアンの存在には弱く、大幅にパワーダウンを引き起こしてしまう。後にゲヴェルがカーマインたちに敗れ、存在の源である波動が途切れたことで全員死亡した。 ユング ゲヴェル自身の細胞から作りだされたモンスター(ゲヴェルのクローン)。近接戦闘に長けたタイプと爪を延ばして攻撃する中距離タイプの二種類が存在する。このモンスターは元々ゲヴェルの一部であり、本体であるゲヴェルに取り込まれることで彼をパワーアップさせることが可能。卵から生まれ人間をエサにしている。 続編『II』では、『I』の混乱期の際、各都市で暴れていたことが判明する。
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