黒字化
黒字化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/30 04:27 UTC 版)
窮地に追い込まれた会社に、転機が訪れたのは1907年のことである。かねてから泥沼の訴訟合戦になっていた入間銀行との和解が成立し、莫大な支出となっていた訴訟費用を出す必要がなくなったのである。 これを契機に入間馬車鉄道はその年の臨時株主総会において、目論見書で大きくしすぎた資本金や総株数を見直し、資本金を6万円から3万円へ、総株数を2400株から1200株に半減させた。この処置により、帳簿上は何とか黒字を出すに至った。 当初は帳簿上だけで実体が伴っていなかった黒字も、翌1908年に東京で勧業博覧会が開かれた影響で乗客増となって実体化し、以降急激な収益の増大はなかったものの支出を切りつめる堅実な方法によって黒字を出し続けた。1910年には関東地方を襲った大水害により当線も甚大な被害に遭い、復旧のために単年度で千円を超える支出があったが、それでも支出をひたすらに抑えて黒字に持ち込んでいる。 そして、ついに大正時代に入った1914年には会社が抱え込んでいた負債をようやく完済し、開業以来まつわりついていた肩の荷をようやくに下ろしたのである。
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