紫州組とは? わかりやすく解説

紫州組

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:14 UTC 版)

彩雲国物語の登場人物」の記事における「紫州組」の解説

李 絳攸(り こうゆう) 声:檜山修之 / 幼少金田晶代 吏部侍郎で劉輝の側近上治1年21歳。黎深の養い子にして部下秀麗、劉輝、静蘭義理従兄弟。 『はじまり』の12年前、人身御供にされていた(アニメでは路上で籤を売っていた)ところ、黎深に人攫い同然に拾われた。拾われたばかりの頃、黎深と百合の仲をとりもとうとした。 元は「コウ(光)」という名で、黎深より前の養い親付けた。「李絳攸」は黎深が付けた名で、紅姓でないのは紅家に縛り付けない為。「」は黎深の好きな植物。「絳」は紅より深い真紅で、元の名の音に紅の意味を持たせた。「攸」は水の流れる様。絳攸が黎深の子である誇りと、自分の望む道を行って欲しいとの願い込められている。 拾われる前は文盲で、コウ漢字分からない程だったが、寝食忘れて勉強重ね16歳国試状元及第し朝廷入った。黎深が兄の二の舞させない方針取り武術護身術程度しか教わっていない。 生真面目で頑固。公では感情見せない凄腕能吏で、「朝廷随一才人」「史上最年少宰相候補」「鉄壁の理性」と有名だが、私人としてかなりの短気感情豊か。劉輝の天然ボケ厳しツッコミ役。劉輝から藍楸瑛と共に紫の花菖蒲贈られ、王に最も近い臣下となる。花菖蒲花言葉は「あなたを信頼します」、紫の花菖蒲にはもう一つの「王の花(秀麗)を守れ」という意味がある上司養父の黎深であったことが災いし、「吏部侍郎たる資格なし」として楊修と陸清雅追い落とされ、さらに瑠花がかけた暗示により昏睡状態陥るリオウ瑛、楊修百合助け覚醒し、劉輝と秀麗権限使って辛うじて免官逃れ長期謹慎処分となった謹慎明けて東坡郡太守補佐となる。上治15年には宰相になっており、劉輝が崩御するまでの21年務めた百合に黎深から逃げられないよう方向感覚を狂わされ30歩歩けば迷うほどの方向音痴視界目的建物入っていようが逆の方向を向くが、見るだけなら見当外れならない様子唯一府庫だけは何とか自力辿り着け、中では迷わない曰く「元々狂っている感覚頼らず深く道を考えない方が迷わない」。黎深からは近くの人に道を聞け真っ当な助言与えられているが、本人方向音痴認めたがらない。『青嵐』ではリオウ道案内をさせ、『紫闇』では初め方向音痴認めるが、短編冬の華」でも方向音痴治っていない。 黎深を一喜一憂させる数少ない存在として邵可を尊敬している。状元及第時の縁談攻勢原因女嫌いだが、秀麗とは親しい。秀麗結婚して次期紅家当主になることを、紅玖琅から望まれている。 藍 楸瑛らん しゅうえい) 声:森川智之 左羽林軍将軍で劉輝の側近上治1年23歳前藍家頭首正妻の間に生まれた直系の四男。那(三つ子)の弟で、の兄。その他に異母兄弟姉妹が多い。涼しげ目元を持つ。 10歳貴陽上り清苑仕えようとするが追い返された。16歳の時、家の長老達の意向清苑探して単独行出た不首尾に終わった18歳国試榜眼及第する数年文官辞め武官転向。絳攸とは国試受験以来付き合いで、短気方向音痴からかっている。絳攸と共に、劉輝から紫の花菖蒲贈られる女性関係が非常に華々しい後宮から度々朝帰りをし、珠翠からは毛嫌いされている。一方で何年も本命である玉への想い捨てられずにいた。珠翠にちょっかいをかけることがしばしばある。『白虹』にて珠翠への想い自覚し、玉への想い吹っ切る本編序盤では、軽薄な態度とは裏腹に他人に自分にも求め基準が高い軍人らしい性格だが、後半に入ると真面目で優しく楽観的で、何か考えているようで何も考えていないお坊ちゃまになっている。