亜城木 夢叶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 07:36 UTC 版)
「バクマン。の登場人物」の記事における「亜城木 夢叶」の解説
「亜城木 夢叶」(あしろぎ むと)は、漫画家としてのサイコー・シュージンの共同ペンネーム。命名者は香耶。 「亜豆と真城と高木の夢を叶える」という意味が込められており、高校入学時に「この世は金と知恵」の掲載時より使用。 結成当初、ネーム作成の期限を守れなかったシュージンに対し、サイコーがコンビを解消した時が一ヶ月間だけあった。その時の漫画家名は「亜城夢叶」(あしろむと)。 仕事場は信弘が生前使用していた3DKの分譲マンション(仕事用に1DKに改修している)で、当初はサイコーの祖父から借りていたが、デビュー後に稼いだ収入で正式に買い受けている。 真城 最高(ましろ もりたか) 声 - 阿部敦 / 福山潤(ラジオドラマ)、演 - 佐藤健 誕生日:1994年2月18日、出身地:埼玉県谷草市、身長:171cm、体重:58kg、血液型:B型。 本作の主人公兼語り部。亜城木夢叶の作画担当。通称サイコー。普段の一人称は「俺」だが、ナレーションの際は「僕」となる。 藍色がかった髪をしており、後頭部からアホ毛が生えている。下戸。平凡な人生を悲観する屈折した思考の少年だったが、漫画家の夢を本気で追うようになってからは実直な性格になる。また負けず嫌いな一面もあり、ライバルであるエイジ・福田組・七峰などに対抗心を燃やし、時に感情論に近い理屈を語ることもある。 小学生のころから数々の絵のコンクールで表彰をされるなど、画力に非凡な才能をもち、かつては叔父の信弘に憧れて漫画家を目指したこともあったが、小6の時に信弘が亡くなって以来、その夢も一度捨てていた。中学の頃にクラスメートのシュージンから「一緒に漫画を描いてくれ」と誘われ、初めは渋り悩んでいたが、密かに想いを寄せていた亜豆と「自分の漫画がアニメ化に成功したら結婚する」という約束を交わし、漫画家への道を真剣に歩み始めることになった。 恋愛に関しては携帯小説などの恋愛描写にはドライな反応を示す反面、自身はシュージンが引く程のロマンチストである。 亜豆との約束を早く果たそうと作品の連載化、特にアニメ化を焦っている。更に亜豆が声優として着実に実績を積み重ねていることとエイジが天才と呼ばれるに相応しい作品を上げていくため、周囲の諫めを無視して悪循環に陥ることもあった。結果、人気を積み上げてきた「疑探偵TRAP」の連載中に過労で倒れ入院している。それでも「治療に専念すべき」という周囲の忠告を無視しようとする強情な面があるため、編集部ではトラブルメーカーと思う者もいる。時には周囲から「何時まで子供でいるつもりだ!」と叱責されることもあった。ムリを押して漫画を書き続け連載再開をゴリ押しした結果、休載前提で編集部が用意した別の作家との作品がTRAPとかぶってしまい人気を失墜させ、結果打ち切りの目にあう。退院時、体調管理不足を反省したこともあったが、打ち切り後はあくまで「休載したのがいけなかった」と述べていた。しかし高浜が担当の港浦を交代してほしいと編集長に直訴した時、シュージンと共に同席。その中で高浜を一喝した編集長の話を聞いて以降は「自分の至らなさ」を反省し、周囲の意見を聞き入れる姿勢を見せるようになった。 作画に関してはやや劇画チックな作品を描くのが得意である。その反面ストーリーを考えるのは苦手で、シュージンとのコンビが一度決裂した際には1か月で1つのネームを完成させることもできず、後にシュージンからアドバイスをもらっている。 