民間南極観測隊
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「宇宙よりも遠い場所」の記事における「民間南極観測隊」の解説
藤堂 吟(とうどう ぎん) 声 - 能登麻美子 民間南極観測隊「南極チャレンジ」の女性隊長。 報瀬の母である貴子とは高校の時からの知り合いであり友人。南極に行きたいという夢を持つ貴子に誘われて南極を目指し観測隊員になった。 報瀬とは報瀬が幼い頃から面識があり、貴子の思惑もあって行動を共にしていたこともある。ただし報瀬がおままごととして始めたおもちゃのお金の受け渡しに「知らない人にお金を渡しちゃダメ」と答えるなど、周りとズレている面もある。 高校に上がった報瀬との再会、キマリ、日向、結月との初対面は夏季訓練の合宿であり、「隊員は男性も女性も高校生も平等に扱う」と厳しく接した。 貴子が行方不明になった3年前の観測隊にも同行している。また、消息が途絶えた貴子の最期の通信を受けており、その後貴子の死の責任を感じている。 リーダーシップが強く誰にでも頼られる隊長ではあるが、言葉数が少なく誤解を生みやすいタイプであり、外部との交渉などは主にかなえが行っている。 運動神経は高く、報瀬に縄跳びを教えた。南極でのソフトボールでは投手を務めるも、投げる球は剛速球であるが荒れ球で打者に当ててしまう癖がある。この事をかなえは『南極の縦縞19(ナインティーン)』と称している。 最終回を前に敏夫から一度告白を受け、断っているようである。 キマリ、報瀬、日向、結月が任期を終え日本へ帰国する際には式典でねぎらいの言葉と感謝を述べ、その後涙を流した。 前川 かなえ(まえかわ かなえ) 声 - 日笠陽子 吟の下で「南極チャレンジ」の副隊長を務める女性。貴子や吟とは観測隊で知り合った。 元々は会社で営業職を勤めていた。そのため頭の回転も速く口が効き、さらには明るい性格のため、口下手な吟に変わって交渉などを担当している。 話も上手い事などから男性には非常にモテる。そういった経緯もあってか陰では裏の隊長と囁かれているようである。 初めて報瀬が南極チャレンジに同行させて欲しいと頼み込んだ相手であり、断っている。その後もしきりに現れる報瀬を断り続け、報瀬にはいい印象を最初持たれていなかった。 しかし報瀬を断り続ける理由は安全面のためであり、内心は報瀬の気持ちを理解した根のやさしさを持つ。 キマリたちが同行者として正式に決定してからは彼女たちの案内役のような事も務めている。 本来はキマリたちの同行が決定後も南極チャレンジの実行は危ぶまれていたが、キマリたちを見た事で絶対に南極へ行くと誓ったと話している。 乾杯の挨拶の前には笑えない冗談を飛ばすのがお決まりである。 鮫島 弓子(さめじま ゆみこ) 声 - Lynn 観測隊の料理長を務める女性。世に言う「南極料理人」ではあるが沖縄出身。ただし寒さには強い。 観測隊のない普段は学校給食の調理師として働いている。 性格は非常に男勝り。キマリたちに船上や基地での暮らし方を教えたり、相談に乗ったりと良き指導者、話相手である。 他の隊員の悩みや相談にも乗るため、酔った敏夫から気があると勘違いを受けたこともある。 財前 敏夫(ざいぜん としお) 声 - 松岡禎丞 観測隊の機械班の男性。パソコンなどのメカニックにも精通している。 女性との交際経験は少ないが、そっちの面ではロマンチスト。そのわりに関心のない相手に対しては対応が雑になってしまう。そのため女性隊員からは器が小さい男と見られているようである。また、想像力に欠け例え話も現実的思考に考えてしまう。 