GARNET_CROWとは? わかりやすく解説

GARNET CROW

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GARNET CROW
出身地 日本の旗 日本
ジャンル
活動期間 1999年 - 2013年[3]
レーベル
公式サイト GARNET CROW official website ガーネットクロウ オフィシャルサイト
メンバー

GARNET CROW(ガーネット・クロウ)は、日本の4人組バンド[5]。1999年に結成、2000年にメジャーデビュー[3]。2013年に解散した[5]。

デビュー曲の「Mysterious Eyes」や[6]、2002年発表の「夢みたあとで」など[7]、アニメ「名探偵コナン」の主題歌を数多く手掛けた[5]。やや憂いを帯びた作風を得意とし[8]、ネオアコをルーツとした初期楽曲を経て、次第に独創性のあるJ-POP作品を制作していった[9]。2013年の解散発表に至るまで、ベスト盤を含むアルバム14作とシングル34作を発売[10]。そのうちオリコン週間4位の「Over Drive」をはじめ、シングル14作が10位以内を記録した[10]。

デビュー以降、メディアへの露出を極力避け[10]、当初は制作とリリースに軸足を置いていたが、2002年からはライブ活動を開始[11]。世界遺産の京都・仁和寺での野外公演なども行ったのち、2013年6月、大阪でのラストライブをもって解散した[5]。

メンバーは中村由利(作曲・ボーカル)、AZUKI七(作詞・キーボード)、古井弘人(編曲・キーボード)、岡本仁志(ギター)の4名[12]。作曲・作詞・編曲を各メンバーが担当する完全分業の制作体制をとり[13]、この体制は最後まで維持された[14]。

来歴

結成とデビュー(1999年 - 2001年)

1999年に中村由利を中心として、AZUKI七、古井弘人、岡本仁志の4人で結成した[9]。全員が音楽制作会社ビーインググループ所属の音楽クリエイターであり[15]、スタジオ制作を通して意気投合したことを結成の契機とする[16]。バンド名は、深みのある音楽を志向する意を「GARNET」の語に込め、言葉の響きの良さから「CROW」の語を付加したものとされる[17]。同年12月4日[18]、インディーズミニアルバム『first kaleidscope 〜君の家に着くまでずっと走ってゆく〜』をTENT HOUSEから発売[4]。

2000年3月29日[10]、テレビアニメ『名探偵コナン』に起用された「Mysterious Eyes」と[6]、「君の家に着くまでずっと走ってゆく」のシングル2作をGIZA studioから同時発売してメジャーデビュー[10][4]。以降、活動拠点を関西に置きつつ作品発表を主軸として、メディア露出を抑えながらリリースを重ねていった[10]。

「夢みたあとで」の発売・ライブ活動の展開(2002年 - 2009年)

2002年3月、『名探偵コナン』エンディングテーマとなった10作目のシングル「夢みたあとで」が6位を記録[19](以下、来歴文中の順位はすべてオリコン週間ランキング。音楽ライターの岡本明ならびにBARKSは本作を「最大のヒット曲」としている[20][21])。同作が収録された4月発売の2ndアルバム『SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜』が自己最高の4位を記録[22]。その後もリリースを続け、2005年に発売したベストアルバム『Best』も4位を記録[23][24]。翌2006年に発売された5thアルバム『THE TWILIGHT VALLEY』も同じく4位に達した[25]。

このように作品発表を続ける一方で、2002年10月よりライブ活動を開始[11]。以降は音楽制作とライブを並行して展開した[8]。オリジナルアルバム発売後に行われる通常のライブツアーの他、2005年には活動5周年を記念し、完全招待制のライブを国の重要文化財である大阪市中央公会堂で開催[10][26]。さらに2007年には、世界遺産の京都・仁和寺でライブを行った[10]。

10周年から解散まで(2010年 - 2013年)