いつも迅に頼りっきり。蒼遙姫曰く家で一番運が強い。滅多に本気を出さない理由も、序盤では妥協許さないから、後半では司馬家家訓だからと方向転換している。 家に誇り持っており、藍家の人間としてと将軍として立場無意識に使い分けていた。忠誠のありかが定まっていないことを自覚して悩んでいたが、劉輝を死なせたくないと気付く。一旦、劉輝に花と将軍職返して藍州帰り那らとの賭け勝って自ら家を勘当される。本気の実力は劉輝以上で、本気を出さなくとも羽林軍の中では大将軍除いて全員勝てる。 貴陽戻った後は静蘭部下下っ端武官として再就職する。人使いの荒い静蘭の下で働く自分行く末に不安を抱いていた。行方くらました秀麗探して縹家に迅とともに赴く(龍宿った仙に飛ばされる)。そして、珠翠を救うべく「時の牢」に入り蒼遙姫の手助け得て彼女の元に辿り着き見事に救い出す。再び貴陽戻り、劉輝に付き添って紅州落ち延びた後、東坡軍の指揮官となる。上治15年には羽林軍大将となっている。短編冬の華」によると結婚、3児を授かった後、死去している。墓は藍州にある。 紅 邵可こう しょうか) 声:池田秀一 紅秀麗の父。『はじまり』では40歳そこそことされていたが、『黄金』ではもうすぐ40年齢下げられている。紅家特有の癖のない髪を項で結えている。昔は後頭部結んでいた。目は細い。髭を生やしていない為、実年齢より若く見えるおっとりとした性格。非常に不器用で、彼の淹れる父茶」は娘すらも裸足逃げ出す苦さで、笑顔父茶飲めるのは黎深・劉輝・珠翠だけである。実は漢方薬満載。 『はじまり』の13年前に自分差し置いて紅黎深当主担ぎ出されこれ幸いと紅州を出る。しかし黎深が紅一族郎党皆殺ししかねない勢いだった為、説得しに一旦戻る。これが原因で紫戩からの命令だった茶州での紫清苑保護遅れた紫州着いて紫劉輝勉強教え始める。貴陽の邸は邵可が本家を出る際、一族建てた広すぎるほどの邸だが、妻の急死後、使用人全ての金品持ち逃げされ、貧乏になった官位は紅家が用意したが、府庫での地位は自ら戩と霄瑤璇に願い出たその後十余年、黎深の手回しで同じ官位留め置かれている。好きなだけ本を読めるこの職を気に入っているが、王位争いの時だけは重臣でない身を悔やんだ。 実は、先王仕えた暗殺集団風の狼」の首領黒狼2代目。弟達の命を守るために紅家を出た先代黒狼死亡により、黒狼の名を継ぐ。黎深ら一部人間からは切れ者認められている。幼いころから能力の高さをきれいに隠し、玖琅にも気づかせていない琵琶大叔母紅玉環から習い、紅家でも随一の腕だが、玉環暗殺を境に断固として弾かなくなった以前家庭教師をしていた家の三つ子当主たちに非常に慕われ能力の高さを買われている。曰く「邵可が政事参画すれば官吏復帰早まる」。完璧に感情制御でき、愛娘と国を天秤かけられるほどの「氷の理性」を持つと評されるが、近年は情に絆されやすくなっている。時折為政者としての発言をする。非常時のための「切り札」のため、閑職秘書省府庫にいた。静蘭曰く細君よりは弱いが、酒には強い」。秀麗生まれ前に拾った珠翠をもう1人の娘と思っている。 『白虹』の時点で、紅家当主継ぎ、劉輝の味方に付く意思はあったが、劉輝の家出付き合い当主交代先送りにする。『黒蝶』にて退官当主を継ぐが、凌晏先手打たれて、自発的にではなく不祥事始末を取る形での恭順となった。劉輝に恭順の意を示してはいるが、別に劉輝が王である必要はいとしている。『紫闇』では劉輝を紅州匿う短編冬の華」では死去している。墓は龍山にあると思しい

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