渡辺崋山とは? わかりやすく解説

わたなべ‐かざん〔‐クワザン〕【渡辺崋山】

読み方:わたなべかざん

[1793〜1841]江戸後期蘭学者画家。名は定静(さだやす)。通称、登。別号、寓絵堂(ぐうかいどう)。三河田原藩の家老で、海防掛兼ねた佐藤一斎儒学を、谷文晁(たにぶんちょう)に南画学び、のち西洋画技法取り入れて写実的画風確立。特に肖像画すぐれた。「慎機論」を著し幕政批判したため蛮社の獄連座して自刃


渡辺崋山

作者石川淳

収載図書石川淳全集 第11巻
出版社筑摩書房
刊行年月1990.1


渡辺崋山

作者森銑三

収載図書徳川家康
出版社個人
刊行年月1991.3
シリーズ名森銑三紀念文庫


渡辺崋山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/08 01:06 UTC 版)

渡辺 崋山(わたなべ かざん)は、江戸時代後期の武士画家三河国田原藩士・家老。通称は(のぼり[注釈 1])、定静(さだやす)。号の崋山ははじめ華山で、35歳ころ改めた。別号は全楽堂寓画堂など。贈正四位[1]。1839年に幕府によって罰せられた(蛮社の獄)。


注釈

  1. ^ ただし一部の絵には「のぼる」と揮毫
  2. ^ 2004年9月19日撮影。1955年に復元したもの。詳しくは池ノ原公園を参照。
  3. ^ 父の藩内の出世に合わせて、禄は復帰していた。
  4. ^ こういった経緯のために昭和戦時下、左翼文学者の藤森成吉らが崋山を好んで描き、左翼運動の隠喩とした。
  5. ^ 一説には藩内の反崋山派による策動とされている。
  6. ^ 大正3年(1914年)に錦織剛清によって寄贈されたが、太平洋戦争中の昭和18年(1943年)に金属供出によって撤去された。現在の銅像は、戦後に再建されたもの[22]

出典

  1. ^ a b 「叙任及辞令」『官報』1891年12月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)。「渡邊登」の名で掲載。
  2. ^ a b c 田中弘之『「蛮社の獄」のすべて』(吉川弘文館、2011年)
  3. ^ “19世紀後半、黒船、地震、台風、疫病などの災禍をくぐり抜け、明治維新に向かう(福和伸夫)”. Yahoo!ニュース. (2020年8月24日). https://news.yahoo.co.jp/byline/fukuwanobuo/20200824-00194508 2020年12月2日閲覧。 
  4. ^ 『文明東漸史』百八頁
  5. ^ 佐藤昌介『渡辺崋山』
  6. ^ 馬琴『後の為の記』
  7. ^ 渡辺崋山 蘆汀双鴨図”. 常葉大学. 2023年12月25日閲覧。
  8. ^ しずおか文化財ナビ 渡辺崋山筆呂公釣渭図”. 静岡県スポーツ・文化観光部文化局文化財課. 2023年12月25日閲覧。
  9. ^ 渡辺崋山 西王母図”. 常葉大学. 2023年12月25日閲覧。
  10. ^ 渡辺華山手録1.全楽堂日録2.客参録3.客退紀聞”. 愛知県. 2023年12月25日閲覧。
  11. ^ 渡辺崋山 毛武游記図巻”. 常葉大学. 2023年12月25日閲覧。
  12. ^ 鷹見泉石像(たかみせんせきぞう)”. 東京国立博物館. 2023年12月25日閲覧。
  13. ^ 紙本淡彩 翎毛虫魚画帖(渡辺崋山筆)”. 足利市. 2023年12月25日閲覧。
  14. ^ ヒポクラテス像”. 九州国立博物館. 2023年12月25日閲覧。
  15. ^ 渡辺崋山 乳狗図”. 黒川古文化研究所. 2023年12月25日閲覧。
  16. ^ しずおか文化財ナビ 蟲魚帖稿”. 静岡県. 2023年12月25日閲覧。
  17. ^ 虫魚帖”. 岡田美術館. 2023年12月25日閲覧。
  18. ^ 福田美術館 コレクション”. 福田美術館. 2023年12月25日閲覧。
  19. ^ 鷹見泉石像
  20. ^ 佐藤一斎像
  21. ^ 市河米庵像
  22. ^ a b c 歴史探訪クラブ” (PDF). 田原市. 2021年9月25日閲覧。


「渡辺崋山」の続きの解説一覧

渡辺崋山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 22:12 UTC 版)

下鶴間宿」の記事における「渡辺崋山」の解説

江戸時代南画家蘭学者である渡辺崋山が記した游相日記』によると、1831年と、1831年10月27日天保2年9月21日下鶴間旅籠まんぢう屋」に宿泊した

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渡辺崋山(1793年 - 1841年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 01:08 UTC 版)

曲亭馬琴」の記事における「渡辺崋山(1793年 - 1841年)」の解説

三河国田原藩家老馬琴の子である宗伯(興継。画家としての号は琴嶺)は幼少時金子金陵入門して画を学んでいたが、文化6年1809年)に崋山金陵入門宗伯弟弟子となった(ただし崋山宗伯より年上である)のが、崋山滝沢家とのかかわり始まりである。馬琴崋山歳の差ありながら友人として親しく交わり互いに書籍貸借するであった馬琴の『玄同放言』には宗伯とともに崋山挿絵描いている。宗伯天保6年1835年)に没すると、崋山はその死に顔デッサンしたが、骨格とらえよう遺体に手を触れた崋山馬琴は「剛毅」と評している。天保10年1839年)に発生した蛮社の獄において崋山が罪に問われ椿椿山友人たち助命嘆願奔走した際に馬琴同調せず、この冷淡さはしばし批判されている。崋山蔵書自分貸した本があることを心配するなど保身的な姿勢も確かであるが、馬琴なりの政治観あらわれ定められた法に背いたことや、陪臣職分越えて国事奔走したことを非としたようである)もあるととられる崋山自刃後は、遺された家族冷遇に「痛むべし」と同情寄せている。

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