燦然党(さんぜんとう)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:12 UTC 版)
「血と灰の女王」の記事における「燦然党(さんぜんとう)」の解説
日ノ元 士郎(ひのもと しろう) 日ノ元家当主かつ元国会議員にして、ドミノと同格の数少ない真祖の一人。万人が能力により等しく公平に評価される社会の創造を目標に掲げ、高いカリスマ性を以て燦然党を発足する。熱血漢であり、その熱量で燦然党党員を感化した。当初は大きな目標を掲げる善人として描写されていたが、その思想の根底には能力による人民の差別が隠れており、ヴァンパイアによる民間人の虐殺を容認し、部下を使い捨てにするなど非道な一面も持つ。変身体は、光り輝く仁王のような外見で、光に似た熱を操る能力を持ち、それを利用した極めて威力の高い熱線を放ったり、全身に纏うことで攻防一体の鎧にすることもできる。 堂島 正(どうじま ただし) 幼少期の善を救った医師の男性。昼は反社会勢力でさえ助ける医者として働くが、夜は悪人を独断で殺害するヴァンパイアとしての一面を持つ。劇中の特撮ヒーロー・ヴィクティマンに自身をなぞらえており、他の登場人物からは歪んだ正義であると評価される。善がヴァンパイアの戦争に巻き込まれて死亡することを恐れており、彼を戦争から立ち退かせるために行動する。その過程で燦然党に拾われ、チームドミノとの共倒れを狙ってスパイ活動に走る。変身体は、作中に出てくるヒーローであるヴィクティマンに似る。手負いの京児を完封するほどの高速運動が可能であり、加えてその腕力は片腕で善を抑え込めるほどである。一般のヴァンパイアでありながら、真祖の手を斬り落とす防御不能の切れ味の剣を振るう。 加納 クレタ(かのう クレタ) / 加納 マルタ(かのう マルタ) 燦然党に所属するヴァンパイアの姉妹。魚型の分裂体操作による圧倒的な物量作戦を展開する。昼間は姉妹で洋服店を営んでいる。クレタは京児と接触して彼に殺意を抱く一方、マルタは善と接触して彼に好意を抱き、善を抱き込もうとする。後に妹のマルタは既に死亡しており、姉のクレタが分身体でマルタの人形を作り、一人芝居をしていることが判明した。京児との戦いで殺意を利用されて挑発に乗り、致命傷を負う。死の直前、善に対して「がんばってね」と伝えた。大量の分裂体を生み出して包囲殲滅するD・ナイトを使う。 芭藤 哲也(ばどう てつや) 長髪のヤクザの男性。片耳が欠損している。過酷な境遇で育った過去から、他者の幸福を踏みにじることに愉悦を感じるようになる。同じく貧困生活を送っていた健を気に入っていたが、彼の離反を受けて戦うことになる。変身体は金属製のムカデをモチーフとし、高火力の銃器を扱う。善、健、京児の連携により倒される。死の直前まで、無関係な民間人の殺戮を試みようとしていた。 立花 綺羅々(たちばな きらら) 健の元上司にあたる幹部の女性。容姿は完全にヤンキーではあるが、非常に部下想いの性格であり、民間人を巻き込むことに強い抵抗を示す。国会議員時代の日ノ元士郎に故郷を救ってもらったころから恩義を感じている。変身体はネコ科の猛獣に似ており、不可視の能力を使うとされる。範囲内の生物を動けなくする、所謂猫だましのような効果のD・ナイト「虎拳(バグナウ)」を使う。 風見 涼(かざみ りょう) 文学的な言い回しを好むサイコパスの青年。光り輝く無数の蝶を放ち、その蝶で記憶介入やヴァンパイアを含む生命体/死体を操作する、「掌握」の能力を用いる。ほとんど万能に近い能力を持つ反面、その変身体は脆弱。また、策略だけでなく戦闘においても無類のセンスの持ち主。さらには、その身体を隅々まで理解した者(作中だと葵洸)に限られるが、遠隔から能力を強制的かつ任意的に操り、くわえてその身体の一部や能力を取り込むことで、前述した肉体の脆弱さを克服した自己の強化も行えるD・ナイト「完全掌握(I have)」を使う。また、同性愛者であり、自分と同じく社会的な規範とは外れた性質の持ち主であると目される京児に強い関心を抱く。 葵 洸(あおい こう) 眼鏡をかけた、控えめで内気な雰囲気の少女。非常に臆病だが、その一方でプライドが高く、他人の失敗を見て嘲笑する一面がある。同級生からいじめを受けていたが、ヴァンパイアの能力を得た直後に全員を殺害している。変身体は巨大な土偶に類似し、テレポート能力を持つ。イケメン好きで、風見と肉体関係を持ち、精神的にも依存しきっているが、あくまで本人からは便利な駒としか思われていない。「招来跳躍」というD・ナイトで、複数の燦然党員を一か所に呼び集めた。 北ノ城 篤(きたのじょう あつし) 芭藤の後任として幹部に出世した男。使い走りとしてこき使われていた過去を持つ。ヴァンパイアの能力を得て、自分を見下していた者たちを殺戮した後、燦然党にスカウトされて入党する。変身体はハエをモチーフとしており、触れた対象者を任意のタイミングで爆破し、毒ガスを噴出する媒体にする能力を持つ。のし上がる野心を抱き、立花を襲って下半身を吹き飛ばした。日ノ元からは使い捨ての駒としか思われておらず、最後には用済みとされ、日ノ元が放った光線に巻き込まれ消滅したかに思えたが、自身の体をガス化するD・ナイトを使えるようになった為、それにより生き延びた。D・ナイトは自身の体をガス化し、相手に吸わせ爆破し攻撃する「蝿の王(ベルゼブル)」を使う。 葛(かずら) 日ノ元家に長年使える老齢の男性。日ノ元士郎を坊ちゃんと呼ぶ。明の母や明を嫌っており、幼少期の明に武術指導の建前で虐待していたため、明からも憎まれている。重い病に冒されており、昼間は寝たきりの状態になっている。ヴァンパイアは細身でスーツを着用したような外見をしており、体の至る部分を鋭い針や紐状に伸ばすことができる。「刻死縛絲(こくしばくし)」というD・ナイトを使用する。 日ノ元 軍司(ひのもと ぐんじ) 日ノ元一族の一人で眼帯をした男性で明の叔父。燦然党員の中でトップクラスの実力を持ち、作中では真祖同士の戦いに唯一介入できるヴァンパイアとされている。ドミノ曰く、「この時代の最強の並のヴァンパイア」との事。変身体は鎧武者のような外見で両手に刀を持つ。自身に向けられた攻撃を反射する能力(ただしほんの一瞬の時間だけしか反射出来ない)を持ち、D・ナイトは「天軍ノ剣(てんぐんのけん)」というあらゆる攻撃を反射する効果を持つ斬撃を飛ばすもの。
※この「燦然党(さんぜんとう)」の解説は、「血と灰の女王」の解説の一部です。
「燦然党(さんぜんとう)」を含む「血と灰の女王」の記事については、「血と灰の女王」の概要を参照ください。
- 燦然党のページへのリンク