GREEN_(B'zのアルバム)とは? わかりやすく解説

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GREEN (B'zのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/04 04:31 UTC 版)

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B'z > 作品リスト > GREEN (B'zのアルバム)
GREEN
B'zスタジオ・アルバム
リリース
録音 2002年1月 - 5月
ジャンル ロック
J-POP
時間
レーベル VERMILLION RECORDS
プロデュース 松本孝弘
チャート最高順位
  • 週間1位 (オリコン)
  • 2002年度年間7位 (オリコン)
ゴールドディスク
  • ミリオン (日本レコード協会)
  • 第17回日本ゴールドディスク大賞ロック&ポップ・アルバム・オブ・ザ・イヤー[1]
  • B'z アルバム 年表
    DEVIL
    (2002年)
    GREEN
    (2002年)
    The Ballads 〜Love & B'z〜
    (2002年)
    『GREEN』収録のシングル
    1. ultra soul
      リリース: 2001年3月14日
    2. 熱き鼓動の果て
      リリース: 2002年6月5日
    テンプレートを表示

    GREEN』(グリーン)は、日本の音楽ユニットB'zが、2002年7月3日VERMILLION RECORDSからリリースした、12作目のオリジナル・アルバムである。

    概要

    アルバムタイトルの『GREEN』は「未熟さ」「青臭さ」の意味で、「自分達は、まだまだ(成熟していない)青二才である」という主張が盛り込まれているほか[2]、「若さ」の意味も含まれており、従来のアルバムよりラブソングが多く収録されている。また、収録曲はタイアップ曲が多く、この頃からアルバム曲の先行タイアップが多くなった。

    アルバムジャケットはラスベガスでレッドロックを背景に撮影され[3]、一部収録曲のミュージック・ビデオもラスベガスで撮影された[4]

    オリコンアルバムチャートで通算800作目の1位獲得作品で、B'zのオリジナル・アルバムでは初めてデジパックが採用された。

    本作とシングル『野性のENERGY』、次作『BIG MACHINE』は専用の「B'z」ロゴマークが使われている[注 1]

    前作『ELEVEN』のレコーディングから継続して制作が行われ、途中で『B'z LIVE-GYM 2001 "ELEVEN"』とソロ活動を挟み、2002年1月よりレコーディングが再開され制作された。そのためこの期間にレコーディングされた楽曲は20曲程となり、その中からバランスを考慮してまとめたのが本作であった。

    5thアルバム『IN THE LIFE』以来の打ち込みを多用したポップス路線となっており、収録曲の半数のドラムが全編打ち込み[注 2]だが、これは意図的ではなく自然とそうなったらしく、実際にはハードな曲も作ったらしいが今回は収録されなかった。メンバーは「『Brotherhood』、『ELEVEN』とヘビィーな作品が続いたので、その反動があったと思う。」とコメントしている。

    前作『ELEVEN』以降に発売されたシングルのうち、「GOLD」は本作に「Everlasting」が収録されているという理由で未収録となった。また、「旅★EVERYDAY」、「Magnolia」、「もうはなさない」等はこの頃のアウトテイクである。

    かつてはオリジナル・アルバムで最も未演奏曲が多い作品だった[注 3]。また、オリジナルアルバムでは現時点で最後のミリオンセラー作品となっている[注 4]

    2018年に結成30周年記念として『DINOSAUR』までのオリジナル・アルバムと共にアナログレコード化された[5]