4番目の連載作品「REVERSI(リバーシ)」が成功を収め、コミックでも122万部と、エイジの「ZOMBIE☆GUN」120万部の売り上げを超すことができ、アニメ化で亜豆がヒロイン役を射止めたことで「約束」を果たせた事を踏まえ、叔父の信弘が果たせなかった「予定していたプロポーズの仕方(高級な外車に乗って行き、二人の思い出の場所でプロポーズ)」をやり遂げ、亜豆にプロポーズして成就した。この時、サイコーが乗ってきた車はフェラーリ・458スパイダー。 アニメ版最終話では亜豆と入籍し、亜豆が八王子に引っ越す前の家を新居として2人で暮らしているが、結婚式は「REVERSI」の次の連載が決まったら挙げるというシーンがエピローグとして描かれている。 高木 秋人(たかぎ あきと) 声 - 日野聡 / 立花慎之介(ラジオドラマ)、演 - 神木隆之介 誕生日:1994年1月25日、出身地:埼玉県、身長:175cm、体重:66kg、血液型:B型。 本作のもう1人の主人公。亜城木夢叶の原作担当。通称シュージン。 長身茶髪で黒縁の眼鏡をかけている。ジャージを愛着し、音楽好きでヘッドフォンをかけていることが多い。家族構成は両親と兄。 学年首席を誇る秀才。小学生の頃から読書感想文で表彰されるほど文才に長ける。一方、絵は非常に下手。しかし、漫画を深く愛しており、自身も漫画家になりたいという夢を持っていて、中学時代にサイコーの絵の上手さに惚れ込み、漫画家の道に誘った。 小学生の頃に父親が上司の責任を押し付けられて大手銀行をリストラをされた後、その反動で過度の期待を強いて勉強を教授する母親に耐え切れず反抗して以来、親は放任主義の方針であることをサイコーに語っている。 人気を取るにはどうすればいいかを考えてヒットを出す「計算タイプ」の作家であり、少年漫画の王道である『ONE PIECE』のようなバトル中心の作品から外れたタイプの作品、いわゆる“邪道”(本作での自虐を込めての呼称)に特に力を発揮する。実際に「この世は金と知恵」は編集部・エイジからも高い評価を受ける。 ストーリー・ネームを担当しているが、作画はド下手なため、本番ネーム等はサイコーに清書を頼んでいる。「PCP」の連載からはシュージンが文章のみの原作を作り、サイコーがそれを基にコマ割り・間を決めてネームを作るスタイルに移行している。 中学の時より人間観察に長け、感情が先行しがちなサイコーに対してデータ・方法論から物事を理屈や理論的に冷静に捉える分析家肌の一面があり、七峰のやり方に対しては当初は一瞬だけいいやり方だと認めている。その冷静さは自己反省にも生かされており、原作者としてだけでなく人を育成することにも能力を発揮し、後述にもあるが「編集者」としてもやっていけると評されている。一方で繊細な一面もあり、「PCP」の模倣犯事件が起こった際にショックで一時スランプに陥ってしまったり、サイコーが連載を焦る余りにシュージンの得意である邪道ではなく王道バトルを選択した時引きずられるように受け入れている。 サイコーを漫画の道に誘った一件を始め、学生時代はサイコー・香耶のテスト(受験)対策を一手に引き受けていたこと、サイコーを支える数々の言動から「人を育てる(導く)」ことにも優れている。実際白鳥が「恋太&ピース」を描き始めた際には当初は原作者として協力し始めたものの、最終的には白鳥1人でやっていけるように育て上げ、服部をして「いい編集になれる」と言わしめた程である。 亜豆のことを聞き出そうとした一件が切っ掛けで中学時代から香耶と交際が始まる。一時岩瀬・蒼樹との接触からその仲が拗れそうになるなど紆余曲折もあったが、「走れ!大発タント」の連載決定を条件に結婚にこぎつけた。不動産業を営んでいる香耶の父の紹介で見吉家に程近い賃貸マンションを安く借りて(綺麗に使うことを条件に3LDKを5万円で借りた)、結婚生活を開始。新婚旅行は漫画進行の関係で鬼怒川温泉郷だった。
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