臨時回線とは? わかりやすく解説

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NTT中継回線

(臨時回線 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 21:07 UTC 版)

NTT中継回線(NTTちゅうけいかいせん)は、日本電信電話(NTT)およびその前身の事業体が所有・管理・運用している電気通信のための専用線。この項では特にテレビジョン放送局同士を結ぶ映像(動画)・音声データ伝送中継専用回線について述べる。


出典

  1. ^ この用途向けの回線として、ネクシオンが運営する映像交換システム(ネクシオン分岐)をキー局が共同利用している。この素材提供側事業者には放送事業者だけでなく共同通信社も参加している(専用回線 - ネクシオン)。アナログ放送時代は東京タワーの送信所に各局が個別に引いた中継回線の予備回線を利用し、タワー内で映像信号を相互にやりとりすることで素材交換を行っていた(タワー分岐)。
  2. ^ 特に音質の面では、地方での視聴であっても、キー局での視聴と遜色のないものとなった。
  3. ^ デジタル信号エンコードデコード処理のため、約0.5秒のタイムラグが発生する。
  4. ^ 山上中継局の空中線、建物ならびに機械据え付け工事は約5ヶ月の突貫工事をもって完了。4000 MHzと4045 MHzを交互に使用、3 W出力の周波数変調方式。⌀4 m パラボラ 利得40 db、減衰1/2角度は水平方向1.35度、垂直方向1.6度。なお、置局は二子山・牧之原・大山(愛知県)・名古屋・霊山(伊賀市)・生駒山。当初は東京タワーからの放送波を二子山で受信し、そこからマイクロ波中継を行った。生駒中継所が端局となり再送信を実施した。
  5. ^ 向き合っているパラボラアンテナが少しでもずれると電波のやり取りが出来なくなる
  6. ^ 横手山・薬師は中継拠点のみ同じで、回線は全く別々に独立している
  7. ^ 沖縄日本復帰前の従来使っていたルートでは、カラー放送の伝送規格を満たさないため中継局を増やした新たなルート(知覧 - 屋久島 - 悪石島 - 奄美大島 - 徳之島 - 沖永良部島 - 沖縄本島)を開拓し、開通することができた。尚当初、その回線は1回線のみで、NHK総合と沖縄の民放局2局(琉球放送と沖縄テレビ)で時間配分して使ったが、同年12月10日に漸く各放送局毎にそれが整備されることとなったと同時に、NHK教育テレビがカラー放送を開始した。
  8. ^ 具体的には、長野-上ノ平(野沢温泉村)-大平(東頸城郡大島村(当時))-小木ノ城というルートを新たに作ることにより、従来の東日本ループと中継拠点まで完全に分離することにした。
  9. ^ これにより、同ループ内で同放送をこの日に実施している東京キー局、大阪準キー局、東海4局(NHK名古屋総合CBCテレビ東海テレビ放送中京テレビ放送)、北日本放送静岡第一テレビにおいて、同回線経由によるステレオ放送が開始された(2か国語放送では既に実施済)。
  10. ^ これを受けこの日、広島テレビ放送山口放送福岡放送が同放送を開始。
  11. ^ 実際の運営はNTTコミュニケーションズと、民放連(日本民間放送連盟)テレビ回線部が共同で行っている。
  12. ^ 放送素材の伝送は特定の相手方に対して行われる「通信」であり、広く公開される「放送」とは法的に区別される。通信は電波法等によりその取り扱いについて厳しく制限され、これを傍受した場合、その内容や存在についての守秘義務が課される。技術上の障壁まで突破してこれを行った場合は盗聴であり、有線電気通信法違反が成立する。
  13. ^ 放送素材には放送局の著作権があるため、窃用すると電波法以外にも著作権法違反となり罰せられることもあるほか、民事責任も問われることもあり得る。
  14. ^ テレビ北海道(TVh)は、長期不況による経営状況の悪化によって、道東での開局が出来なかったことから、道央道北道南のみ。
  15. ^ マスコミ研究会「日刊合同通信」のバックナンバー〔2005年6月17日(金) 第50巻 第12203号〕によると、「現行のNTT道内回線は2008年で運用終了」と予定されている。但し、STVテレビのルートは札幌⇔室蘭⇔函館および札幌⇔旭川⇔帯広⇔釧路⇔網走(北見)となっている。
  16. ^ 帯広送信所北見送信所釧路送信所新北見中継局
  17. ^ 1社当たり年間約2億5千万円も負担していた、とされている。北海道の地上デジタル放送~目指すものと地域課題~
  18. ^ かつてはAIR-G(FM北海道)でも、1996年(平成8年)頃にJCSAT-2Aを用いた衛星回線に移行するまでは、アナログテレビ放送と同様NTTの全道ラインを使用していたが、こちらは開局当初から札幌地区以外の地域でもステレオ放送が行われている。
  19. ^ 同局の場合、バブル経済崩壊による不況と地デジ移行の影響により、経費増大に伴う経営破綻が懸念されたため、道北道南送信所旭川函館室蘭の3基幹局)まではカバーしたものの、道東の送信所(帯広北見釧路の3基幹局)はカバー出来なかった。
  20. ^ 札幌テレビ放送(STV)と北海道テレビ放送(HTB)では、ほぼ毎日流れていた。北海道放送(HBC)は、2000年(平成12年)に札幌圏でTBSニュースバード(現・TBS NEWS)のフィラー放送が始まった頃から、NTT中継回線のテストパターンが流れていた。一方、北海道文化放送(UHB)やテレビ北海道(TVh)では、NTT中継回線のテストパターンはごくまれにしか見ることができなかった。
  1. ^ 横手山頂名物鉄塔が消えた」『りんどう山の会』。2018年7月3日閲覧。
  2. ^ 村瀨 一雄 (1953-03). “東京-大阪4000メガマイクロウエーブ中継”. 電波時報 (郵政省電波監理局 編、電波振興会): P58-62. 
  3. ^ 吉田順作, 森田康正, 金田實, 桑田徳治「てれびさろん 時代を創った技術 第23回 NHK東名阪マイクロ波テレビ中継回線の開発」『映像情報メディア学会誌』第59巻第5号、映像情報メディア学会、2005年、733-737頁、CRID 1390001205096785920doi:10.3169/itej.59.733ISSN 13426907 
