保険 保険の問題点

保険

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 08:06 UTC 版)

保険の問題点

保険金詐欺

保険は金銭面での損失をカバーするシステムであるが、それを逆手にとって不正に金銭を得ようとする事件が後を絶たない。そもそも保険契約者と保険会社の関係は、典型的なプリンシパル=エージェント関係とみなされており、逆選択モラル・ハザードが発生する危険を常に背負っているといえる。保険における逆選択とは、リスクがより大きな者が、保険加入に際してより強い動機を持つため、結果として保険加入者がリスクのより大きな者で占められてしまう傾向をさし、モラル・ハザードとは、保険加入によって保障(補償)が得られるために、加入者がリスクを回避することを控えてしまうことをさす。

例えば生命保険の場合は、被保険者となる人物に過度の保険に加入させ、その人物を意図的に殺害自殺教唆、または重度の障害などを負わせる事によって、多額の保険金を得ようとしたり、損害保険の場合は対象となる物を意図的に損壊・または損壊したなどと偽って報告することにより保険金を貰い、新しい物を購入したり実際の収入に結びつけたりしようとする事がある(事例[13][14][注 8])。中には実際に掛かった費用(修理費用など)を過大申告し、その差額分の金銭を得ようとする事もある。

これらは保険金を騙し取る行為であり、「保険金詐欺」という立派な犯罪となる。このような犯罪行為を阻止するため、保険会社は、加入時あるいは支払時に契約内容あるいは請求内容を審査したり、保険会社間で契約情報や事故情報を交換したり、調査会社に委託してその保険事故が正当なものであるかどうかを調査することがある。 児童を対象とした生命保険では犯罪を誘引しないよう保険金の上限が低く抑えられている。また、成人を対象とした場合でも保険金がある一定額を超えると保険会社間で情報交換をして被保険者に複数の生命保険会社から多額の保険金がかけられていないか調査する仕組みとなっている。

保険金の支払い拒否

先の行政処分事例に列挙したのは、正当な理由ではなく不当な理由で支払いを拒否された事例である(保険金不払い事件)。

新潟県中越地震では家屋の倒壊のため補償の調査をしたが、建築学的には全壊の状態にもかかわらず保険金の支払いを避けるため、外見上半分残っているのは一律半壊の扱いをする保険会社もあったといわれる。これは、営業部門に比べ事故査定(損害調査)部門の人員を減らし、専門の子会社への業務委託を進めてきた構造的な問題から来ていると言われる。

また、大手損害保険会社を中心に自動車保険金の支払い漏れが相次いで明るみに出て、監督する金融庁による厳しい処分を受けた会社もあった。これは「損害が発生していても契約者からの請求がなければ支払わない」という姿勢にも起因するが、過度の商品開発競争により各種の特約が作られたものの、営業最優先の体質により、事故査定部門への案内不足やシステムチェック機能を開発の怠慢が発生したことも大きな要因と考えられている。

募集手数料体系

ミューチュアル・ファンドの隆盛にともない、保険会社が新契約を開拓して利益を得ようと、自社の営業マンや嘱託の営業会社を厚遇している。一部の保険販売員や募集人・保険代理店が同じく新契約偏重・利益先行の姿勢をとるようになり、新契約締結のためならば違法行為をしても構わないと考える者が増えてきている。

例えば生命保険においては、募集人や代理店へ支払われる募集手数料体系が顧客サービスの品質を大きく下げている。手数料の支払いにはL字払いという独特のシステムが定着している[注 9]。これは「新規契約を最重要視させる」システムである。顧客対応の悪質化にとどまらず、顧客に損害を与えてしまう事も実際にある。

