F4U (航空機)
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飛行するF4U-4 96832号機
(1950年代撮影)
- 1 F4U (航空機)とは
- 2 F4U (航空機)の概要
F4U コルセア
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「F6F (航空機)」の記事における「F4U コルセア」の解説
F4Uの初飛行はF6Fよりも約2年早く、最高速度もF6Fに勝っていた。しかしながら着艦時の視界が悪く艦上戦闘機としての運用には難があり、F4Fの後継の座はF6Fに譲らざるを得なかった。その後は改良や着艦方法の改善によってF4Uも艦上戦闘機としての運用が可能になり、F6Fを置き換えて大戦末期から戦後にかけてのアメリカ海軍の主力戦闘機・戦闘爆撃機となるが、格闘戦向けのF6Fを「手強い相手」としていた日本機のパイロットからは、むしろF4Uは相対的には与し易しい相手であった。 これはF6Fの戦闘状況の優位性とパイロットの平均的な練度の差が作用したこともあり、実際には比較テストなどの同じ条件であれば、F4UがF6Fより横転が速く、運動性の良い戦闘機であった。1944年の春に艦上運用テストでF6Fと比較されるF4Uはより速く、機動性と上昇力も優勢であることを示し、特にズーム上昇でリードしたので、米海軍は、F6FをF4Uに交替することを勧告する評価を下した。 捕獲した零戦との比較レポートでは、F6FとF4Uは零戦を相手に運動性は同等、速度と上昇力はF4Uが優勢、旋回力は1万フィートで同等、3万フィートでF6Fが、微細(only slight margin)に優勢だが、F4Uが戦闘フラップを使用すると、テストされた機種の中で零戦に150ノートまで追い付くことが可能な唯一の米軍戦闘機として、より優れた旋回力を見せた。 戦後もその評価は続いて, 退役パイロットたちに結成されたSETPでも1989年, 現代技術を利用した測定でF4Uの性能と機動性をより高く評価した。 F4Uの方が性能評価が高いにもかからわず、現場レベルでは日米双方でF6Fを支持する声が多い理由として、配備初期にF4Uに割り当てられたパイロットの多くは戦闘経験が無かったり、水上機や爆撃機のパイロット養成コースから急に転換した者が集められたことで、損害が増えたことがあげられる。パイロット側としても未熟であってもF4Fと飛行特性が変わらないF6Fへはスムーズに移行でき、ベテランは培った技量をそのまま活かせるため機種転換の訓練は短時間で済むが、飛行特性が異なるF4Uへの機種転換には時間が必要なことや、F4F譲りの強固さが信頼されていたF6Fと異なり、様々な不具合が残ったまま配備されたF4Uには悪いイメージが残っていたこともあげられる。
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