ずうずうしい
「ずうずうしい」とは、恥を知らないのことを意味する表現である。
「ずうずうしい」とは・「ずうずうしい」の意味
「ずうずうしい」とは、厚かましいなどを意味する形容詞である。同じ形容詞の厚かましいは行動や態度に慎みがないや、遠慮がなく「ずうずうしい」を表す言葉だ。愛媛県では、うるさくやかましいことを厚かましいと言う。「あつかむ」という方言は扱いの度が過ぎることで、扱うが転じたものであり「ずうずうしい」の意味もある。「ずうずうしい」は敬語ではない。「ずうずうしい」の読み方
「ずうずうしい」の読み方は、ずうずうしいである。「ずうずうしい」の熟語・言い回し
「ずうずうしい」の熟語・言い回しには次のようなものがある。ずうずうしいさまとは
ずうずうしいさまは、ずうずうしいに名詞のさまがついている。さまの意味は、物事や人のあり様などである。ずうずうしいさまは、厚かましい様子となる。
図々しいお願いとは
図々しいお願いは図々しいに接頭辞の「お」、名詞の願いがついている。図々しいは、ずうずうしいを漢字で表現したものである。願いは願うことや、願う事柄などの意味だ。自分が相手にする願い事なので、「お」は謙譲語である。全体の意味は(自分が相手にする)厚かましい願い事となる。
はだはだずうずうしいとは
はだはだずうずうしいは、ずうずうしいの前に「はだはだ」という語がついている。「はだはだ」という語は存在しないため、はなはだの間違いだと考えられる。はなはだは副詞で、普通の程度をはるかに超えているさまなどである。意味は、非常に厚かましいとなる。
「ずうずうしい」の使い方・例文
「ずうずうしい」の使い方には、「人の集まりでは、勝手に上座に座ると「『ずうずうしい』人だと思われる可能性がある」や、「積極的な人を『ずうずうしい』と感じることもある」がある。「途上国の子供たちが外国人に何かをねだる姿を見かけることがあるが、それは『ずうずうしい』のではなく生きるためだ」、「大阪に住む伯母は陽気で親切だが、『ずうずうしい』と感じたことはないとしても使える。「食べ物を分けるときに自分だけが多くもらうのは『ずうずうしい』」や、「大抵の人は『ずうずうしい』人に閉口する」も「ずうずうしい」の使い方だ。「『ずうずうしい』人は自分を中心に世の中が回っていると考えている」、「『ずうずうしい』人の頼みを断ると機嫌が悪くなる」も「ずうずうしい」の例文だ。「小さな子供は欲望のままに行動するが、『ずうずうしい』とは言われない」や、「周りの評価を気にし過ぎるのも問題だが、全く気にしないと『ずうずうしい』人になる」などとも言える。「感謝の言葉を口にしない人は『ずうずうしい』と思われがちだ」、「『ずうずうしい』と思われないために全員が遠慮していると、物事が前に進まない」としても使える。
「引っ込み思案な人は『ずうずうしい』人を見習うとよい」や、「ソファーに座るなどの『ずうずうしい』行動も犬好きには可愛く見える」などの使い方も可能である。『ずうずうしい』親戚とはできるだけ距離を取ることにしている」、「意見を言うと『ずうずうしい』と思うような人がいると組織の風通しが悪くなる」といった使い方もできる。『ずうずうしい』同僚に仕事を押しつけられて残業になった」や、「PTAの役員をやらないで文句だけを言うのは『ずうずうしい』」とも言う。
「あの男は借金するときには平身低頭だったのに、返す段になると『ずうずうしい』態度で『金はない』と言った」、「明らかな証拠があるのに無罪を主張するのは、はなはだ『ずうずうしい』のではないかといった使い方も可能だ。彼女は最初に「『ずうずうしい』お願いですが」と言ったが、本当に見当違いな頼み事だった」や、「彼の『ずうずうしい』さまを見ていると、なぜ彼女が彼を追い出さないのか不思議だ」も例文となる。
図々しい
「図々しい」とは・「図々しい」の意味