2010年3月にはデビュー10周年を記念し、ベストアルバム『THE BEST History of GARNET CROW at the crest...』を発売[10]。4月には映画『名探偵コナン 天空の難破船』主題歌となった31作目のシングル「Over Drive」が自己最高の4位を記録[10]。そして8月には[27]、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団との共演によるシンフォニックコンサートも開催した[10]。

2012年には34作目のシングル「Nostalgia」を発売し[28]、これがラストシングルとなった。その後2013年には、3月20日に10thアルバム『Terminus』を発売し9位を記録、アルバム通算8作目の10位以内となった[10]。同作を冠したライブツアーの最終日となる3月30日、「すべてを出し切った」として、同年5月・6月の公演をもって解散することを発表した[10]。

その後、オールシングルベスト『THE ONE 〜ALL SINGLES BEST〜』を5月に発売し[10]、約1万1000人を動員したラストライブツアー『GARNET CROW livescope 〜FINAL〜』の6月9日大阪公演をもって活動を終了した[5]。最後のMCで中村は「私たちは解散しますけれども、楽曲は生きています」と述べた[21]。

解散後の企画(2014年 - 2023年)

解散翌年の2014年には、フィルムコンサートの開催やボックスセットの発売が告知されたが、メンバーの出演はなかった[29]。

2020年にはデビュー20周年記念企画として、特設サイトと公式Twitter[30]、公式YouTubeチャンネルが開設された[31]。2021年にはライブ映像の発売や[32]、事前にファンから募集した「20th MESSAGE」の公開[33]、そして全楽曲のサブスク配信を開始した[34]。2022年には、20周年記念企画の締めくくりとして、大阪で映像上映会や写真展が行われた[35]。同企画は翌2023年6月18日をもって終了した[36]。

メンバー

中村由利(なかむら ゆり)
担当:ボーカル、作曲
全楽曲の作曲とボーカルを行った。作曲家としてZARD『止まっていた時計が今動き出した』など、他アーティストにも作品提供を行った[12]。
AZUKI七(あずき なな)
担当:作詞、キーボード
全楽曲の作詞を行った。岡本仁志のソロ作品や、高岡亜衣、竹井詩織里、岩田さゆりにも作品提供を行った[12]。
古井弘人(ふるい ひろひと)
担当:キーボード、編曲
結成以前からアレンジャーとして活動し、ZARD、DEEN、小松未歩作品を始め数百曲の制作に携わった[12]。
岡本仁志(おかもと ひとし)
担当:ギター
ソロとしても活動し、また作曲家・アレンジャーとして倉木麻衣らの作品にも携わった[12]。

楽曲制作

楽曲制作の基本的な流れ

楽曲制作においては、メンバーそれぞれが作曲、作詞、編曲を行う完全分業制をとっていた[13]。

おおまかな流れは、中村による作曲が先行し、それをもとにAZUKI七による作詞、古井弘人による編曲、岡本仁志によるギター収録が行われ[13]、その後中村による歌唱収録を経て、楽曲の完成に至る[37]。編曲後に詞が完成することもあれば、詞と編曲がほぼ同時に仕上がる場合もあった[37]。ある程度の曲数を制作した後、それをまとめてアルバムとして制作した[38]。

作曲・制作曲選定

中村による作曲は、主にピアノを用いた[37]。メロディーを発想するための定型パターンがあるわけではなく、意識的にピアノに向かう場合もあれば、就寝前にメロディーが浮かぶ場合、映画に触発される場合などがあった[38]。この段階では、メロディーは意味を持たない簡単な英語で歌われる[37]。メロディーとコードがつけられた後、中村自身によってラフアレンジが行われ[13]、ある程度のイメージが伝わる程度に、ドラムループ、ストリングス、ディストーションギターなどがキーボードで打ち込まれる[13]。

作成されたデモテープのなかから、GARNET CROWとして制作に入る曲が選定される[39]。その後の方向性に関してメンバー間の話し合いは一切行われなかった[38]。楽曲が生まれた背景やイメージなども一切伝えず、各セクションに一任していた[38]。