    収録曲

    曲の解説やタイアップ等はB'zの項で解説しているため、一部簡潔に解説する。

    1. STAY GREEN 〜未熟な旅はとまらない〜 (3:09)
      本アルバムの表題曲。しかし、本作では数少ないバンドサウンドの楽曲となっており、メンバーも「本作で唯一『ELEVEN』に収録されていても違和感がない」とコメントしている。
      サブタイトルには、「初心忘るべからず」という意味が含まれている[2]
      RUN -1998 style-」のように、静かなコーラスからロックサウンドへと変わり始まる。ちなみに、このコーラスがアウトロにも付けられたバージョンも制作されており、『a BEAUTIFUL REEL. B'z LIVE-GYM 2002 GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜』のエンディングで確認できる。また、制作のデモ段階では「GREEN BOY」というコーラスも入っていた。
      PVは、ネオン置き場やリムジンのボンネットに座った2人が演奏しているシーンで構成されている。
      アルバムツアー以降はしばらく演奏されていなかったが、2013年の『B'z LIVE-GYM Pleasure 2013 -ENDLESS SUMMER-』で11年ぶりに演奏された。
    2. 熱き鼓動の果て (4:07)
      33rdシングル。
      前曲の終了から間を置かずに曲が始まる。
    3. Warp (3:52)
      「より疾走感のある曲が欲しい」という話が上がり、アルバム制作の終盤で制作された楽曲[6]
      B'zの楽曲は、基本的に曲先(メロディを先に作り後から歌詞を付けていく)で制作されるが、本曲は詞先(詞が先に出来ていて後から曲を合わせていく)で制作された。メロディと合わない部分や足りない部分はその度歌詞を訂正して完成させていった[6]
      ドラム・パターンが残るエンディングは、松本孝弘の「曲が続いていく感じがいいかな?」という意見を聞いたドラマーの山木が提案したもので、曲が出来上がった後にレコーディングされた。
    4. SIGNAL (4:18)
      プレイステーション2用ゲーム『ときめきメモリアル Girl's Side』オープニングテーマ。
      今では…今なら…今も…」と同様、信号待ちを題材としたバラード[2]
      本作で最も古い曲で、前作『ELEVEN』の制作時にすでにレコーディングされていた打ち込み主体の楽曲。松本によると「ギターだけ録り直して、あとは変えてない」とのこと。ライブ未演奏曲。
    5. SURFIN' 3000GTR (3:50)
      読み方は「サーフィン・スリーサウザンド・ジーティーアール」。
      元々は前作『ELEVEN』の頃に出来た曲で曲名は「SURFIN' 2000」だったが、2000年を過ぎてしまったので「3000」になり、稲葉の「車っぽい名前にしたい」という意見で「GT」が付き、さらに松本の意見で「R」が付いて、この不思議な曲名になった[7]
      アレンジも『ELEVEN』の時はバンドサウンドだったが、打ち込み主体に変化した。この他にも2、3パターンが制作されており、いずれもザ・ベンチャーズを意識したアレンジだったとのこと。
    6. Blue Sunshine (3:52)
      シェーン・ガラースビリー・シーンが参加したハードなアレンジも存在していたが、アルバムの構成を考えて現在の緩やかなアレンジが採用された[8]
      アルバムツアー以降も『B'z SHOWCASE 2009 "B'z In Your Town"』、『B'z LIVE-GYM 2015 -EPIC NIGHT-』、『B'z PARTY Presents B'z Pleasure in Hawaii』で演奏され、いずれも稲葉のアコースティックギター弾き語りで演奏された。
    7. ultra soul (Alternative Guitar Solo ver.) (3:43)
      31stシングル。
      本作ではアルバムバージョン[注 5]として収録されており、シングルではボーカルとギター以外は全て打ち込みだったが、こちらではベース徳永暁人が参加しているほか、ギターリフも追加され、ギターソロも変更されている。尚、"Alternative"はここではただ単に「別の」や「代わりの」と言う意味であり、オルタナ調であるという意味ではない。
      因みに、年を跨いでオリジナル・アルバムに収録された初めてのシングルとなり[注 6]、「このアルバムの始まりとなった曲であり、この曲の制作が原点となった。」と語っている。
    8. 美しき世界 (4:44)
      『ときめきメモリアル Girl's Side』エンディングテーマ。
      原型は前作『ELEVEN』の頃に存在し、「ultra soul」と同時期に完成されていた。前年の『B'z LIVE-GYM 2001 "ELEVEN"』の客出し曲として使用された。
    9. Everlasting (3:42)
      映画『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』主題歌。
      本作収録曲では唯一ストリングスが使用され、演奏者が最も多いが、元々はゆったりとしたバラードだったらしい。
      本作に「GOLD」が収録されなかったのは、松本曰く「『Everlasting』という名曲があるから」だった。後に発売されるバラード・ベスト・アルバム『The Ballads 〜Love & B'z〜』には両曲とも収録されている。
    10. FOREVER MINE (3:43)
      歌詞にある「僕を奮い立たす…」というフレーズは、自分に投げかけられた叱咤で、それが自分を頑張らせる素になる、ということから来ている。
      この曲もアレンジが数パターンあり、松本曰く「70年代ディスコみたいな」アレンジも存在していた[9]
      また、松本は「SURFIN' 3000GTR」とこの曲がお気に入りだという。
      先述の通り、アルバムツアーでは演奏されず、『B'z LIVE-GYM 2008 "ACTION"』でライブ初披露となった。そのリハーサルで松本は「なんでこんな難しい曲作ったんだろう…」と嘆いていた[10]
    11. The Spiral (3:31)
      打ち込みを多用した静かなパートとバンドサウンドによる激しいパートが交互に繰り返される曲構成をしており、最後は稲葉のボーカルだけで終了する。
      稲葉曰く「このアルバムの中ではこの曲が一番ロックしている」。
      歌詞の最初の2行はヒートアイランドを歌っており、1番サビの「やばい時計」とは世界終末時計のことを指している。
    12. GO★FIGHT★WIN (3:16)
      アルバムタイトルが「GREEN」と決まる前に先にツアータイトルとして決まっていた。その名残から、同年のツアーのサブタイトル(『B'z LIVE-GYM 2002 "GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜"』)として残った。
      曲名は日本で言うところの「フレー! フレー!」など、欧米で応援時に使われる掛け声から付けられた[2]
      なお、ドラムとして山木のクレジットがあるが、この曲のドラムも基本的に全編打ち込みで、シンバルのみ生音が使用されている。
      2007年に行われた『B'z SHOWCASE 2007 -B'z In Your Town-』で久し振りに演奏された。