隊長である吟に想いを寄せており、その理由として最初は「守ってくれそうだから」と発言し、結月から手厳しい一言を受けているが、その本心は「守ってあげたい」であり、本編中では貴子を想って涙する吟の背中に何も出来なかったことから一度は酒に溺れるも、後に南極の地で告白を敢行したようである。 その告白は実らなかったが諦めることはなく、最終回のソフトボールの試合の際に投手の吟から打てたら考え直して欲しいと伝えている(ただしその吟の剛速球は腰に直撃し死球となった)。 保奈美と同じくカルピスは薄目派。また、結月のサインが欲しいのに渋っていた氷見の背中を押した。 氷見 大(ひみ だい) 声 - 福島潤 観測隊の設営班の男性。非常に大男でかなりの無口。敏夫とはコンビのように仲が良い。 観測隊に結月の同行が決定する以前からの結月の大ファン。結月の観測隊参加に喜んでいるが自分からは一定以上近づかないと決めているようで声をかけようとはしない。新宿で行われた親睦会でのみサインペンと色紙を用意していたが、それ以外は基本的に近くにいても正座して結月の方を見るのが限度である。 敏夫より想像力が高く、吟の好きな異性のタイプ「雲のような存在」を理解でき敏夫に話したが、敏夫は理解できなかった。 結月には結局自分から話しかけられず、結月が帰国する最終日の最後に敏夫に背中を押されやっと持参のCDにサインをもらい、結月の出演ドラマを帰国後見ることを楽しみにしていると緊張しながら一言伝えた。 キマリたちが昭和基地を旅立つヘリコプターが離陸した際は、1人だけ自分の名前でもある「大」の字になって見送っている。 轟 信恵(とどろき のぶえ) 声 - 阿澄佳奈 観測隊の地質学者の女性。 日本にユウくんという恋人を残して南極に出ている。真面目に研究を行っているが彼の事が気になって仕方がない場面が多く、メールが数日音信不通になると仕事以外の周りの声がまったく届かなくなる。 趣味は編み物で、自由時間では常に編み物を行っている。キマリたちが帰国する際、隊員たちがそれぞれキマリたちへのお土産やプレゼントを渡す中、彼女だけキマリと日向にユウくんに渡す用のセーターを託し、2人を動揺させた。 佐々木 夢(ささき ゆめ) 声 - 遠藤綾 観測隊の天文学者の女性。貴子の後輩で、貴子の事は尊敬している。 非情に無口で無表情だが根は心優しい。よく空を見上げている。 日向曰く「いかにも研究者の女子」であるが、観測隊員としての体力はしっかり持っており走るのは早い。 報瀬がリポートに来た際、マイクを直に頬に当てられていたがまったく動じなかった。 安本 保奈美(やすもと ほなみ) 声 - 小松未可子 観測隊の生物研究者の女性。博士号未収得の大学院生。 夢は南極の海に潜って『コケ坊主』のような物の発見で、その事には非常に燃えている。 服装や化粧は可愛い系で、スッピンだと眉毛がない。男性にはモテるようだが、本人は恋愛にさほど興味がない。 精神年齢が幼く、キマリたちと一緒に遊ぶこともあり、キマリたちの部屋の荷物が固定されていない事を教えるなどしている。 キマリたち帰国の際には酒を飲んでから会い、泣いて彼女たちの帰国を寂しがった。 他の隊員が薄いと思うカルピスを「むしろ濃い」と言い放っている。これに同意したのは敏夫だけである。 迎 千秋(むかい ちあき) 声 - てらそままさき 観測船の船長。元自衛隊員でその時も観測隊の艦長を務めていた。民間の観測船が出ることが決定した際に吟に頼まれ民間観測船の船長に就任した。 若い時は厳しかったようではあるが、年を取ったことで落ち着いた性格となり、今では冷静な判断を下せる船長と皆に信頼されている。 報瀬と吟の間に3年間でできた溝がある事を知り、その溝を埋めるべきであると感じ吟の背中を押した。
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