編曲・ギター収録

古井による編曲は打ち込みを基本とする[37]。中村のラフアレンジによる楽器の音やフレーズから、ボーカルのデータだけを活かして、楽器の音を新規に再構築し[13]、プログラミングで作成した楽器音においても、細かく強弱を設定して生楽器に近い音を再現する[13]。アレンジの段階で打ち込みパートを作り終え、ギターなど手弾きする楽器だけをスタジオで録音し、音を差し替える[13]。

岡本のギター収録は、古井との共同作業になることが多かった[37]。古井がギターのフレーズを軽く打ち込み、やや形が見えるくらいの状態で岡本に渡される[40]。一般的なバンドのギター収録と異なる部分は、「緻密に構築されたコード進行と編曲のなかで、後からいかに的確なフレーズを弾くか」というアンサンブルの部分が重視されている点だと岡本は語っている[40]。ギターソロは「歌えるソロ」というテーマが設定されており、歌の流れを受けて展開するもの、という位置づけになっていた[40]。

作詞

作詞はAZUKI七に一任されていた。中村からデモテープを受けとり、好きな曲から選択して作詞を行う[41]。作詞中は、最初からメロディーについているはずのものを聴き取るという感覚で行い、最も好調のときは、はじめて聴くメロディーにも関わらず歌詞が浮かび、デモテープを聞き終えると同時に作詞が終わるという[38]。作曲よりも作詞が先行したり、事前に詞のテーマをストックすることは全くなかった[41]。あらかじめ入れる言葉を考えておくほうが辛いと本人は語っている[41]。

歌唱収録・調整・完成

作詞・編曲ののち、中村の歌唱が収録され完成となる[37]。詳細な歌詞解釈はせず、メロディーや伴奏との相性を重視して歌入れを行う[37]。その後のミキシングの際には、ディレイの設定を「ボーカリストが唯一遊べるポイント」として中村からエンジニアへリクエストすることも多かった[42]。こうして完成となるが、歌入れ後に2年近く練り直された楽曲もあった[37]。

こうした楽曲制作における4人の役割分担は、解散するまで一貫していた[14]。4人が完全分業であったために、メンバー間が過干渉にならず、相互補完して楽曲の質も維持できたことが、活動を10年以上継続できた要因であったのではないか、と中村と岡本は語っている[8]。

タイアップとの関係

GARNET CROWは、デビュー曲「Mysterious Eyes」がアニメ「名探偵コナン」に採用されて以降、密接な関係を保ち[43]、その後も同アニメのテーマを多数提供した[5]。こうしたタイアップ曲の制作では、「オープニングだからアップテンポ」といった最小限の要望を受けることはあったが、どちらかと言えば既存の楽曲を提供することのほうが多い、と2008年に語っている[39]。

その後2010年には、映画『名探偵コナン 天空の難破船』テーマソング「Over Drive」を手掛けたが、この際は映画制作サイドからの細部にわたるリクエストにより作曲が5回に及び、数年間で最も困難な作曲だった、と中村は語っている[8]。また作詞担当のAZUKI七も、タイアップ曲の苦労として、依頼側が提示した制作テーマが、人づてに伝わる過程で変化し、作詞時に解釈がずれてしまった経験を語っている[38]。このほか、名探偵コナンとの主なタイアップは以下の通り。

『名探偵コナン』におけるGARNET CROWの主題歌
使用開始年 曲名 使用形態 出典
1999年 Mysterious Eyes オープニングテーマ(第168話 - 第204話、1999年11月15日 - 2000年8月21日) [44]
2000年 夏の幻 エンディングテーマ(第205話 - 第218話、2000年8月28日 - 2000年12月18日) [45]
2002年 夢みたあとで エンディングテーマ(第266話 - 第287話、2002年1月28日 - 2002年7月22日) [45]
2003年 君という光 エンディングテーマ(第329話 - 第349話、2003年7月28日 - 2004年2月2日) [45]
2004年 忘れ咲き エンディングテーマ(第376話 - 第397話、2004年11月1日 - 2005年5月9日) [45]
2007年 涙のイエスタデー オープニングテーマ(第475話 - 第486話、2007年5月7日 - 2007年9月3日) [46]
世界はまわると言うけれど エンディングテーマ(第487話 - 第490話、2007年10月15日 - 2007年12月3日) [45]
2009年 Doing all right エンディングテーマ(第530話 - 第539話、2009年4月18日 - 2009年7月4日) [45]
2010年 As the Dew オープニングテーマ(第565話 - 第582話、2010年7月3日 - 2010年11月13日) [46]
Over Drive 劇場版『名探偵コナン 天空の難破船』主題歌(2010年) [47]
2011年 Misty Mystery オープニングテーマ(第627話 - 第641話、2011年8月20日 - 2011年12月17日) [46]