「図々しい」には「厚かましい」や「図太い」などの意味があり、恥知らずで遠慮がない、もしくは人の迷惑を顧みない態度や行為を表現する言葉である。褒め言葉として用いられることは少なく、悪口や陰口、非難において用いられる頻度が高い。ただし、親しい間柄で冗談めかして「本当に君はいつも図々しいな」という場合は、強い非難や悪口ではなく、たしなめるニュアンスが含まれることもある。ニュアンスに関わらず、基本的に人から「図々しい」と言われた際には行動を改める必要がある。また、「図々しい」と同等の意味として頻繁に用いられるのが、「厚かましい」という言葉である。「図々しい」と同様に否定的な意味で使われることが多い。同じような意味を持つ言葉ではあるが、「図々しい」と「厚かましい」では少しニュアンスが異なる。「図々しい」は「人に迷惑をかけても気にしない」という意味であるのに対し、「厚かましい」は「遠慮がなく不躾である」という意味である。「図々しい」は「厚かましい」よりも少し砕けた印象であるため、改まったシーンで使う場合は「厚かましい」を用いる方が礼儀に適った表現となる。
「図々しい」は四文字で構成されているため四文字熟語と勘違いされることがあるが、「図々しい」という言葉自体は四文字熟語ではない。「図々しい」に相応する四文字熟語には、「厚顔無恥」や「得手勝手」、「独断専行」などがあげられる。「厚顔無恥」は厚かましく面の皮が厚いこと、「得手勝手」は他人の立場や気持ちを尊重せず自分勝手に振舞うこと、「独断専行」は他人に相談せず勝手に決めて行うこと、という意味がある。
「図々しい」の読み方
「図々しい」の読み方は「ずうずうしい」である。「図」という漢字は「ず(づ)・と・はか-る」という読みであるため、漢字の読み方に従えば「図々しい(ずずしい)」となる。そのため、「図々しい」と書いて「ずうずうしい」と読むのは当て字ではないかと言われている。また、「図々しい」は「図(づ)」を重ねて構成されている言葉であるため、本来は「づうづうしい」という読み方になる。しかし、現代においては「ずうずうしい」とするのが常用化している。「図々しい」の熟語・言い回し
図々しいお願いとは
「図々しいお願い」とは、ビジネスなどにおいてクッション言葉として用いられる言い回しである。クッション言葉とはニュアンスを柔らかくするための言い回しであり、「図々しいお願い」という言い回しは頼みごとをする際に用いられる。「図々しいお願いですが、この資料をお借りできますか?」、「図々しいお願いで恐縮ですが、来週2時間ほどお時間をいただいてよろしいでしょうか?」などと表現することができる。「図々しいお願いですが」という枕詞をつけることで、不躾さをカバーしている。「図々しい」という表現はネガティブな意味合いで用いられることが多いが、「図々しいお願い」という言い回しは謙虚さを示すことができる。
ただし、「図々しいお願い」という言い回しは少しカジュアルであるため、相手によっては別のクッション言葉に変えるのが適切である。立場がかなり上の上司や目上の人に対しては、「厚かましいお願いですが」や「厚かましいお願いで恐縮ですが」という言い回しの方が良い。そのほかにも、「失礼なお願いですが」や「不躾なお願いで恐縮ですが」などの言い回しを用いることもできる。
図々しい人の特徴とは
図々しい人の特徴としては、次の5つがあげられる。
・社会のルールや常識を無視する
・ケチである
・大変なことは人任せ
・他人の物を欲しがる
・自分が中心でないと気が済まない
「図々しい人」とは、相手の迷惑を顧みずに自分勝手に振舞う人のことを指す。人のことを考えないため、社会のルールや常識を平気で無視するという特徴がある。電車やバスに乗車するなど、整列している人を尻目にドアが開くと一目散に空いている席に座ったり、お店の行列に横入りしたりなどが典型的な行動である。自分の欲望を優先するため、人のことが見えていない。他人が不快な態度を示しても、気にしないので話にならないことが多い。
ケチであるのも「図々しい人」の特徴である。通常、誰かに食事を奢ってもらった場合は、お礼をしたり、次回は自分が支払ったりするのが一般的である。「図々しい人」は、奢ってもらったからといって奢り返すわけでもなく、お礼をすることもない。また、お礼をしないことを悪いと思っていない場合がほとんどである。食事会なども奢ってもらうことを前提に参加するため、多くの人から顰蹙を買うことが多い。
