年度
年度
年度とは、事業活動や学業といった各分野の便宜に立脚して設けられる1年の区切りのこと。事業年度、会計年度、学校年度など、分野によって年度を区切る具体的な日付は異なる。
単に「年度」とだけいう場合は、学校年度に代表される「3月末」の区切りが念頭に置かれている場合が多い。すなわち、「4月1日から3月末まで」を1年度の期間とする、「3月末と4月1日の境」を年度の境目とする区切り方である。行政も(会計年度上)同じ区切りである。
暦上の1年の区切りは1月1日であり、「元日」という。新年度の初日には「元日」のような特別の呼称はない。
企業の事業年度は決算(決算期)と不可分であり、業種、業態、個々の企業の事情などによっても違ってくる。業界によっては8月決算(9月から新年度)だったり12月決算(元日から新年度)だったりする。こうした年度の設定には業界の通例や繁忙期などの兼ね合いが顧慮されている場合が多い。
学校年度や会計年度は、日本では4月初日から新年度ということになっているが、国が違えば年度の区切りも違ってくる。たとえば欧米の多くの国では9月から新年度が始まる。
年度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/11 13:30 UTC 版)
年度(ねんど、英: year)とは、暦年とは別に、特定の目的のために規定された1年間の区切り方[1][2]。
概要
会計など事務作業を目的としたものが中心で、またその多くは政府機関や業界団体等により決定されている。
例えば会計の年度を会計年度と言う。また学校の年度は学校年度、砂糖の収穫の統計に関わる年度は砂糖年度、といった方法で命名されている。
語法
年度の中には欧米での行政の会計年度などのように、通常の暦年(暦の上での年)と開始点・終了点が一致するものもある。
日本では多くの場合、グレゴリオ暦の1月1日以外を開始点とするものが狭義の「年度」とされ、暦年と区別する意味で「年度」と呼んでいる。ただし、暦策定の目的ではない特定の目的で計算などをするために「1年」を定める必要がありそのための開始日を任意に定めており、たまたま1月1日でも良いのでそうしている場合も「年度」と呼ぶ。また、単に「○○年の」という意味で「○○年度」という表現が誤って使われている場合もある。
年数の表現
各年度は「平成13年度」と表現することが多い。つまり通常の暦法による年表記に「度」を付け加えて年度の表記とする。年度途中で改元があった場合の表記であるが、平成元年(1989年)3月に議決された補正予算は「昭和六十三年度補正予算」とされていたが、昭和元年(1926年)12月に議決された追加予算は「大正十五昭和元年度」と併記されていた[3]。
西暦は世界共通表記の為、「2001 / 02年度」「2001 / 2002年度」とは表記使用しない。年度とは、元号に対して使用する日本独自の表記になる。
様々な年度の一覧(各地域概要)
各例には国名を明示していても、それらの国以外での有無について言及するものではない。
「+」が付いている年度は同じ年数の暦年に開始し、「-」が付いている年度は前年に開始する。印のない年度は、不明、あるいは、原則として2暦年を併記する。
会計年度
各民間企業の会計年度の開始月や決算月は、法人設立時に任意に定めることができる。たとえば10月に始まり9月に終わるとしても良いし、2月に始まり1月に終わるとしてもよい。また、開始月を、所定の手続きにしたがうかたちで変更することもできる[4]。
学校年度
学校における一学年の期間。
- スリランカ、バングラデシュ、東ティモール、ケニア、ザンビア、ジンバブエ、タンザニア、ルワンダ、エルサルバドル、グアテマラ、コロンビア - 1月開始。
- ウガンダ、モザンビーク、ニカラグア、パラグアイ、ブラジル、ボリビア、ホンジュラス - 2月開始。
- 韓国、ペルー - 3月開始。
- 日本、北朝鮮、インド、パキスタン、ネパール、エクアドル(海岸地域) - 4月開始。
- タイ - 5月開始。
- フィリピン、ミャンマー、スーダン - 6月開始。
- インドネシア - 7月開始。
- ドミニカ共和国 - 8月開始。
- ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、中国、ベトナム、ラオス、エジプト、エチオピア、ガーナ、カメルーン、シエラレオネ、マラウィ、エクアドル、ハイチ - 9月開始。
- カンボジア、ギニア、ギニア・ビサウ、セネガル、トーゴ、ニジェール、ブルキナファソ、ベナン、マリ - 10月開始。
他
- 農作物・加工品
- いも年度 - 日本、9月開始+[5]。
- 生糸年度 - 日本、6月開始+[5]。
- 砂糖年度 - 日本、10月開始+(砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律2条8号で規定)[5][6]。
- 大豆年度 - 日本、10月開始+[5]。
- でん粉年度 - 日本、10月開始+(砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律2条8号で規定)[5]。
- 穀物年度 - アメリカ、9月開始[7]。
- 小麦年度
- トウモロコシ年度
- 米穀年度 - 日本、11月開始-[10][5]。
- コメ年度 - 中国、1月開始[9]。
- 麦年度 - 日本、7月開始+[5]。
