茶州
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 17:24 UTC 版)
州牧:浪燕青(『はじまり』の9年前より、『黄金』にて解任)、紅秀麗と杜影月(『紫宮』より、『光降る』にてそれぞれ冗官と州尹に降格)、櫂瑜(『光降る』より、『骸骨』にて死去)、楊修(『骸骨』より)州尹:鄭悠舜(『はじまり』の9年前より)、鄭悠舜と浪燕青(『紫宮』より、悠舜は『紅梅』で尚書令に昇格、燕青は『光降る』まで)、杜影月(『光降る』より、「冬の華」にて中央に異動)紫州、千里山脈を隔てて黒州に接する。物流はほぼ茶家が独占し、モノの質も量も非常に悪い。茶家の専横により他州とは没交渉で、全商連も本編の数年前にやっと食い込めたほど。糊口を凌ぐだけの自給率はあったのも他州に立ち遅れる原因となった。気候こそ悪くないものの土地は痩せており、鉱脈は特に調査しておらず、これといった産業がない。後に学究の都として、彩雲国の繁栄に大きく寄与した。名産は甘露茶、琥珀、石榮石、黔鉱石。州花は月彩花。以前の水軍は殺刃賊に劣る程度だった。茶州州官は茶一族の脅しにも屈さず任務をこなしていただけあり、有能だが変わり者揃い。機敏にして果断、自分の辞書に無理と不可能の単語はないというのが持論。鄭悠舜の人使いが荒いせいで、泊まり込みになることもしばしば。 琥璉(これん) 茶州州都で、州城がある。貴陽から最も遠い州都で、馬車での移動で異常事態を考慮しなければ片道1ヶ月半ほどの距離。遠游よりも立ち遅れている。琥山(こざん) 琥璉の隅にある小さな山で、州城からも見える。かつては山賊が出ていたが、浪燕青が駆逐し、州軍が定期的に見回る様になった。治安がよくなったことで、花見や紅葉狩りで人が訪れる様になった。薬草や山果実も豊富。茶州の禿鷹の2人が薬草取りで訪れており、猿の化け物に間違えられたこともある。朝日の名所。 茶家本邸(さけほんてい) 母屋の中心に茶仲障の私室が置かれ、その下に広がる広い地下室に縹英姫が監禁されていた。離れだけでも邵可邸ほどの広さ。別の離れはわざと倒壊し易く建てられている。庭院の隅には雑木林と彩八仙の社がある。 漂泊の地底湖(ひょうはくのちていこ) 茶州の神域。真上は茶家本邸で、彩八仙の社が重石になっていたが、座敷牢として血で汚される内に封印はほぼ破れかけていた。これが原因で、茶家本邸には妖らしき闇が滲み出、その不穏な気配から秋でも虫の声がしていなかった。鴛洵が人柱となり、妖は封じられた。恋涙洞の中にある地底湖と同一かは不明。 恋涙洞(れんるいどう) 茶家の近くにある洞窟。克洵が落ち込むときに使われている。克洵の泣き声が反響して幽霊と間違えられ、琥璉最新妖怪名所の一つに数えられた。奥には美しい地底湖(竹泉)があり、こちらも先述の妖怪名所のひとつ。 茶州州牧邸(さしゅうしゅうぼくてい) 後世、秀麗と影月にちなんで、紅杜邸、二牧邸と呼ばれる。茶家本家に次ぐ広さ。燕青が州牧のときはほとんど使われていなかったため、近所の子供たちが肝試しをしてお化け屋敷と化していた。 崔里(さいり) 崔里関塞の茶州側にある街。交通の要所として、砂恭同様に栄えている。崔里関塞(さいりかんさい) 紫州と茶州の境にある関塞。地下牢を持つ。貴陽からは、賊を警戒しながらの移動だと1か月、羽林軍が駿馬を乗り継いでだと8日で到着する。茶家の息がかかっている。 絽茜(ろせん) 砂恭と金華の間にある町。 金華郡(きんかぐん) 茶州第二の都金華がある郡。郡太守は柴進。金華(きんか) 琥連の手前に位置する街で、茶州一、商業が盛ん。夜になっても人いきれが途切れず、一見栄えているように見えるが、殺刃賊に乗っ取られていることで人々には緊張が走っている。全商連茶州支部金華特区の拠点は、琥連の茶州支部と二分する規模で、紫州支部砂恭地区の拠点より大きい。特区長は茶州支部副支部長も兼ね、柴彰が務める。菊の邸(きくのやしき) 金華にある、茶鴛洵のかつての別邸。茶家前頭首の鴛洵が先王から菊花を下賜されたことから、この別名を持つ。金華で最高の造り、広大な敷地を持つ。門扉だけが新しくなっており、孔雀繚乱が彫られている。 峯盧山(ほうろさん) 琥璉からは遠く離れた山で、峻険さは国で十指に入る。茶州の禿鷹こと、翔琳と曜春が頂上付近に住む。茶春姫が匿われた。 柳西邑(りゅうさいむら) 茶冒が悪事を働いていた村のひとつ。 虎林郡(こりんぐん) 茶州の東にある郡で、石榮村も管轄に入る。郡太守は丙太守。虎林城へ奇病の罹患者を受け入れた。石榮村(せきえいむら) 奇病事件と邪仙教事件の中心となった村。虎林郡の東、榮山の麓にある。硯の原料である石榮石を名産とし、村というより町として栄えている。100人近く居たが、半数以上が奇病で死亡した。 九桑村(くそうむら) 奇病患者が出た村のひとつ。 銀狼山(ぎんろうやま) 南老師と浪燕青が住んでいた山。麓の人は南老師と彼に付き従う銀狼を一緒くたに山のヌシと崇めている。 東華郡(とうかぐん) かつて茶鴛洵が殺刃賊討伐の本拠とした郡。村や街同士に距離があって軍がばらけ易く、殺刃賊相手に疲弊しきっていた。軍が宋隼凱、黒燿世、白雷炎、司馬龍らに数ヶ月しごかれたことで、殺刃賊への抵抗力を大幅に上げた。 梁山(りょうざん) かつて殺刃賊が本拠としていた山。水陸8カ所の関塞を持つ。水路を巧みに利用し、攻略を難しくしている。モデルは梁山泊か。 千里山脈 #黒州の「千里山脈」を参照。榮山(えいざん) 千里山脈の内、桔林地方にある山で、石榮村を擁する。中腹に華眞の墓が建てられる。 石榮石、黔鉱石を産出する。#品物の「黔鉱石」も参照。榮山最大の採掘場は最奥部にあり、天井にいくつも明かり取りが設けられて坑道より明るい。その手前に十字路があり、右から行ける部屋に杜影月が監禁され、左側の部屋には縹漣の本体が安置されていた。他にも地図にない抜け道がいくつかある。
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