アスターテ会戦とは? わかりやすく解説

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アスターテ会戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:18 UTC 版)

銀河英雄伝説の戦役」の記事における「アスターテ会戦」の解説

宇宙暦796年/帝国暦487年2月ラインハルト上級大将昇進し同時にローエングラム伯爵家名跡継いで初めての出征。また原作およびOVA最初エピソードである。 劇場版第2作においては、かなり掘り下げた改変がされている。そこでは、ラインハルト実力を試すという帝国軍三長官思惑ならびにラインハルト勝利栄達阻もうとするブラウンシュヴァイク公爵の策謀によって幕僚ミッターマイヤーロイエンタール参謀長メックリンガーブリュンヒルト艦長シュタインメッツ転属させられ残されたのはキルヒアイスだけであった。この出征におけるラインハルト配下ミッターマイヤーロイエンタール評するところ「融通利かないメルカッツ、「扱いづらいファーレンハイト、「実戦には向かん」シュターデン、「足手まといにしかならん」エルラッハにフォーゲルとなり、「手足縛られた上に、重石までつけられた」状態であった兵力艦艇2万隻。さらにフレーゲル男爵によって、出征情報フェザーンのルビンスキーを通じて同盟リークされるという念の入りようであった一方同盟側では、情報得た国防委員長トリューニヒトの命により、ヤンラオ所属する第2艦隊OVA版劇場版藤崎版コミックスではアッテンボロー所属している)、フィッシャー所属する第4艦隊、そしてジャン・ロベール・ラップの所属する第6艦隊の、あわせて3個艦隊合計4隻が動員された(劇場版第2作OVA第三期開始宣伝もかねた「顔見世興行」的な要素が強い作品で、ストーリーは各陣営主要キャラクター多数登場する展開に改変された)。 なお、道原版コミックスでは、原作OVA版異なり双璧ミッターマイヤーロイエンタール両者ともラインハルト指揮下で参加している。彼らはラインハルト忠誠を尽くすに足るかをこの戦いで見定めラインハルトもまた彼らの戦闘指揮をこの戦いで評価する事となる(同P167。また、同作ではP236-237等で第4次ティアマト会戦エピソード混入しており、その描画方法からラインハルト指揮下での両者デビュー戦と読む事ができる。第四次ティアマト会戦自体はP144で描かれているが、それに両者参戦しているかどうか描かれていない)。なお、二人参戦したために提督顔ぶれはメルカッツ・シュターデン・ファーレンハイト・ミッターマイヤー・ロイエンタールという布陣になっている(ただしエルラッハ少将P230登場している)。 同盟軍はこの数と地の利使ってダゴン星域会戦と同じ包囲殲滅戦企図したが、逆にラインハルト各個撃破好餌となった藤崎版コミックスでは更に設定掘り下げられ、同盟軍トリューニヒト国防委員長意向によって「第2、第4、第6艦隊それぞれ戦果を競わせ、最大の功を挙げた者を重用する」という約定が3人の司令官伝えられていた。そのためパエッタ中将をはじめとした各司令官連携を取らなかったという内容加味されている。また、同盟軍ダゴン星域会戦同じく包囲殲滅戦企図したのも、ダゴン星域会戦今なお同盟市民にとって人気のある戦いなのでそれを再現するトリューニヒト明言しており、この戦い自体彼にとっての「人気取り会戦であった)。当初ラインハルト幕僚たちは各個撃破徹するラインハルト作戦理解出来なかったが、唯一作戦好意的印象持ったキルヒアイス印象づけたファーレンハイト先鋒となり、正面から接近していたパストーレの第4艦隊12,000隻を最初に攻撃先制攻撃優位に立った帝国軍動き予測していなかった第4艦隊は対応が遅れ、一方的に撃破されることとなった。 