志怪小説
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志怪小説(しかいしょうせつ)は、主に六朝時代の中国で書かれた奇怪な話のことで、同時期の志人小説(しじんしょうせつ)とともに後の小説の原型となり、作風は唐代の伝奇小説に引き継がれた。「志」は「誌」と同じで志怪は「怪を記す」の意味[1][2]。小説の一ジャンルとして、六朝から清にいたるまで、おびただしい数の奇談怪談が書かれた[1]。
- ^ a b 中国の怪奇小説 (その壱) 蔭山達弥 、Gaidai bibliotheca : 図書館報(177)中国のほんの話(37)(京都外国語大学 2007-07-09) p.13
- ^ 佐野誠子『怪を志す 六朝志怪の誕生と展開』2020年 名古屋大学出版会 1頁。 ISBN 978-4815809836。
- ^ 中国古典小説選2. 明治書院. (2006年11月25日)
- ^ 『世説』を改編した『世説新語』が残存している。
- ^ 魯迅評論集. 岩波文庫. (1981)
- ^ 中国古典小説選7. 明治書院. (2007年03月20日)
- ^ 太平御覧 全4. 中華書局. (2016)
- ^ 孫作明 (1889). “滄螺集”. 粟香室叢書 6巻.
- ^ 明汲古閣本十三経注疏 全40冊. 文物出版社. (2015年02月)
- ^ 日本語訳は、竹田晃 訳『捜神記』がある。 平凡社:東洋文庫、1964年 ISBN 978-4256180105。平凡社ライブラリー、2000年 ISBN 978-4582763225 。
- ^ 魯迅 著 中島長文 訳注 『中国小説史略 1』東洋文庫 618 平凡社 1997年 p.25 。
- ^ 日本語訳は、前野直彬 編訳『中国古典文学大系24 六朝・唐・宋小説選』1968年 平凡社 ISBN 978-4582312249 。
- ^ 前野直彬 編訳『中国古典文学大系』 24、p.456 。
- ^ 文言小説とは、宋代以後の中国小説史の上で、大きな比重を占めてはいなかったために、形態名が与えられていなかったこの分野に対し、前野直彬が仮に付けた呼称である。平凡社 中国古典文学大系 42 『閲微草堂筆記 ; 子不語 ; 述異記 ; 秋燈叢話 ; 諧鐸 ; 耳食録』 1971年 。ISBN 978-4582312423 。解説 p.503 。
- ^ 中国古典文学大系40、41「柳斎志異」. 平凡社. (1970-71年)
- ^ 中国古典文学大系42「閲微草堂筆記」. 平凡社. (1971年)
- ^ 前野直彬 編訳『中国古典文学大系 24、p.455 。
- ^ 前野直彬 編訳『中国古典文学大系 24、p.468-469 。同書 p.3-39 に日本語訳。
- ^ 日本語訳は、前野直彬 編訳『中国古典文学大系 24 p.39-72 がある。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:異苑
- ^ 前野直彬 編訳『中国古典文学大系 24、p.469-470 。同書 p.72-85 に日本語訳。
- ^ 前野直彬 編訳『中国古典文学大系 24、p.470 。同書 p.86-100 に日本語訳。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:漢武故事
- ^ 前野直彬 編訳『中国古典文学大系 24、p.462 。
- ^ a b c これらは清代の作品であり、正しくは「志怪小説」ではなく、魯迅のいう「清之擬晉唐小說及其支流」である。(『中国小説史略』第22篇 の標題) ウィキソースには、中國小說史略/第二十二篇の原文があります。
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