新7番シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 17:13 UTC 版)
XF7,XF7M 1992年発売。定価184,800円(XF7Mは定価199,800円)。3代目にあたる。XF以降の7番シリーズでは、9番シリーズに採用された3Wayスピーカーが標準装備となり、本モデルでは3Way+1スピーカーを搭載。サラウンドスピーカーに「スピーカー・イン・スピーカー」システムを発展させた「オムニトップスピーカー」を採用し、360度に音を拡散して奥行きのある音を作り出し、ステレオ感を高めた音を追求。それに伴って、アコースティックサウンドを搭載している。CDの周波数を自動的にサンプリングして、DSPを用いて音場等を細かく調整し、CDごとに最高の音楽性を引き出す「AIフォーカス」を新搭載。XE9同様にフロントとリアそれぞれにプリアンプとパワーアンプを独立させた構造を採用し、プリアンプ部に7バンドグライコやファンクション情報が表示されるFL管が、パワーアンプ部のFL管にデジタルパワーメーターを搭載している。ダブルカセットデッキはダッシュ&プレイを搭載し、DPSS(ダイレクトプログラムサーチシステム)の頭出しが最大で16曲までになる。CDプレーヤーに光デジタル出力端子は搭載されていない。 XF7Mでは「マガジン式6CDチェンジャー+1トレイシステム」を初採用。 XG7M 1993年発売。定価199,800円。4代目にあたる。前モデルと同様にオムニトップスピーカーを採用したが、前モデルはサラウンド専用だったのに対し、本モデルでは付属の3DヴァーチャルリアリティーサウンドCDを用いて、別ソースの再生機能を付加する「ヴァーチャルリアリティーサウンドシステム」を初採用。それに伴って、オムニトップスピーカーは前モデルのフルレンジから同軸2Way構造に変更されている。また、アコースティックサウンドはフロントとオムニトップスピーカーとの音量比率を自由に可変可能なリニアアコースティックコントロールへと進化している。前モデルのプリアンプに内蔵していたグラフィックイコライザーが本モデルではパワーアンプ部に搭載しており、それに伴ってデジタルパワーメーターを廃止してスペアナを復活させている。作成したAIグライコとAIフォーカスの保存・読み出し可能な「AIファイル」を搭載。前モデルに引き続き「マガジン式6CDチェンジャー+1トレイシステム」を採用し、光デジタル出力端子が復活。システムケーブルが1本接続に変更され、オムニトップスピーカー用のプリアンプとパワーアンプとの接続がRCAケーブルに変更される。機械式ボリューム機構は本モデルまで搭載される。 本モデル以降、チューナーがAM・FMのみ受信対応となり、VHF・UHFの地上アナログ放送の受信が不可となった。また、MDレコーダーがオプションで設定された。 XJ7M 1994年発売。5代目、NEW ALLORA第1号機にあたる。クリアリックフェイスを初採用。「ミニコンポはデザインを含め、部屋の中・生活の中でどうあるべきか」という存在価値「そのもの」を持たせた。「マガジン式6CDチェンジャー+1トレイシステム」などの前モデルで搭載された機能の多くはこのモデルにも引き継がれているが、新たにソースダイレクトと2ch D.F.S.モードを搭載。前モデルと同じく1本のシステムケーブル接続だが、プリアンプとパワーアンプを接続するオムニスピーカー用ケーブルがRCAケーブルから5ピンのシステムケーブルに変更されている。一方で、前機種に搭載されたAIファイルが削減されたり、プレゼンスサラウンドのモード数が4つに減少するなど、前モデルに搭載された一部の機能が削減されている。ドルビー・プロロジックはこのモデルで最後となる。 本モデルより本体の縦幅サイズが若干高めの仕様に変更された。また、オムニスピーカーが別売となり、オプションのサブウーファーがモデルチェンジとなった。オムニスピーカーはスピーカー上部の格納スペースに設置することで、前モデルとほぼ同等の機能を有する(付属の3DヴァーチャルリアリティーサウンドCDを用いて、別ソースの再生機能にも対応)。また、ボリューム機構が機械式ボリュームから電子式ボリュームに変更され、それに伴いリニアアコースティックコントロールがボタン操作に変更されている。 本モデルもMDレコーダーがオプションで設定されたが、XK-7MDの発売以降は後述のDM-F70がオプションとして設定された。 XK-7MD 1995年発売。定価189,800円。6代目にあたる。MDレコーダーを初めて標準搭載。