  4. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'63』日本放送出版協会、1963年、272頁。 
  5. ^ 日本放送協会総合技術研究所『五十年史』(1981.03) 90ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  6. ^ 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'75』日本放送出版協会、1975年、312頁。 
  7. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'64』日本放送出版協会、1964年、5,206~7頁。 
  8. ^ 日本放送協会総合技術研究所『五十年史』(1981.03) 95ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  9. ^ 日本テレビ放送網(株)『大衆とともに25年. 沿革史』(1978.08) 41ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  10. ^ a b 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'65』日本放送出版協会、1965年、233~5頁。 
  11. ^ a b 日本放送協会総合技術研究所『五十年史』(1981.03) 95ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  12. ^ 日本テレビ放送網(株)『大衆とともに25年. 沿革史』(1978.08) 42ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  13. ^ 日本テレビ放送網(株)『大衆とともに25年. 沿革史』(1978.08) 43ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  14. ^ 日本放送協会総合技術研究所『五十年史』(1981.03) 102ページ (渋沢社史データベース)(2024年4月3日閲覧)
  15. ^ a b NTT東日本の災害対策 過去の主な大規模災害等事例 「十勝沖地震(昭和43年5月)」(NTT東日本公式サイト内)(2024年4月4日閲覧)
  16. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'69』日本放送出版協会、1969年、401頁。 
  17. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'70』日本放送出版協会、1970年、299–300頁。 
  18. ^ 軍用無線のブログ JA2GZU Suzuki Shinichi 2020年1月22日付「沖縄ではカラーテレビを持っていても、カラーは映らず、全て白黒であった歴史がある」(2024年4月3日閲覧)
  19. ^ 関東電友会東京無線支部「本土-沖縄間マイクロ回線工事の思い出 関東電友会東京無線支部会報誌むせん37号抜粋」山根 信義 (PDF)(2024年4月3日閲覧)
  20. ^ アメブロ「ウオッチング ウェ〜イブ」2022年9月19日付「沖縄へテレビ番組と電話を届けてい"た"マイクロ波回線電波塔の現役時代と沖永良部島の航空自衛隊基地」(2024年4月3日閲覧)
  21. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'73』日本放送出版協会、1973年、326頁。 
  22. ^ a b c 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'74』日本放送出版協会、1974年、180–1頁。 [要ページ番号]
  23. ^ 「ズーム・アップ テレビ音声多重中継回線開通へ」『月刊民放』1979年8月号、日本民間放送連盟、7頁。 
  24. ^ 日本放送協会総合技術研究所『五十年史』(1981.03)”. 渋沢社史データベース. 2024年4月3日閲覧。
  25. ^ a b 「放送日誌(54年12月)」『月刊民放』第10巻第3号、日本民間放送連盟、1980年3月、50頁、NDLJP:3470931 
  26. ^ 朝日新聞西部版 1979年12月1日 朝刊 p.16 テレビ欄(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
  27. ^ 民放テレビ局各社へのディジタルテレビジョン中継回線の提供について』(プレスリリース)NTTコミュニケーションズ、2002年7月23日。 オリジナルの2002年8月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20020805023632/http://www.ntt.com/release/2002NEWS/0007/0723.html2024年4月11日閲覧 
  28. ^ a b テレビ北海道が道東へ拡大計画-釧路新聞~釧路と根室地域のニュースをお届けするウェブサイト!~(2010年11月20日)
  29. ^ a b 来夏から釧路で放送/テレビ北海道-釧路新聞~釧路と根室地域のニュースをお届けするウェブサイト!~(2010年12月22日)
  30. ^ a b TVh、8月放送開始へ/釧路局などに予備免許-釧路新聞~釧路と根室地域のニュースをお届けするウェブサイト!~(2011年6月2日)
  31. ^ a b 来月17日試験電波発射 TVh/釧路に中継局を開設 管内一部で視聴可能に(2011年7月16日釧路新聞
  32. ^ a b 釧路の放送開始へ記念番組/TVh/-釧路新聞~釧路と根室地域のニュースをお届けするウェブサイト!~(2011年8月3日)
  33. ^ a b 釧根圏の一部で試験放送を開始/TVh-釧路新聞~釧路と根室地域のニュースをお届けするウェブサイト!~(2011年8月18日)





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