消費者団体信用生命保険

2006年8月頃から明らかになった問題として、消費者団体信用生命保険がある。

大手消費者金融企業各社が、会社を受取人として債務者に対し生命保険を掛けていた問題である。債務者に断り無く生命保険を掛けていたケースもある。これは債務者死亡(自殺・生死不明での夜逃げ等も含む)による貸し倒れリスクとそれによる審査の厳格化の回避、債務を相続した遺族の負担の軽減、債務者死亡後の返済に関わる迷惑を遺族にかけない、などの名目があるものの、2005年度でこの消費者団体信用生命保険で保険金を受け取ったケースは4万件弱あり、さらに死亡原因の半数の2万件が不明、その1割が自殺であったことが判明した。またこの保険金を消費者金融企業各社が合計300億円受領していたこと、そして一部には弁済金以上の保険金を獲得した例もあると判明した。

一方で、保険会社側も大手消費者金融各社からの多額の保険料収入を考慮し、契約より2年以上経過しての保険金支払いに際しては死因等を充分に調査せず、安易に死亡保険金支払いに応じていたことも判明している。

消費者金融業者側は契約書を介して債務者に対し被保険者になる事を通知していると主張しているが、実際には債務者が己の命に保険金をかけられている事が充分に認識されていない、とする調査結果もある。

これらの状況から、正常な弁済の見込みが薄ければ回収を優先して債務者の生命を顧みず、保険金による弁済をも視野に入れた過酷な債務取立てに走る可能性を指摘し、非難する声が高まった。こうした批判を受け、金融庁2006年9月15日、保険会社及び生命保険協会に対して、消費者団体信用生命保険の加入の際に、被保険者である債務者に対しわかりやすく説明することや、保険金支払い時の遺族への確認の方法などを厳格に行うよう指導した。 これに対して大手消費者金融プロミスは、世間の非難の声を不快とし、債務者の家族の損害を減らすための適切な運用を目指すのではなく、2006年10月1日より消費者団体信用生命保険を解約し、今後は取り扱わないことを発表した。他の消費者金融会社も概ね同様の動きをとっている。

ただし、同様に銀行やローン会社(特に住宅ローン)等においても、融資の際の保証として団体信用生命保険に加入させるケースは多い。これらはあまり問題にされていない。

企業が従業員にかける生命保険

企業が、従業員に断り無く生命保険をかけている例がある。企業側の主張としては、労働力の欠如で生じる業務上の損害を埋め合わせる為、また、欠員を補充する費用を獲得するため、としているが、従業員の生命をもって利潤を得る行為であると非難する声もある。一方で、保険会社側も、保険金支払いに際しては経緯や死因等を充分に調査せず、安易に死亡保険金支払いに応じていたことも判明している。遺族にとっては、与り知らぬところで金のやりとりが行われること、また、死亡診断書などが勝手に取り扱われることについて強い憤りを感じる事が多い。また、言うなれば赤の他人に保険をかける行為を容認することは、保険金目当ての殺人行為を助長するという声もある。未必の故意による過労死の看過も懸念される。

火災保険

火災保険における保険金額は原則として対象となる建物の評価額を上限として設定される。一般に評価額は年月と共に逓減していくが、契約そのものは維持し、更新の際にも保険金額を見直さずに済まして、評価額に対して過大な保険金額、そして掛け金が維持されることが珍しくない。しかし、保険金支払いにおいては建物の時価額が基準となるため、全損の場合でも、保険金額が満額で支払われず、減額される例が見られる。ただし、評価額を超過した分の保険金額に対応する部分は無効となるため、契約者が過大に支払った保険料は返還される。逆に保険金額<時価額で差が著しい一部保険の場合、その割合に応じて削減されるため、超過保険のほうが消費者利益保護になるという面もある。

本来は更新を機会に再評価を行って保険金額を適切に設定しなおすべきであるが、十分に行われていない。

乗換契約・転換契約

乗換契約は、他社の商品を解約させて自社の商品に切り替えさせる事を言う。自社商品の間でも行われることがある。転換契約は自社の商品の責任準備金を新しい保険の責任準備金に充当する制度で、「保険の下取り」とも呼ばれる。

本来はライフスタイルの変化に伴う保障内容の見直しに際してそれまでの保険契約を活用するものだが、最近は低金利のために商品の予定利率が低く設定されていることから、予定利率の高い(保険料の安い)契約から予定利率の低い(保険料の低い)契約に変更されるケースが多い。また、営業職員や代理店が手数料獲得のために無理な乗換または転換を行わせるケースもある。

