志庵
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| 『志庵』 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 稲葉浩志 の スタジオ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| ジャンル | ||||
| 時間 | ||||
| レーベル | VERMILLION RECORDS | |||
| プロデュース | 稲葉浩志 | |||
| チャート最高順位 | ||||
| 稲葉浩志 アルバム 年表 | ||||
 
      
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| ミュージックビデオ | ||||
| 「O.NO.RE」 - YouTube 「Touch」 - YouTube 「ファミレス午前3時」 - YouTube  |  
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『志庵』(しあん)は、日本の音楽ユニット・B'zのボーカリスト・稲葉浩志の2枚目のオリジナル・アルバム。2002年10月9日にVERMILLION RECORDSから発売された。
概要
前作『マグマ』から約5年ぶりとなるアルバム[3]。アルバムタイトルの『志庵』とは、稲葉のプライベートスタジオの名前で、レコーディングも同スタジオで行なわれた[4]。本作に収録されている楽曲のうち10曲は、稲葉が自らギターを演奏している[5]。なお、前作以降にシングルとして発売された「遠くまで」は未収録となった。
本作について稲葉は「『マグマ』は数直線上でいうところのマイナスから吐き出す感じだった。『遠くまで』をおいてようやくニュートラルな位置にこれた。」と語っている[6][4]。なお、「別冊カドカワ」にて森雪之丞がこのアルバムを絶賛し、「自分の言葉の伝え方が本当にうまい」と評した。
ブックレットは、各曲ごとに歌詞が記されたタトゥーが稲葉の身体に貼り付けられた写真の横に参加ミュージシャンが表記されている構成で、これとは別に歌詞カードが付属されている。
初回特典として、稲葉がジャケット撮影で使用したものと同サイズ、同デザインである志庵ロゴのタトゥーシールが封入された[7]。
本作のプロモーションとして、2002年10月5日深夜放送のTBS『COUNT DOWN TV』に出演した他、同年10月20日にはNHKハイビジョンにて特集の組まれた『稲葉浩志 ソロ・ワークス02 ~B'zから離れ一人になる時~』が放送された[8]。
リリース当時ファミリーレストランのガストに存在したプラスeで2002年11月1日から11月17日までの間、収録曲「O.NO.RE」、「Touch」、「ファミレス午前3時」のミュージック・ビデオを観ることができた[9]。
チャート記録
オリコン週間アルバムチャートでは1枚目のソロ・アルバム『マグマ』に続き、初登場で1位を獲得。シングル曲、タイアップ曲の未収録アルバムが2作連続初登場1位になったのは史上初となった[1]。
収録曲
| 全作詞・作曲: 稲葉浩志。 | |||
| # | タイトル | 編曲 | 時間 | 
|---|---|---|---|
| 1. | 「O.NO.RE」 | 稲葉浩志 | |
| 2. | 「LOVE LETTER」(ストリングスアレンジ: 池田大介) | 寺島良一 | |
| 3. | 「Touch」(ストリングスアレンジ: 池田大介) | 池田大介 | |
| 4. | 「TRASH」 | 豊田みのる | |
| 5. | 「Overture」(ストリングスアレンジ: 池田大介) | 池田大介 | |
| 6. | 「GO」 | 池田大介 | |
| 7. | 「ファミレス午前3時」(ストリングスアレンジ: 池田大介) | 池田大介 | |
| 8. | 「あなたを呼ぶ声は風にさらわれて」 | 豊田みのる | |
| 9. | 「Here I am!!」 | 寺島良一 | |
| 10. | 「炎」 | 寺島良一 | |
| 11. | 「Sẽno de Revolution」 | 豊田みのる | |
| 12. | 「とどきますように」 | 豊田みのる | |
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       合計時間:
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楽曲解説
- O.NO.RE 
    
- ブルースハープから始まる楽曲で、歌詞には稲葉の出身地である岡山弁が使われている[10]。
 - ミュージック・ビデオは上半身裸になって歌っているものでブックレット同様、背中に歌詞のタトゥーが貼られている。
 
 - LOVE LETTER
 - Touch
 - TRASH
 - Overture 
    
- 元々はピアノの伴奏と歌のみのワンコーラスのデモ音源があり、1stシングル『遠くまで』より前に作っていた[13]。
 - 発売から約1か月後、日本テレビ系『名探偵コナン』エンディング(期間:2002年11月18日 - 2003年1月20日)のタイアップがつき、『THE BEST OF DETECTIVE CONAN 2 〜名探偵コナン テーマ曲集2〜』にも収録されている。
 
