新港 (横浜市)とは? わかりやすく解説

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新港 (横浜市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/23 02:25 UTC 版)

新港(しんこう)は横浜市中区の町名。横浜港新港埠頭地域(埠頭面積:37.4ha[5]に該当する。現行行政地名として新港一丁目および新港二丁目、住居表示が実施されている[6][7]




注釈

  1. ^ 計画・設計・施工などの特色が評価され、土木学会田中賞(作品部門/1999年度)を受賞している[11]
  2. ^ 現在は新港橋東側の歩道(山下臨港線プロムナードの新港側スタート地点に当たる)の役割を担っている新港橋梁は、横浜臨港線鉄道橋として1912年(大正元年)に架けられた鋼ワーレントラス橋(初期の国産トラス橋、横浜市認定歴史的建造物)である。汽車道と同様に、同線廃線跡のレールを残したまま整備されている[12][13][14]
  3. ^ 大正期初頭の新港埠頭完成当初は12号岸壁の南側に13号岸壁も存在したが、関東大震災以前にスロープ付きの物揚場へと改築(用途変更)されている[47]
  4. ^ 正式名称は「50トン定置式電気起重機」[56]1914年(大正3年)に建造されたイギリス製の50tジャイアント・カンチレバークレーンで、日本に3基(他は長崎県長崎市および佐世保市に現存)、世界でも17基しか存在しない貴重な産業遺産である。2007年近代化産業遺産経済産業省)に認定、さらに2018年には土木学会選奨土木遺産にも認定されている。「ハンマーヘッドクレーン」という呼び名はカナヅチに似たその形状(ハンマーヘッド型)に由来している。2010年には国が塗装の塗り替えおよび基礎補強工事を実施しており、耐震性の強化が図られている[50]
  5. ^ 横浜市が2014年7月に同岸壁の延伸・増深整備(大型客船対応化)に関する基本設計をオリエンタルコンサルタンツに委託し[66]、2016年度より既存施設と古い岸壁の撤去工事に着手した[50][65]
  6. ^ かつて新港客船ターミナルとして使用されていた上屋(1929年建造)は、前述の東京藝術大学の校舎として転用(2016年3月閉鎖)された後に取り壊されている。
  7. ^ 岸壁の基本設計段階(2014年時点)では、2015年後半に工事着手し東京オリンピック開幕前となる2020年春の開業を想定していたが[66]、前倒しとなった。
  8. ^ 横浜港では大さん橋も「国際クルーズ拠点」に選定されている[71][72]。また、同港は2017年7月に国土交通省より「国際旅客船拠点形成港湾」に指定されており、横浜市ではその拠点として新港埠頭や大さん橋に加え、山下埠頭本牧埠頭(=海面上の高さ〈マスト高〉が55m以上の超大型客船対応、「大さん橋#パナマックス問題」も参照)の計4箇所を想定している(整備目標は2025年で、本牧埠頭に岸壁が整備されるまでの間、大黒埠頭自動車運搬船岸壁周辺にもCIQ施設を整備し、超大型客船対応岸壁〈客船施設「大黒ふ頭客船ターミナル」〉として2019年より暫定活用されている)[64][73]
  9. ^ 横浜市と共同で応募を行ったカーニバル・コーポレーションは前述の客船ターミナルの整備に合わせて「旅客用の屋根付き通路」を整備する計画[63]で、同社のクルーズ客船ダイヤモンド・プリンセス」による岸壁の優先使用(期間は15年〜20年間、同船の日本発着クルーズの拠点となる)が認められることとなった[70][71][72][73]。しかし、排ガス規制に対応したファンネル〈煙突部分〉の交換によりベイブリッジ下部の通過が困難になるため、2020年より大黒埠頭への入港となる見込み[74][75]で、2019年11月4日の第1号入港が新港ふ頭客船ターミナルへの最初で最後の入港となった可能性もある。

出典

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