上記のように保障内容を変えない場合は一般に保険料は高くなるため、見かけの保険料を安く見せるために、保険期間を短くしたり、それまで付加されていた特約を外すといったことが行われることがある。こういった顧客にとって不利な内容は十分に説明されることはなく、後でトラブルとなることが多い。

死差益

保険金の運用の3つの要素として、利差損益(市場での運用益と支払いの利率の差)、費差損益(業務費用の予算と実際の費用の差、いわゆる節約で益を出す)、そして死差損益(商品設計上の死亡率と、実際の死亡率との差)がある。この中で、死差損益については、人口統計等から算出される死亡率を基に商品設計を行う一方で、保険加入時には医師の診断や告知を要求してリスクの高い顧客を排除することから、概して契約者の範囲では死亡率が低くなる傾向にあり、恒常的に利益を生む、という指摘がある。また、戦後日本では概ね寿命は延び続け、死亡率が下がる傾向にあり、対して商品設計に用いる従前の統計では死亡率が高いことから、この面でも恒常的に利益を生む、という指摘がある。

これに対して、バブル崩壊後の経営の窮状を訴える際には(失われた10年)、もっぱら費差損益にかかる経費削減・企業努力の限界と、利差損益における逆鞘を訴え、上記の「乗せ換え」による、予定利率削減の動きを正当化する主張がなされた。さらには、利率の逆ざやをアピールした上で、既存契約についても保険会社による一方的な予定利率変更(予定利率削減)のスキームを確立する試みがなされている。一方で、死差損益に関しては触れず、恒常的に利益を生みやすい要素を隠匿して顧客に不利益を転嫁している、という指摘がなされている。

変額保険

変額保険は保険金が運用実績によって増減する保険であり、死亡保険金額については一定額が保証されているが、満期保険金額は保証されていないものが多い。バブル期には、株式の運用比率を高めて保険金額が大幅に上昇したこともあり、将来的な株価の上昇、つまり保険金額の上昇を当て込んで、借金をして保険に加入させる販売方法も見られた。このように販売された変額保険は、バブル崩壊と共に運用実績が落ち込んだことから保険金でローンを返済することが不可能となり、被保険者が自殺を選択する例もあった。詳細は変額保険バブル景気を参照のこと。

保険の審査にまつわる問題

2013年みずほ銀行で、暴力団への融資の存在を知りながら放置していた問題が判明したのを受け、金融庁は損害保険大手5社及び生命保険大手3社(東京海上日動火災保険、損保ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、日本興亜損害保険、三井生命保険、富国生命保険、太陽生命保険)を対象に、融資先の審査が適切に行われているか調査を実施したところ、いずれの会社も審査を信販会社に任せ切りにしており、事後審査も実施していなかったことが、一部マスコミ報道により判明した。金融庁は、融資先に暴力団及びその関係者など反社会的勢力が含まれていないか、実態調査に乗り出している[15]




