性格・人物評とは? わかりやすく解説

性格・人物評

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 14:40 UTC 版)

リチャード・ホルブルック」の記事における「性格・人物評」の解説

長年にわたる外交官としてのキャリア持ちデイトン合意成立などの功績挙げたことから、有能な外交官として評価が高い。その手腕は直言型で時に強引とも評され、「ブルドーザー」 や「猛牛レイジング・ブル)」、「剛腕」 との異名取った。その有能さから、アフガニスタン・パキスタン特使在任中は、直属の上司であるクリントン国務長官から絶大かつ全面的な信頼寄せられていたとされるしかしながら、たびたび国務長官候補に名前が挙がったり、ノーベル平和賞候補にも挙げられることもあったこともあったが、国務長官については3度就任機会いずれも逃し、またノーベル賞についても受賞逃すなど、その有能さ業績評価されながらも閣僚ポスト大きな栄誉恵まれなかった人物でもある。このようにアメリカ外交大きな影響与えながらも最後まで閣僚政治家)になることなく外交官として公務あたったことについて、ニューズウィーク誌のコラムニスト編集委員であったジョナサン・オルター(英語版)は、「ジョージ・ケナンチャールズ・ボーレン2人と同じ(閣僚になれなかった境遇を持つ)人物である」と述べている。 彼の交渉術について交流のあったヘンリー・キッシンジャーは「リチャードに何かを頼まれたら、素直にイエスと言った方がいい。『ノーと言ってもいずれはイエス』と言わされ、それまで旅路多大な痛みを伴うからだ」と述べ、その交渉術を高く評価している。また、政策に関する立案力・見識についても定評があり、クリントン政権上司にあたる国務副長官務め個人的に交友があったストローブ・タルボットは、NATO拡大ヨーロッパ安全保障関わる政策について彼の見識能力についてNATO将来ヨーロッパ安全保障について、アイディア作り出すワンマン工場」と高く評価している。このような有能さと共に自信家野心家一面併せ持っていたとされ、アフガン・パキスタン担当特使起用された際にも、「私の経歴でもっとも困難な仕事」としながらも「成功不可能なら、この仕事には就いていない」と述べるなど自信見せていたという。また、ホルブルック人物評については、ベトナム戦争中に外交官ジャーナリストという立場出会いその後終生わたって交友があったデイヴィッド・Ĵが著書静かな戦争』の中で多く記しているが、ハルバースタムホルブルック人物像について彼の旧友言葉引用し回転ドア入った時には後ろにいたのに、出る時には前にいる」と評している。 しかし、有能であるがゆえに自信家かつ強引で野心強く自分意見をまず優先しようとする傾向がある、また単独プレイスタンドプレイ好み人を踏みつけにする傾向もあるなど人格的性格的欠点多分にあったとされ、このため非常に毀誉褒貶激しく同僚中でも彼のことをよく思わない人物や敵は多かったとされるハルバースタムはこの点についても『静かな戦争』の中で取り上げており、クリントン政権発足時ホルブルック国務長官候補挙がったエピソードデイトン合意関連するエピソード引き合い出し前者においては人選担当者の「才能には恵まれているが、リスク大きい」、「手がかかる人物」、「圧倒的な行動力知性を持つが、『自己中心的』という点でも飛び抜けている」、「チームプレイをさせ、政権内の同僚たち派閥争いさせないようにするのは一苦労だ」、「マスコミ意識しすぎ、ことがうまく運べ自分の手柄にし、うまくいなければ逃げてしまう」 など、その才能評価しつつも人格・性格的な欠点懸念する声や、ウォーレン・クリストファーらがホルブルック政権ポスト就けることを嫌ったことなどを紹介することによって、また後者においては高潔とはほど遠い。炎に集まるのように、明るところに吸い寄せられる性格で、羞恥心がないのではないか思われるほど、あからさまに自己宣伝をする」という記述や、部下の「名誉心が服を着てやってきた」 という言葉によって、彼の性格毀誉褒貶激しさ語っている。また同書では、彼の友人デイトン和平交渉について「(ミロシェヴィッチトゥジマン、イゼトベゴヴィッチの3人をうまく扱える人物ホルブルック以外おらず、)他に良い候補者がいるとしたら、ジミー・ホッファだけだ」と述べたこと、クリントン大統領フランスシラク大統領から「なぜホルブルックデイトン和平交渉あれほど成功できたのか?」と問われた際に「ミロシェヴィッチと同じ性格だから」と答えたこと も取り上げられており、ホルブルック強烈な性格や強引さが友人上司である大統領にもよく知られていたことが示されている。 オバマ政権においてもこの毀誉褒貶激しさは変わらなかったようで、ワシントン・ポスト紙ボブ・ウッドワード著作オバマ戦争』の中において、バイデン副大統領ホルブルックを「最も利己的嫌なヤツ」だが、アフガン・パキスタン担当には「適した人物かもしれない」と評したとするエピソード紹介し、彼が有能さ評価されつつも、性格的に好まれていなかった様子記している。また、アフガニスタン駐留アメリカ軍司令官で、国際治安支援部隊ISAF総司令官だったスタンリー・マクリスタル将軍陸軍大将)ら軍関係者とも折り合いがあまり良くなかったとされ、マクリスタル将軍2010年6月解任されきっかけとなったローリング・ストーン』誌による特集の中では、彼の補佐官参謀など側近たちが同誌の記者対し、「ボス(マクリスタル将軍)は、ホルブルック特使手負い動物のようだと言うホルブルック氏は解任されるとの噂を耳にし続けており、だからこそ成果挙げよう安易なやり方飛びついてしまいかねず)危険だ」と語ったり、ホルブルックからのEメール受け取った際にマクリスタルが「やれやれ、またホルブルックからメールだ。開ける気もしない」と嫌がっている様子再現して見せるなど、ホルブルック批判し皮肉った様子示されている。また、対外的にもその強引で率直な交渉姿勢ゆえに、デイトン合意成立させた立役者としての功績がある一方で前述のようにアフガニスタンカルザイ大統領などとの関係悪化取りざたされることもあった。カルザイ大統領らとの関係悪化については、ホルブルック何度も会合同席したことのある西側諸国のある外交官から「彼にとっての悲劇はその性格だ」と評されている。