前モデルに引き続きクリアリックフェイスを採用し、7番シリーズでは唯一CDプレーヤー・MDデッキ・ダブルカセットデッキをすべて標準搭載しており、CDからMDとカセットテープへの同時録音に対応している。MDデッキの搭載に伴い、アンプ・スペアナ・グライコ・チューナーが1BOXに統合され、スペアナのバンド数が激減している。本モデル以降は6CDチェンジャーがトレイ式になり、プレゼンスサラウンドやドルビー・プロロジックを削減して新たに「3Dステレオ」を搭載した。別売のオムニスピーカーを用いることで3Dステレオ機能を強化できるが、本モデル単体での別ソースの再生機能には対応しなくなり、格納スペースも廃止された。ダブルカセットデッキ、ドルビーB&C、ドルビーHX PROは7番シリーズでは本モデルで最後となった。また、本モデルに搭載されている3Wayスピーカーはアローラ最後の日本製モデルである。 付属のMDレコーダーをベースにしたDM-F70がオプションとしても販売された。本モデルのMDレコーダーとの違いは、電源ケーブルが装着されている、システムケーブル端子の形状が異なる、ヘッドホン端子搭載、光デジタル出力端子とRCA入出力端子装備、タイマースイッチ採用、ベストヒットボタン排除等である。 XL-7MD 1996年発売。7代目にあたる。サイバータイトラーを初装備。これは、MDの文字入力をジョグダイヤルとボタンではなく、ワープロ・PC感覚で行おうというコンセプトのもとに開発された機器で、ラベル作成も行えた。本モデル以降の7番シリーズから、カセットデッキがオプションとなり、ダブルカセットデッキも廃止された。にもかかわらず、XK-7MD同様アンプとチューナーが1BOXに統合されているため、本体付属の製品だけでは見栄えが悪くなるため、オプションのカセットデッキを装着することで改善された。そのため、家電量販店によっては、オプションのカセットデッキとのセット販売をするケースがみられた他、カタログなどではカセットデッキを装着した状態で掲載されていたケースもあった。筐体デザインはクリアリックフェイスから大きく変更され、6CDチェンジャーはCDテキストに対応、MDデッキはサンプリングレートコンバーターを搭載しCDテキストダビングにも対応、3Dステレオ機能が強化されている。6CDチェンジャーにFL管を採用した最後のモデルとなる。尚、7番シリーズでは本モデル以降3Wayスピーカーが日本製からマレーシア製となる(本体は過去モデル同様に日本製である)。 XM-7MD 1997年発売。8代目にあたる。ダブルMDデッキを搭載し、MDのダビングや2枚録音が可能となった(同ソース・別ソースいずれも可能)。また、CDダビング中にもラジオなどの別ソースのリスニングや、MDへの録音が可能となった。MDの漢字表示機能も初対応し、本体だけで入力もできるが、漢字かな入力対応サイバータイトラーにも対応している。FM文字多重放送にも対応し、受信やMDへのコピーが可能となった。本モデル以降のFL管は、ダブルMDデッキのFL管と「漢字かな表示対応のFL管」に統合された。6CDチェンジャー部にD.R.I.V.E.を初搭載。スペアナのバンド数が前モデルよりも増加しており、マニュアルイコライザーも7バンドの音域を調節出来る。XJ7Mと大きく異なるのは、スペアナの表示パターンが1種類のみとなっている点。アンプはディスクリート構造で、80W+80Wのパワフル出力を持つ。 7番シリーズではこのモデルのみスピーカー高が低いため、セパレート専用モデル仕様である。 XT-7MD 1998年発売。定価210,000円。9代目、そして7番シリーズ最終代にあたり、アローラでは最後の日本製モデルでもある。前モデルで搭載された機能の多くは、このモデルにも引き継がれているが、本モデルではダブルMDデッキがダブル3MDチェンジャータイプになり、前モデルで可能だった2枚同時録音は勿論のこと、他社製品に採用された6枚連続録音など多彩なMD録音が可能になった。マニュアルイコライザーは高音・中音・低音の調節しか出来ない。録音編集の簡単操作を実現した「ハイパー・オペレーティング・スタジオ」を搭載。このシステムは未使用時には収納できる。スペアナは搭載されず、漢字かな表示対応のディスプレイのみのシンプルなデザインになっている。リモコンはCDラジカセに付属するコンパクトなものになり日本語表示されている。アンプはディスクリート構造で、80W+80Wのパワフル出力を持つ。3Wayスピーカーのツィーター部はリニュウム型ツィーターを搭載。
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