評価・音楽性

『CDジャーナル』の評価

作品評としては、音楽雑誌・音楽サイトの『CDジャーナル』が、総評として「当初はネオアコをルーツとした楽曲を制作していたが、次第に多彩なジャンルを昇華したオリジナリティに富むJ-POPへと展開したグループ」と位置づけ、「スタジオ・ミュージシャン集団を母体とすることに由来する高い音楽的表現力と、他にない世界観」をその特徴として挙げている[9]。以下に示す個別作品の評では、陰影のあるサウンド[48]、寂寥感を帯びた歌詞[49]、中村由利の声質の独自性や[48]、ハイトーンボイスの気持ちよさ[50]、といった観点から楽曲の音楽性を述べている。

発表年 作品名 『CDジャーナル』における主な評価表現
2002年 10thシングル「夢みたあとで」 陰影と奥行きのあるサウンドと、(中略)中村由利の声が、独特な世界を醸し出している[48]
2002年 2ndアルバム『SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜』 彼ら一流の美しいメロディに、寂寥感あふれる歌詞が乗って、期待を裏切らない出来栄え[49]
2006年 5thアルバム『THE TWILIGHT VALLEY』 愛の葛藤や失意の旅立ち、幼児期の思い出など誰もが感じたことのある想いと情景が蘇る14曲(中略)シンプルなロック中心で、せつないヴォーカルと繊細な歌詞[51]
2010年 31stシングル「Over Drive」 浮遊感と透明感にあふれる独自のサウンド[52]
2012年 34thシングル「Nostalgia」 80年代ロックをふと思いおこさせるシンセの音色と哀愁漂うギター・ソロ。(中略)気持ちよく伸びるハイ・トーン・ヴォイス。それらすべてが、完璧なサウンドを生み出すのに必要不可欠な要素[50]
2013年 10thアルバム『Terminus』 切なさやはかなさが内包された「Maizy」、サックスが楽曲にリンクする「海をゆく獅子」など、さまざまなメッセージがサウンドに込められた一枚[53]

楽曲至上主義

音楽ライターの森朋之は、2006年の5thアルバム『THE TWILIGHT VALLEY』のレビューにて「楽曲至上主義ともいえるGARNET CROWの特性がはっきりと表されている」と評した上で「まるで絵の具を混ぜ合わせるように、あらゆる音楽的要素を取り入れながら神秘的かつポップな世界観を描き出す」バンドであると述べている[54]。Billboard JAPANの平賀哲雄も、2013年の『THE ONE 〜ALL SINGLES BEST〜』特集の際に、憂いのある声とメロディー、聴き手のイマジネーションによって完結する歌詞、実験的なサウンドプロダクション、そしてどのような楽曲であってもポップスへ昇華しうるバランス等を楽曲の特徴として述べており、その最大の理由が、極端なメディア露出を好まず、SNSも利用しない「楽曲至上主義」の点である旨を述べている[55]。

タイアップをめぐる評価

GARNET CROWとタイアップの関係について、エンタテインメント評論家の麻生香太郎は、レコード会社が自社でCM枠を持つ番組にタイアップを仕掛けるのは自然なことであり、『名探偵コナン』のスポンサーにビーイングが名を連ねている以上、ビーイング系のGARNET CROWの楽曲が同作に使用されること自体は当然であると指摘している。そのうえで麻生は、GARNET CROWの楽曲は水準が高く、アニメ主題歌であることを理由に聴取対象から外されるなら惜しい、という趣旨の評価を示している[39]。