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性格・人物評

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 15:38 UTC 版)

ヴォルフガング・パウリ」の記事における「性格・人物評」の解説

パウリ実験が下手であり、よく実験装置壊していた。その噂が広がると、パウリ実験装置近くにいるだけで装置壊れるという伝説広がり彼のこの奇妙な能力に対してパウリ効果という名称が付けられていた。パウリ自身もこの評判知っており、パウリ効果現れるたびに喜んだ物理学に関してパウリ完全主義者として有名だった。この性格は彼自身研究だけでなく、同僚仕事に対して発揮された。結果的にパウリは「物理学良心」として物理学コミュニティ中に知られるようになり、彼の批評受けた同僚彼の疑問答え義務を負うこととなったパウリ自分欠点見つけた理論はどんなものでも ganz falsch(完全な間違い)とレッテル貼っ酷評することもあった。かつて自分誤り見つけたある論文に対して彼が「"Das ist nicht nur nicht richtig, es ist nicht einmal falsch!"[この論文は、間違ってすらいない(正しいとか間違えているとかという次元にさえ至っていない)]」と述べた言葉は有名である。また、逆に自分仕事パウリ認めてもらうことを彼らは「パウリのご裁可(sanction)を得る」と言っていたという。 物理学界でのパウリに関する有名なジョークとして次のようなものがある。「パウリ死後天国で神への拝謁許される機会得たパウリは神に、なぜ微細構造定数は 1/137.036... という値をとるのかと尋ねた。神はうなずいて黒板向かいすさまじ勢いで数式書き殴り始めたパウリは非常に満足げに神の様子眺めていたが、しばらくして突然頭を激しく振り始め言った「全然まちがっている」…。」

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