モデル35 ボナンザとは? わかりやすく解説

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モデル35 ボナンザ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 15:02 UTC 版)

ビーチクラフト ボナンザ」の記事における「モデル35 ボナンザ」の解説

ビーチ社では第二次世界大戦中から、来るべき戦後民間航空市場向けの小型単発機開発着手していた。戦前ビーチ社ではモデル17好評で、複葉機ではあったが4人乗り単発機大きな星形エンジンと引込脚を搭載した小型ながらも豪華な高速機であったモデル35開発コンセプトは「大人4人と手荷物積める、自動車のように手軽快適な軽飛行機」というもので、構造的には全く一新し単葉・全金属製水平対向エンジン採用斬新なデザインV字尾翼配置美しい窓周りモダンな内装)、小型軽量化など、新し時代合わせた小型ながらも豪華な高速機であったインスツルメント・パネル明る色彩曲線多用し従来航空機計器盤というより自動車ダッシュボードに近いものである特徴的なスローオーバー式操縦桿も、通常操縦することの少ない前席右席の同乗者の快適さ貢献操縦桿取り除くことで膝まわりのスペース広く)することを目的としていた。 発売初年度1500機を生産する程の爆発的な売れ行き見せたボナンザは、当時アメリカ製乗用車がそうであったように、毎年改良されニューモデル(イヤーモデル)として発表された。その後1982年まで生産続きモデル35だけで10000機以上生産され、その名の通り「最も成功した商業製品のひとつ」となったモデル35(1947年) 1486機生産V尾翼角度120度、主翼鋼管構造前輪操舵機能持たない当初搭載エンジンコンチネンタル社製 E-165(165hp)であったが、モデルイヤー半ばでE-185-1(185hp/2300rpm)に出力増加された。プロペラビーチクラフト自製木製2翅電動可変ピッチソリッドステート電子制御による定速装置遠心式ガバナー備えない。最初期40機はエルロンフラップ帆布張りである。 モデル35R(1947年) 14生産モデルA35(1949年) 701生産主翼構造アルミ組み立てボックス形状)に変更機体強度向上、ギアフラップ下げ速度引き上げ前輪操舵可能になる。耐空U類。 モデルB35(1950年) 480生産出力向上、コンチネンタル社製 E185-8(196hp/2450rpm)搭載最大フラップ下げ角が増加20度→30度)、操縦桿パイプ形状から、平面的な形状(Energy-absorbing Control Wheel)に変更モデルC35(1951年) 309生産出力向上、コンチネンタル社製 E185-11(205hp)搭載プロペラ木製からアルミ製に材質変更YAW方向安定性増加の為、V尾翼角度変更120度→114度)するとともに、弦長が20%延長された。主翼根元フィレット追加収納式の乗降ステップモデルD35(1953年) 298生産モデルE35(1954年) 301生産搭載エンジンが E185-11(205hp) 又は E225-8(225hp/2450rpm)の二種類からの選択になった電動式プライマー。エルロントリム装備モデルF35(1955年) 392生産。クオーターウインドウ(3rd Cabin Window追加V尾翼構造強化。二種類エンジンから選択であったが、大抵の顧客パワフルなE-225-8を好んだオプションで翼内追加燃料タンク(10Gal/each)。 モデルG35(1956年) 476生産搭載エンジンはE-225-8(225hp)一種類のみ。これは前年殆どのオーナーパワフルなE225を選択したことに起因するウインドシールドを増厚(1/4")し、静粛性向上。ギア下げ速度が更に引き上げモデルH35(1957年) 464生産出力増加コンチネンタル社製 O-470-G(240hp)搭載V尾翼構造強化モデルJ35(1958年) 396生産燃料噴射装置装備コンチネンタル社製 IO470-C(250hp)搭載モデルK35(1959年) 436生産翼端形状変更オプション後部荷物室に第5席が装備可能。 モデルM35(1960年) 400生産 モデルN35(1961年) 280生産コンチネンタル社製 IO-470-N(260hp)搭載後部クオータウインドウを大型化乗降ステップ胴体固定式変更モデルP35(1962年) 467生産計器デザイン変更機長正面の主要計器フローティングマウントになり、右席前にアビオニクススタック縦列配置し装備面積増加したモデルS35(1964年) 337生産 胴体延長し最後第三列にオプション5-6席目を追加装備可能になったほか、後部クオータウインドウの形状変更出力増強コンチネンタル社製 IO-520-B(285hp)搭載出力向上に応じてエンジン取付角を変更し離陸時・上昇時の反トルクによる左偏向減少させた。 モデルV35(1966年) 555生産前面風防の中廃止し一枚ものへ変更前方視界の向上。 モデルV35A(1968年) 413生産 前面風防空気抵抗低減する形状変更 "Speed-Sweep" windshield モデルV35B(1970年 - 1982年) 1325機生産1972年天井配置換気装置増設1978年には電装品24ボルト仕様になり、脚の引上機構の改良、引込に要する時間短縮(約4秒)。1982年21をもって生産終了V型尾翼 ターボ過給モデル モデルV35TC(1966年) 79生産 モデルV35A-TC(1968年) 46生産 モデルV35B-TC(1970年) 7機生産 1970年に7機生産され時点生産終了

※この「モデル35 ボナンザ」の解説は、「ビーチクラフト ボナンザ」の解説の一部です。
「モデル35 ボナンザ」を含む「ビーチクラフト ボナンザ」の記事については、「ビーチクラフト ボナンザ」の概要を参照ください。

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