実験器具
実験器具(じっけんきぐ)は、科学程度の大きさとなると実験設備などと呼ばれるようになる。
概要
テーブルトップで扱われる実験器具としては化学実験で用いられる、ビーカー、フラスコ、メスシリンダーなどの器具が代表的な例である。これらは、酸やアルカリ、有機溶媒などによる腐食に強く、洗浄が容易で耐熱性のあるパイレックスなどで作られることが多い。
実験器具としては、容器類・測定器具がほとんどの場で必要とされる。それらは日用品にも類似物があるが、より高い精度が求められる。 実験に使う器具は実用品で代用できるならそれでもよく、かつてはその例も多かったであろう。日本では江戸時代末期に化学が持ち込まれた際、ビーカーやフラスコはなかったため、青年たちはとっくりやぐい飲みで実験を行ったという。現在では、学校教育の充実や医療検査など、実験器具の需要が大きく広くなっているから、大抵のものは既製品がある。
しかしかつてはそのようなものはなかったから、また現在でも特殊な実験を行う場合には既製品では間に合わない。さらに実験とは、新たな試みであることが多く、当然ながら既製品が使えないことはままある。そのため、ある程度の器具は自作できなければならない。ガラス管の変形などは、実験者には必要な素養の一つである。
関連項目
外部リンク
実験装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/02 06:31 UTC 版)
「ベンジャミン・リベット」の記事における「実験装置」の解説
無意識的な準備電位と、主観的な運動意志との関係を調べるために、リベットは、被験者がある動作を時間通りに行おうとする意志の意識的な経験を記録し、後にこの情報を同じ時間に記録された被験者の脳活動の記録データと比較するための、客観的な方法を必要とした。このために、リベットは特別な実験装置を必要とした。 実験装置のひとつは、陰極線オシロスコープであり、これは典型的には電気信号の振幅と周波数を表示するための道具である。しかし、僅かな改変を加えることによって、オシロスコープはタイマーとして利用することもできる。幾つもの波を表示させる代わりに、出力は単一の点であり、この点が円を描いて移動する。これは時計の秒針の動きに似ている。このタイマーは、オシロスコープ上に刻まれた印の間をこの点が移動する時間が43ミリ秒となるように調整された。点の移動の角速度は一定に保たれるので、距離の違いは、その距離の移動に要した時間へと容易に換算することができる。 同時に脳活動を監視するために、リベットは脳波計(EEG)を使用した。脳波計は、頭表の幾つもの点に置かれた小さな電極を利用して、大脳皮質の電気活動を測定するものである。大脳皮質は、脳の一番外側に位置し、高次機能に関わる。大脳皮質の領野間の電気信号の伝搬は、脳波計の電極間で記録される電位の差を生じる。この電位差は、特定の大脳皮質領域の神経活動を反映する。 随意運動の実際の時間を記録するために、前腕の活性化された筋肉の皮膚上の電極から筋電図によって筋肉の運動が記録された。筋電図における運動開始の時間をゼロとして、他の時間が相対的に計算された。
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