ライブに対する評価

ライブに対する評価については、まず総評として、音楽ライターの川崎直子は2004年に「決して派手ではないし、サービス精神旺盛というわけでもない」が「彼らの真心や一曲入魂の姿勢が伝わる、温かくて力強いステージ」と評した[56]。翌年の2005年には、音楽ライターの高橋栄理子が「唯一無二のGARNETワールド」と評し[57]、2013年のラストライブでは、音楽ライターの竹内美保が「唯一無二の存在」と評しており[58]、同じくラストライブにおいて音楽ライターの岡本明は「ライブにおいても常に妥協のない制作態度を貫いてきた」「どのステージを振り返ってみても、胸を張ってこれが自分たちの全てだと言い切れる確固たる世界観を築き上げてきた」とそれぞれ評した[20]。

次に、ライブにおける中村由利のボーカル、またサウンド面については、音楽ライターの長尾泰は2003年に『TVガイド』紙上で「中村由利の柔らかく包容力のある歌声と深みのあるバンドサウンドで叙情的な世界を紡ぎ出していく」[59]、また『WHAT's IN?』紙上で「中村由利のふくよかな声を中心に深く奥行きのある音世界へと誘っていく」とそれぞれ評し[60]、翌年の2004年には、川崎直子が「良質のバンドサウンドにくわえ、さらに増してきたバンド感」と評した[56]。さらに2005年、高橋栄理子は「中村由利の低音に身を委ねるうち、自然にガーネットの世界に入り込んでいく感じが心地いい」と評し[57]、また同年に音楽ライターの渡辺淳は「タイトなバンドサウンドを基調にまとめられ、中村由利(vo)の歌声に込められた感情が鮮明に伝わる」と評した[61]。2013年のラストライブにおいては竹内美保が「独特の色を持つ声」「重厚かつ緻密なサウンド」「無常観と死生観が紡がれた詞世界と繋がり、大胆な転調を展開する繊細なメロディ」と評した[58]。

また、「舞台後方のスクリーンにAZUKI七の歌詞を映し出す」という演出面について、2003年に長尾泰は「彼らならではの世界観をじっくりと味わえた」と評し[60]、2004年に川崎直子は「効果的」[56]、2005年に渡辺淳は「GARNET CROWの世界がいっそう明確に現れる」と評した[61]。

解散に際して

2013年の解散に際して、高橋栄理子は「10周年を迎えてもなお、31枚目のシングル「Over Drive」で自らの最高位を更新するなど健在ぶりを示していただけに、この時期の解散は残念で仕方ない」と評した[62]。また竹内美保は、同年6月の解散ライブを『WHAT's IN?』紙上でレポートした。「解散とラスト・ライブであることを意識したというよりは、GARNET CROWを応援してくれてきた人たちの表情が思わず綻ぶような、それでいて意表を突いて、その驚きも楽しめるような楽曲を中心にセレクトしながらバランス良く構築していった印象がある」と評した上で「儚さはこのバンドが内包するひとつの大切な要素だけれど、”消え去ってしまう”ようなイメージが重なってしまうのは、メンバーとしても避けたかったところなのかもしれない」と述べた[58]。

メンバー自身による活動観

ジャンルとルーツ

GARNET CROWのルーツとなるジャンルとして、2000年に作曲・ボーカル担当の中村はネオアコを挙げている[63]。そして編曲・キーボード担当の古井は、ネオアコといわれているジャンルの焼き直しではなく、さらに進化したものにするよう意図していたと説明している[63]。特にインディーズアルバム制作に際しては、初期のエヴリシング・バット・ザ・ガールのテイストをかなり意識したという[64]。後の2010年の中村へのインタビューでは、ビートルズのリバプールサウンドになぞらえ、ジャンルとして「GARNET CROW」あるいはGARNETサウンドと呼んでもらえるような音楽を確立していきたいと語っている[8]。またGARNET CROWは「重めのちょっと憂いのある曲」のイメージが強く、自分たちも得意だが、楽曲「Over Drive」制作時には真逆のものを求められ、数年間で一番大変だったと振り返っている[8]。