そして、面倒なことは人任せにして、旨味のある事や手柄だけ自分のものにしたがるのも「図々しい人」の特徴である。地道な作業は他の人に丸投げし、目立つ作業だけ自分が行い評価されようとしたり、全く参加していなかった作業が完了すると、自分も作業をしていたかのように振舞ったりと、人の努力に乗っかり美味しいところだけ吸い上げようとする。本人は楽をして評価を得られるため楽しいが、実際に業務を全うして成果をあげた人が割を食う形となる。
また、他人の物を欲しがるのも「図々しい人」の特徴である。みんなで食事に行った時など、自分は何も頼まず人のものを少しずつもらったり、他人の持ち物を借りてそのまま返さなかったりなど、人のものを使ったり、食べたりすることで自分が得をしようとする。本人はタダで食べられたり使えたりして喜んでいるが、そんなに欲しいならなぜ自分で注文しないのか、なぜ自分で買わないのかなど、周りがストレスを感じてしまう。
そのほか、「図々しい人」は話題の中心にいたがるという特徴がある。人が楽しそうに話していると割って入ってきて自分の話にすり替えたり、全く知らない話なのに入ってきてその場の空気を乱したりなど、ただ自分の存在をアピールしたいがために割り込んでくる。「図々しい人」は人の迷惑を顧みないため、躊躇なく頼みごとをすることが多い。思い通りになる人物と認識されると、どんどん頼まれることが多くなるため、1対1では付き合わない、距離を置いて付き合うなど一定のルールを持って接するのが賢明である。1つ頼みごとを聞いてあげたら、次はお願いを仕返すなど、頼まれっぱなしではなくイーブンの関係性を保つことが必要である。
「図々しい」の使い方・例文
・同じ職場のスタッフはみんな、彼女の図々しさに腹を立てている。・あんなに謙虚な両親から、こんなに図々しい息子が生まれたとはにわかに信じられない。
・一緒の部署で働くようになってから、彼女の図々しさが鼻につきはじめた。
・食事に行くと必ず会計の前に帰るなんて、図々しいにもほどがある。
・終電がなくなったからと夜中に押し掛けてきただけでなく、図々しくも冷蔵庫を勝手に開けて飲み食いまでしている。
・自分では何も頼まず、人の料理を少しずつもらうという図々しい行為を繰り返している。
・彼は図々しいので、一度頼みごとを聞いてあげたらずっと頼まれ続けることになる。
・少しぐらい図々しいところがなければ、出世はできないのかもしれない。
・ことあるごとに子供を預かって欲しいと頼んでくる図々しいママ友がいる。
・図々しい人は、自分の身勝手さに気づいていないことが多い。
・ほとんどの業務は部下が行っているのに、プロジェクトが完成したら自分の手柄にする図々しい上司がいる。
・あれほど恵まれた環境で働きながら、夏休みが短いと文句を言うなんて図々しい。
図々しい
ずうずうし・い〔づうづうしい〕【▽図▽図しい】
ずうずうしい
「ずうずうしい」の例文・使い方・用例・文例
- 何てずうずうしい女なんだろう
- なんてずうずうしい
- 私はあなたにずうずうしいお願いがあります。
- あなたは何てずうずうしいのでしょう。
- 僕だったらそんなずうずうしいことは言えない。
- 実にずうずうしい!
- ずうずうしいことを言うな。
- あいつはずうずうしい奴だ。
- ずうずうしいうそ.
- ずうずうしいやつ.
- ずうずうしいのもいいかげんにしてくれ 《もう我慢できない》.
- とてもずうずうしい若い女性.
- ずうずうしい[恥知らずの]あばずれ女.
- ずうずうしい.
- 君もずうずうしいね.
- あの人にそんなずうずうしいことは言えやしない.
- ずうずうしいにもほどがあるぞ.
- 何てずうずうしいんでしょう.
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