- わら工品年度 - 日本、11月開始+[5]。
- 綿花年度 - 日本、8月開始-[5]。
- 羊毛年度 - 日本、7月開始-[5]。
- 醸造年度(酒造年度) - 日本、7月開始-。酒造業界用の年度。日本では国税庁が規定した7月開始のものが使われている[11]。
- 工業製品
日本の年度
現在の日本における具体的な年度の例としては、4月1日から翌年3月31日までを括る「新年度」や「会計年度」[13]、「学校年度」[14]などが一般にも用いられる。本来は種類を特定して使用するのが妥当であるものの、国の会計年度や学校年度が4月から3月までのため、単に年度といった場合、4月からのものを意味するのが一般的である。国の法律でも例えば、国と地方の協議の場に関する法律[15]第4条第1項など、この用例は多い。この区切りは明治時代から続く。
以下の表に、日本の年度を記す。
| 年度 | 暦年 | 前年 | 今年 | 次年 | ||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 開始月 | 7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
1 月 |
2 月 |
3 月 |
4 月 |
5 月 |
6 月 |
7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
1 月 |
2 月 |
3 月 |
4 月 |
5 月 |
6 月 |
7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
||
| 羊毛年度 | 7月開始年度 | 前年7月 | 今年度 | 次年度 | 次々年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 綿花年度 | 8月開始年度 | 前年8月 | 前 | 今年度 | 次年度 | 次々年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| 農薬年度 | 10月開始年度 | 前年10月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | 次々年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| 米穀年度 | 11月開始年度 | 前年11月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | 次々 | ||||||||||||||||||||||||||
| 貿易年度 | 1月開始年度 | 当年1月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 会計年度[13] | 4月開始年度 | 当年4月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 学校年度[14] | 4月開始年度 | 当年4月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 生糸年度 | 6月開始年度 | 当年6月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 肥料年度 | 6月開始年度 | 当年6月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 麦年度 | 7月開始年度 | 当年7月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| 酒造年度 | 7月開始年度 | 当年7月 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | |||||||||||||||||||||||||||
| いも年度 | 9月開始年度 | 当年9月 | 前々 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| 砂糖年度 | 10月開始年度 | 当年10月 | 前々年度 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| 大豆年度 | 10月開始年度 | 当年10月 | 前々年度 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| でん粉年度 | 10月開始年度 | 当年10月 | 前々年度 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| わら工品年度 | 11月開始年度 | 当年11月 | 前々年度 | 前年度 | 今年度 | 次年度 | ||||||||||||||||||||||||||
| 年度 | 開始月 | 7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
1 月 |
2 月 |
3 月 |
4 月 |
5 月 |
6 月 |
7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
1 月 |
2 月 |
3 月 |
4 月 |
5 月 |
6 月 |
7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