 - GO 
    
- ギターソロは稲葉による演奏。
 - 『Koshi Inaba LIVE 2016 〜enIII〜』にて初演奏となった。
 
 - ファミレス午前3時 
    
- アコースティック・ギターの弾き語り主体の楽曲。
 - 稲葉浩志曰く午前3時とは「夜と朝が交わりあう時間」[12]。
 
 - あなたを呼ぶ声は風にさらわれて 
    
- 稲葉が最初にギターを演奏した曲[12]。
 
 - Here I am!! 
    
- ギターリフで制作された楽曲[12]。
 
 - 炎 
    
- アルバム制作において最初にできた曲[14]。この曲のみ寺島がギターを弾いている。
 
 - Sẽno de Revolution
 - とどきますように
 
タイアップ
参加ミュージシャン
- 稲葉浩志:ボーカル、全曲作詞・作曲・編曲、ギター(#1.2.4-9.11.12)、ブルースハープ(#1)、スカイセンサー(#4.8)、パーカッション(#8.9)、ミックス(#7)
 - 寺島良一:アコースティック・ギター(#10)、編曲(#2.9.10)
 - 豊田みのる:ミックス(#1.4.8)、編曲(#4.8.11.12)、Additional Programming(#2)
 - 池田大介:ストリングスアレンジ(#2.3.5.7)、編曲(#3.5.6.7)
 - 高桑心:ミックス(#2.3.5.10-12)
 - 野崎智子:ミックス(#6)
 - 小林廣行:ミックス(#9)
 - 山木秀夫:ドラム(#1-5.8-12)
 - 根岸孝旨:ベース(#1.5)
 - 明石昌夫:ベース(#2.4.8.9)
 - 吉田建:ベース(#11.12)
 - 青木智仁:ベース(#6.10)
 - 金澤英明:アコースティック・ベース(#3)
 - 小野塚晃:ピアノ(#3.5.10)
 - 篠崎Strings:ストリングス (#2.3.5)
 - 松野弘明:ストリングス(#2)
 - 小橋ちひろ:ハープ(#5.8)
 - 苅田雅治:チェロ(#7)
 - SHIMIZU TOMOYUKI:ギャングボイス(#8.11)
 - TAURA TOSHIAKI:ギャングボイス(#8.11)
 - TSURUOKA NAOTO:ギャングボイス(#8.11)
 - MATSUDA TAKAYUKI:ギャングボイス(#8.11)
 
脚注
出典
- ^ a b “B'z稲葉のソロアルバムが史上初の快挙”. SANSPO.COM. 株式会社産業経済新聞社. 2002年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月25日閲覧。
 - ^ 2002年アルバムベスト50 - ウェブアーカイブ(スポニチ Sponichi Anex)
 - ^ “アルバム「マグマ」から約5年ぶりとなる、稲葉浩志ソロアルバムリリース決定”. B'z Official Website. VERMILLION RECORDS. 2002年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月13日閲覧。
 - ^ a b “『志庵』を語る”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2002年10月10日) 2020年6月2日閲覧。
 - ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、218頁。
 - ^ 『WHAT's IN?』、エムオン・エンタテインメント、2003年6月号。
 - ^ “稲葉浩志ソロアルバム「志庵」情報!”. B'z Official Website. VERMILLION RECORDS. 2002年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月13日閲覧。
 - ^ “★稲葉浩志 テレビ出演情報!!”. B'z Official Website. VERMILLION RECORDS. 2002年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月13日閲覧。
 - ^ “ファミリーレストランでプロモーションビデオが見られます!”. B'z Official Website. VERMILLION RECORDS. 2002年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月13日閲覧。
 - ^ 「稲葉浩志」『an・an』No.2406 2024年7月24日号、株式会社マガジンハウス、2024年7月17日、69頁。
 - ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、250頁。
 - ^ a b c d e 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年、167頁。
 - ^ a b 佐伯明『B'z ウルトラクロニクル 1988-2003』ソニー・マガジンズ、2003年。
 - ^ 『Music Freak Magazine』、エムアールエム、2002年10月号。
 
      
      
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