活動の転機

作詞・キーボード担当のAZUKI七によれば、ライブは楽曲制作とは異なり、外に向けて表現することが求められるため、当初はなかなか踏み出せなかったという[39]。

作曲・ボーカル担当の中村は、2002年にライブを経験したことで、聴き手に必要とされていることを実感し、制作意欲も高くなった点や[65]、また楽曲制作が中心だった時期には制作上のペース配分がうまくできていなかったが、ライブツアーの開始後は生活のサイクルも変化した点を回顧している[8]。さらにAZUKI七は、ライブツアーの開始以前には楽曲制作の段階で作品が完成するという意識であったが、ライブ活動開始後は、一旦楽曲作品が完成した後、次にライブでの表現を考えるようになったと述べており[65]、編曲・キーボード担当の古井も、ライブの様子をイメージしながら制作する場合が出てきたと語っている[65]。

作品

ディスコグラフィ

シングル

発売日 タイトル 最高順位
1st 2000年3月29日 Mysterious Eyes 20位[66]
2nd 2000年3月29日 君の家に着くまでずっと走ってゆく 40位[67]
3rd 2000年5月17日 二人のロケット 47位[68]
4th 2000年9月27日 千以上の言葉を並べても... 42位[69]
5th 2000年10月25日 夏の幻 20位[70]
6th 2000年11月29日 flying 25位[71]
7th 2001年5月9日 Last love song 19位[72]
8th 2001年8月8日 call my name 29位[73]
9th 2001年11月21日 Timeless Sleep 33位[74]
10th 2002年3月13日 夢みたあとで 6位[75]
11th 2002年8月14日 スパイラル 7位[76]
12th 2002年12月11日 クリスタル・ゲージ 10位[77]
13th 2003年7月23日 泣けない夜も 泣かない朝も 13位[78]
14th 2003年9月10日 君という光 7位[79]
15th 2004年1月14日 僕らだけの未来 7位[80]
16th 2004年6月16日 君を飾る花を咲かそう 11位[81]
17th 2004年11月17日 忘れ咲き 14位[82]
18th 2005年5月18日 君の思い描いた夢 集メル HEAVEN 9位[83]
19th 2005年11月23日 晴れ時計 13位[84]
20th 2006年3月1日 籟・来・也 17位[85]
21st 2006年7月5日 夢・花火 15位[86]
22nd 2006年8月16日 今宵エデンの片隅で 14位[87]
23rd 2006年9月13日 まぼろし 7位[88]
24th 2007年2月21日 風とRAINBOW/この手を伸ばせば 6位[89]
この手を伸ばせば/風とRAINBOW
25th 2007年7月4日 涙のイエスタデー 10位[90]
26th 2007年11月14日 世界はまわると言うけれど 12位[91]
27th 2008年8月13日 夢のひとつ 10位[92]
28th 2008年10月22日 百年の孤独 9位[93]
29th 2009年5月20日 Doing all right 10位[94]
30th 2009年8月19日 花は咲いて ただ揺れて 14位[95]
31st 2010年4月14日 Over Drive 4位[96]
32nd 2011年6月29日 Smiley Nation 14位[97]
33rd 2011年8月31日 Misty Mystery 9位[98]
34th 2012年9月26日 Nostalgia 10位[99]