|
| 暦年 | 前年 | 今年 | 次年 | |||||||||||||||||||||||||||||
日本では、「昭和57年度」(1982年4月 - 1983年3月)、「平成23年度」(2011年4月 - 2012年3月)のように元号で年度を呼ぶ場合もある。その際、2つの元号に跨る年は、その年度の開始時点での元号を採用する。例えば4月開始の年度の場合、1989年は1月8日改元なので、1988年度は「平成元年度」ではなく「昭和63年度」と表す。ただし、日本の会計年度では特例として、2019年4月からを「令和元年度」とする申合せがなされている[16]。
また、会計・税務・財務等の分野では、年度の「開始月」「終了月」を基準として当該年度を「○月開始年度」「○月終了年度」と表記する場合がある[17][18]。以下に通年の表記事例をそれぞれ示す。
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脚注
- ^ 大辞泉「年度」
- ^ 日本の国として生活の節目の新年である「新年度(しんねんど)」の期間は毎年4月1日から翌年3月31日までとも考えられ、お隣の国の韓国の新年度の期間は毎年3月1日から翌年2月末日までである。
- ^ 昭和元年12月29日官報第3号
- ^ ただし個人事業主は税法により1月1日に始まり12月31日に終わると定められている。
- ^ a b c d e f g h i j k “種類別の年度区分”. やまがたアグリネット. 山形県. 2011年6月13日閲覧。
- ^ “砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律”. e-Gov法令検索. 2025年1月10日閲覧。
- ^ “畜産の情報-飼料穀物の需給動向 米国農務省2012/13年度のトウモロコシの生産見通しを据え置く”. 月報「畜産の情報」. 農畜産業振興事業団 (2012年7月). 2012年12月5日閲覧。
- ^ a b 伊東正一. “国際価格と需給体制の変化”. 発展する世界のコメ経済. i-DCR国際食料問題研究所. 2012年12月5日閲覧。
- ^ a b c 河原昌一郎、農林水産政策研究所 (2014年12月16日). “中国の食糧需給問題”. 研究成果報告会. 農林水産省. 2017年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月11日閲覧。
- ^ “ミニマム・アクセス米に関する報告書”. 農林水産省. p. 17(注1) (2009年3月31日). 2009年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年3月6日閲覧。
- ^ “酒造りの区切りとしての「酒造年度」(BY) 酒のシーズン入りの「酒造元旦」としての「日本酒の日」”. 清酒を知る - 清酒産業. 月桂冠株式会社. 2019年1月27日閲覧。
- ^ “業界展望 - 10大ニュース”. 全国肥料商連合会. 2013年3月25日閲覧。
- ^ a b 4月開始3月終了なのは、日本の国や地方自治体の場合。株式会社などは事業年度と呼ばれ、この限りではない。
- ^ a b 大学等によっては、春ではなく秋に入学や卒業とする場合もある。
- ^ “国と地方の協議の場に関する法律(平成二十三年法律第三十八号)”. e-Gov法令検索. 2024年12月7日閲覧。
- ^ “改元に伴う元号による年表示の取扱いについて 〔平成31年4月1日 新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ〕”. 内閣府. 2020年5月19日閲覧。
- ^ “検索結果「月開始年度」”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年2月25日閲覧。
- ^ “検索結果「月終了年度」”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年2月25日閲覧。
関連項目
外部リンク
年度
「年度」の例文・使い方・用例・文例
- 来年度の政府予算
- その会社は次年度へ向けてさらに雇用の削減を発表した
- それは間違いなく今年度最高の映画だ
- 2003年会計年度で
- その会社の今年度第2四半期の利益
- 会社はこの会計年度に約2億ドルの商売をした
- 会計年度
- 委員会では、今年度中に完成させたい旨の報告が有りました
- 図2に1998年度入学生の結果を示す
- 下記の要領で19年度の専攻分属説明会を開催します
- 協会が本格的に本年度の活動を開始しました
- いよいよ明日から新年度の教育活動が始まります
- 合計額の右側には年度別の金額が表示されます
- 市が2001年度のバランスシートを作成しました
- 今年度中に2回の開催を予定しています
- なお、2006年度支部大会を上旬に予定しています
- 年度内に懇談会2回、1月と3月の開催を予定している
- 当社は1999年度末までに、ISO14001の認証をすべての事業所で取得する
- この条例は、38年度分の国民健康保険税から適用する
- 彼がXを今年度の目標に掲げる
年度と同じ種類の言葉
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