注釈

  1. ^ なお、被保険者の意味は、生命保険損害保険社会保険によってそれぞれ異なる。生命保険ではその者の生死が保険事故となると契約で指定されている人を被保険者といい、損害保険では保険事故発生のとき保険金の支払を受ける権利を持つ者を被保険者という。社会保険では、保険料の支払義務を負担するとともに、保険事故が発生したときは、保険給付を受給する者を被保険者という。
  2. ^ 生命保険契約及び傷害疾病定額保険契約にあっては、金銭の支払に限る。以下「保険給付」という。
  3. ^ 『西洋旅案内』が出版された前年の1866年(慶応2年)に、福澤が著した『西洋事情』の中でも「火災請負ヒ、海上請負ヒ」に言及しているが、その内容は説明していない[9]
  4. ^ 公営保険と公保険、私営保険と私保険は同じではない。私営保険だが公保険である例として自動車損害賠償責任保険、公営保険だが私保険である例として民営化以前の簡易保険が挙げられる。
  5. ^ なお、郵政民営化前に販売された簡易保険は、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(郵政管理・支援機構)に承継されている。
  6. ^ 単独加入は不可。必ず住宅火災保険などと併せて加入する。
  7. ^ アールジーエー・リインシュアランス・カンパニー(アメリカ合衆国)、アシュアランスフォアニンゲン・ガード・イェンシディグ(ノルウェー)、ザ・ブリタニア・スティーム・シップ・インシュアランス・アソシエーション・リミテッド(イギリス)、ジ・ユナイテッド・キングドム・ミューチュアル・スティーム・シップ・アシュアランス・アソシエーション(バミューダ)、リミテッド(英国領バミューダ)。
  8. ^ 1998年7月25日に発生した、和歌山毒物カレー事件犯人と疑われた林眞須美は、この事件の共犯者と思われた夫の健治と共に、この保険金詐欺を繰り返すことにより、こうしてその夫婦の家族は生活していたという。
  9. ^ 新規契約を締結するとまず大きな手数料が支払われ、その後数年間に渡り一定の手数料が支払われるというもの。初年度の手数料は、顧客が支払った初年度の保険料と同額以上、といった保険会社もある。
  10. ^ 東京海上日動フィナンシャル生命、ソニーライフ・エイゴン生命、マニュライフ生命、SBI生命、三井住友海上火災保険、カーディフ生命など。

出典

  1. ^ See, e.g., Vaughan, E. J., 1997, Risk Management, New York: Wiley.
  2. ^ a b 近見正彦. “14・5世紀地中海時代における海上保険条例および同契約法理の研究 (PDF)”. 経営管理専攻 経営管理研究科. 一橋ビジネススクール. 2017年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月16日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 若土正史 「大航海時代におけるポルトガルの海上保険の活用状況」 保険学雑誌628号(平成27年3月発行)
  4. ^ 関哲行 他2名編 『世界歴史大系 スペイン史1』 山川出版社 2008年 311頁
  5. ^ Johann Beckmann, A History of Inventions, Discovery, and Origins, London, 1846, pp.239-240.
  6. ^ a b Brief History”. III - Insurance Information Institute. 2021年9月28日閲覧。
  7. ^ 園乾治 イギリスに於ける海上保險業の發達 史学 11(2), 1932年, pp. 32-33
  8. ^ 西洋旅案内. 上 F7-A04-01 (PDF)”. デジタルで読む福澤諭吉. 慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション Digital Collections of Keio University Libraries. p. 6. 2021年9月28日閲覧。
  9. ^ 西洋事情. 初編. 一 F7-A02-01 (PDF)”. デジタルで読む福澤諭吉. 慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション Digital Collections of Keio University Libraries. p. 31. 2021年9月28日閲覧。
  10. ^ Richard D. McClure (1968年). “A Review of Nuclear Energy Insurance (PDF)” (英語). Vol. LV. Casualty Actuarial Society Proceedings. pp. 255-294. 2021年9月28日閲覧。 注:対象ページのみの抜粋
  11. ^ 『外国直接付保の制限』、金融庁。
  12. ^ 保険契約者保護機構制度(保険会社のセーフティネット)”. 金融庁. 2012年12月4日閲覧。
  13. ^ “柔道整復師が証明書、事故保険金詐欺20人逮捕”. 読売新聞. (2011年7月2日). オリジナルの2011年7月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110705115438/http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110702-OYT1T00509.htm 
  14. ^ 放火 パチンコ店に 容疑の男を逮捕 大阪・保険金狙う 毎日新聞 2019年3月12日
  15. ^ “保険8社、審査信販任せ 提携ローン「暴力団融資」調査急ぐ”. 産経新聞. (2013年10月27日). オリジナルの2013年10月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131027113516/http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131027/fnc13102710070000-n1.htm 
  16. ^ “フランスで医療保険が売れない理由”. (2014年8月25日). http://toyokeizai.net/articles/-/46173 2014年9月8日閲覧。 
  17. ^ 『週刊ダイヤモンド』 2017年4月29日号 pp. 70-73






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