アルバム

オリジナルアルバム
発売日 タイトル 最高順位
1st 2001年1月31日 first soundscope 〜水のない晴れた海へ〜 6位[100]
2nd 2002年4月24日 SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜 4位[101]
3rd 2003年11月12日 Crystallize 〜君という光〜 5位[102]
4th 2004年12月8日 I'm waiting 4 you 11位[103]
5th 2006年10月4日 THE TWILIGHT VALLEY 4位[104]
6th 2008年3月12日 LOCKS 5位[105]
7th 2009年9月30日 STAY 〜夜明けのSoul〜 7位[106]
8th 2010年12月8日 parallel universe 10位[107]
9th 2011年12月7日 メモリーズ 11位[108]
10th 2013年3月20日 Terminus 9位[109]
インディーズアルバム
発売日 タイトル
1999年12月4日 first kaleidscope 〜君の家に着くまでずっと走ってゆく〜
ベストアルバム
発売日 タイトル 最高順位
1st 2005年10月26日 Best 4位[110]
2nd 2010年2月10日 THE BEST History of GARNET CROW at the crest... 6位[111]
3rd 2012年2月29日 GOODBYE LONELY 〜Bside collection〜 7位[112]
4th 2013年5月22日 THE ONE 〜ALL SINGLES BEST〜 9位[113]
5th 2013年10月9日 GARNET CROW REQUEST BEST 9位[114]
6th 2014年12月24日 GARNET CROW BEST OF BALLADS -
リミックスアルバム
発売日 タイトル
2005年1月21日 Cool City Production Vol.8 GARNET CROW REMIXES
コンセプトアルバム
発売日 タイトル 最高順位
2010年8月4日 All Lovers 16位[115]

映像作品

発売日 タイトル 最高順位
1st 2003年2月26日 GARNET CROW first live scope and document movie 4位[116]
2nd 2004年6月16日 GARNET CROW live scope 2004 〜君という光〜 11位[117]
3rd 2005年7月20日 "le 5 eme Anniversaire" L'Histoire de 2000 a 2005 12位[118]
4th 2007年6月27日 GARNET CROW LIVESCOPE OF THE TWILIGHT VALLEY 8位[119]
5th 2008年12月17日 GARNET CROW Special live in 仁和寺 -
6th 2009年5月20日 Are You Ready To Lock On?! 〜livescope at the JCB Hall〜 10位[120]
7th 2010年8月4日 GARNET CROW livescope 2010 〜THE BEST TOUR〜 5位[121]
8th 2011年6月29日 GARNET CROW livescope 2009 〜夜明けのSoul〜 13位[122]
9th 2011年6月29日 GARNET CROW livescope 2010+ 〜welcome to the parallel universe!〜 12位[123]
10th 2012年9月26日 GARNET CROW livescope 2012 〜the tales of memories〜 8位[124]
11th 2013年10月9日 GARNET CROW livescope 〜THE FINAL〜 7位[125]
12th 2021年3月24日 GARNET CROW livescope 2013 〜Terminus〜 -

ボックスセット

発売日 タイトル 出典
1st 2014年4月7日 GARNET CROW PREMIUM BOX [126]
2nd 2015年3月27日 GARNET CROW PREMIUM Blu-ray BOX [127]

書籍

発売日 タイトル 出版社・規格品番 解説
2003年2月5日 LIVE -GARNET CROW first live scope 2002- 株式会社ジェイロックマガジン社
ISBN 4-916019-35-0 C0073 
2002年に行われた1stライブツアーの写真や、ツアーを振り返ってのメンバーへのインタビュー、ライブレポートが収録。
2005年1月21日 GARNET CROW first photoscope〜5thAnniversary〜 株式会社ジェイロックマガジン社
ISBN 4-916019-41-5 C0073
2005年の活動5周年を記念して作成された写真集。メンバー全員へのインタビュー、活動履歴、作品リストなども収録されている。
本誌奥付の書名には「GARNET CROW photoscope 2005〜5thAnniversary〜」とあり、表紙書名と異なる。
2009年10月 music freak magazine Flash Back GARNET CROW 10th Memories 株式会社エムアールエム
国立国会図書館書誌ID: 032681967
フリーペーパー『music freak magazine』における、1999年12月号から2009年8月号までのGARNET CROWに関する掲載ページを復刻収録。
2014年3月 music freak magazine & Es Flash Back GARNET CROW Final Memories 株式会社エムアールエム
国立国会図書館書誌ID: 032889507
上記の続巻。収録範囲は2009年9月号から2013年10月号まで。
2014年3月15日 オフィシャル・スコア GARNET CROW/ピアノ・セレクション ドレミ楽譜出版社
ISBN 978-4-285-13854-2
オフィシャル・ピアノ・スコア。全20曲収録。
2023年 GARNET CROW photoscope 2000-2013 株式会社 B ZONE デビュー20周年記念写真集[128]。