    タイアップ

    シングル曲については各作品の項目を参照

    参加ミュージシャン

    ライブ映像作品

    シングル曲については各作品の項目を参照

    STAY GREEN 〜未熟な旅はとまらない〜

    Warp

    SURFIN' 3000GTR

    Blue Sunshine

    Everlasting

    GO★FIGHT★WIN

    関連項目

    脚注

    [脚注の使い方]

    注釈

    1. ^ バラード・ベスト・アルバム『The Ballads 〜Love & B'z〜』とシングル『IT'S SHOWTIME!!』は、それぞれオリジナルロゴを使用。
    2. ^ 本作以降ベースまたはドラムが全編打ち込みの曲は「IT'S SHOWTIME!!」のシングルバージョンと「結晶」(いずれもドラムが全編打ち込み)を除き存在せず、大半の曲がバンドサウンドとなっている。
    3. ^ 「SIGNAL」、「美しき世界」、「FOREVER MINE」、「The Spiral」の4曲が未演奏だったが、6年後の『B'z LIVE-GYM 2008 "ACTION"』で「FOREVER MINE」の初演奏により、ツアー前の年に発売された16thアルバム『[[ACTION (アルバム)|]]』が最多(4/17曲)となった。
    4. ^ ベスト・アルバムを含めると『B'z The Best "ULTRA Pleasure"』が最後。
    5. ^ CDケースの背表紙には「ultra soul」としか表記されていないが、公式サイトや歌詞カードの曲目表記では「(Alternative Guitar Solo ver.)」と記載されている。
    6. ^ 同様のシングルは本曲と「OCEAN」のみで、両曲ともアルバムバージョンとして収録されている。

    出典

    1. ^ 第17回ゴールドディスク大賞 受賞作品/アーティスト|THE GOLD DISC”. 日本レコード協会 (2003年). 2019年11月23日閲覧。
    2. ^ a b c d 史上最強の青二才! B'z最新アルバム『GREEN』全曲紹介”. Music Freak Magazine. エムアールエム. 2019年11月23日閲覧。
    3. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、222頁。
    4. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、175頁。
    5. ^ “B'z、アルバム全20作品をアナログ化。大型エキシビションで販売”. rockin'on.com (ロッキング・オン). (2018年3月22日). https://rockinon.com/news/detail/174432 2018年11月10日閲覧。 
    6. ^ a b MUSIC FREAK MAGAZINE - B'z Dictionary(「Warp」の項)”. エムアールエム. 2019年10月16日閲覧。
    7. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、217頁。
    8. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、245頁。
    9. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、246頁。
    10. ^ 『be with!』第80巻、B'z Party、2008年12月。

    外部リンク




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