この時点第2艦隊次席幕僚務めていたヤンは、直ち第6艦隊合流図り戦力集中を図るべきとパエッタに進言したが、それは第4艦隊がすでに敗退しており、彼らを見殺しにするという前提であった第4艦隊奮戦期待し感情的になるパエッタは進言却下し、間に合うはずもない第4艦隊救援に向った。これによってラインハルト勝利がほぼ確定した藤崎版コミックスでは上記追加設定のため、ヤン第6艦隊との連携進言したにもかかわらずパエッタは棄却している)。 戦闘開始4時間でパストーレ中将戦死して第4艦隊壊滅し対すラインハルト艦隊はほとんど損害生じなかった。なお、第4艦隊組織的抵抗途絶えた時点で、メルカッツラインハルト対し戦術上当然である掃討戦具申しているが、ラインハルト戦力温存理由却下第4艦隊残存戦力放置して第6艦隊へと進軍開始する。この判断は吉と出、続く第6、第2艦隊との戦闘数的に有利に進めることができた。約4時間後、時計回り迂回したラインハルト艦隊は、今度メルカッツ艦隊先鋒にして、第6艦隊側背4時半の方向)から攻撃開始した第6艦隊司令官ムーアその場での反転迎撃企図し、禁忌とされる敵前回頭指示その結果全艦が無防備な側面をさらけ出した状態で砲撃受けて第6艦隊壊滅したムーア降伏勧告拒絶して乗艦ペルガモン及びジャン・ロベール・ラップとともに戦死した。 第4・第6艦隊撃破したラインハルト艦隊は、そのまま第2艦隊との戦い臨んだ両軍はほぼ正面から対峙するが、劣勢第2艦隊はすでに逃げ腰で、ラインハルト艦隊先制許してしまう。戦闘開始直後旗艦パトロクロス艦橋被弾し、パエッタは重傷負って健在な士官最高位ヤン指揮権引き継いだヤン各個撃破不利になる事態見越して戦闘開始前に各艦の戦闘コンピュータいくつか対応策をあらかじめ入力しておき、状況あわせて指定したものを実施させる方法指揮した。この時ヤン使ったラインハルト艦隊中央突破逆用し後背にまわり、引き分け持ち込む作戦功を奏し戦況お互い艦隊相手艦隊後尾食らいつくという、さながら2匹互いの尾を狙って喰らい合うような形で環状態となる。この際帝国軍のエルラッハ少将命令無視して敵前回頭行ったところで乗艦被弾し戦死している。戦い消耗戦となり、ラインハルトこれ以上戦闘無意味であるとして撤退しヤン追撃を行わなかったため、戦闘終了した。 なお、ラインハルト各個撃破戦術打ち破って上記環状状態を生み出したヤンはこれを「人類有史以来幾度も繰り返されてきた光景」と評する一方己が策を破られ消耗戦へと持ち込まれラインハルトはこれを「無様な陣形」と評した会戦全体で、帝国軍戦死者は約20万人同盟軍戦死者は約200万人OVA版では帝国軍15万人同盟軍150万人)に達した一方同盟はこの会戦での敗北誤魔化すため、指揮を執ったヤン英雄として大々的喧伝している(藤崎版ではさらにトリューニヒト同盟市民からの支持得ようと、戦い終えてハイネセン宇宙港へと戻ってきたヤンサプライズ大勢市民と共に出迎えヤン自分嫌っているトリューニヒト市民支持を得るための駒としての役目を、他でもない自分自身担ったのに憤慨した)。 この戦い武勲によってラインハルト元帥昇進し元帥府開いてミッターマイヤー・ロイエンタール以下有能な将兵多数集め、さらに宇宙艦隊副司令官に任命され事実上帝国正規艦隊半分を己の私兵とした。

※この「アスターテ会戦」の解説は、「銀河英雄伝説の戦役」の解説の一部です。
「アスターテ会戦」を含む「銀河英雄伝説の戦役」の記事については、「銀河英雄伝説の戦役」の概要を参照ください。

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