ライブ

名前 初日 最終日 公演数 出典
GARNET CROW LIVE TOUR 2002 〜first live scope〜 2002年10月10日 2002年10月31日 3 [129]
GARNET CROW 神戸大学 六甲祭 スペシャルライブ 2002年11月10日 1
MITSUBISHI MOTORS COLT presents FM Festival'02 GARNET CROW Special LIVE 2002年11月25日 1
GARNET CROW LIVE TOUR 2002 〜first live scope〜 追加公演 2002年12月11日 2002年12月16日 2
THURSDAY LIVE at hills パン工場 "OKAMOTO NIGHT"
(メインVo:岡本仁志、ゲスト:中村由利・AZUKI七・古井弘人)
2004年1月22日 2006年11月30日 4
GARNET CROW live scope 2004 〜君という光〜 2004年1月27日 2004年2月13日 5
THURSDAY LIVE at hills パン工場 "GARNET NIGHT" 2004年12月30日 1
GARNET CROW live scope 2005 〜I'm waiting 4 you & live〜 2005年1月21日 2005年2月3日 3
GARNET CROW premium live 〜happy 5th anniversary〜
(ベストアルバム「Best」購入応募者対象ライブ)
2005年12月16日 2005年12月17日 2
GARNET CROW livescope 2006 〜THE TWILIGHT VALLEY〜 2006年12月6日 2006年12月20日 2
GARNET CROW Special live in 仁和寺 2007年10月20日 1
GARNET CROW livescope 2008 〜Are you ready to lock on?!〜 2008年8月16日 2008年8月31日 3
GARNET CROW livescope 2009 〜夜明けのSoul〜 2009年10月2日 2009年11月25日 9
GARNET CROW Special Countdown Live 2009-2010 2009年12月31日 1
GARNET CROW Happy 10th Anniversary livescope2010 〜THE BEST TOUR〜 2010年2月27日 2010年3月27日 7
GARNET CROW Symphonic Concert 2010 〜All Lovers〜 2010年8月26日 1
GARNET CROW livescope 2010+ 〜welcome to the parallel universe!〜 2010年12月12日 2010年12月26日 3
GARNET CROW Special Countdown Live 2010-2011 2010年12月31日 1
GARNET CROW Special Countdown Live 2011-2012 2011年12月31日 1
GARNET CROW livescope 2012 〜the tales of memories〜 2012年3月4日 2012年3月18日 3
GARNET CROW livescope 2013 〜Terminus〜 2013年3月23日 2013年3月30日 4
GARNET CROW livescope 〜THE FINAL〜 2013年5月24日 2013年6月9日 3

定期連載・出演

GARNET CROWはメディア露出を抑制していた一方で、公式ファンクラブやフリーペーパーでの定期連載があり、またThe MUSIC 272でのテレビ番組に定期的に出演していた。詳細は下記の通り。

雑誌

テレビ番組

  • 『GARNET TIME』(The MUSIC 272 )
    • 2002年6月から1年半の間放送[131]。
    • 2008年8月より1ヶ月間、「GARNET TIME Special」としてスペシャル版を期間限定配信[131]。

出典

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  64. ↑ music freak magazine編集部「GARNET CROW liner notes」(『music freak magazine Vol.64 2000年3月号』、エムアールエム、2000年。)(『music freak magazine Flash Back GARNET CROW 10th Memories』5ページに復刻収録。国立国会図書館サーチ: R100000002-I032681967)
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