食材・料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 18:58 UTC 版)
カツオの身はマグロ(鮪)などと同様、熱を通すと著しくパサついた食感となってしまうため、多くの場合は生のままか、生に近い状態で利用される。加熱用途としてはマグロに近い肉質の特性を生かし、ツナ缶の代用とされることも多い。 カツオは缶詰原料として重要であり、世界のカツオ漁獲の80%以上が缶詰にされ、世界のツナ(マグロ)缶詰の原料の70-80%はカツオである。キハダマグロ等と共にミックスされることも多く、缶詰にした場合の味は他のマグロ類と区別できない。 日本ではカツオはマグロと称して缶詰めにすることはできないので、生食・節類での消費が殆どである。刺身やたたきなどで食用にする他、鰹節の原料でもあり、魚食文化とは古くから密接な関係がある。また、鰹の漁が盛んな地域では郷土料理として鰹料理が多い。 鰹節 カツオの肉を干して乾燥させ、長期保存に耐えるものに加工することは古来より行われていたが、江戸時代に燻煙することによって水分を効果的に除去する製法(焙乾法(別名:燻乾法)が考案され、現代の鰹節が生まれた。関東圏では江戸時代から明治時代にかけて、焙乾した鰹節(荒節)の表面を削り(裸節)、何度もコウジカビを生やして熟成させ、水分を抜き乾燥させると共に雑味成分の分解を促して旨味を増す「枯節」の技法が発達した。数ヶ月にわたって4回以上のカビ付けを行った高級品は本枯節と呼ばれる。薄く削り「削り節」に加工して利用する。 生産は鹿児島県枕崎市が日本一を誇る。 刺身 刺身は美味とされるが、近縁のサバと同様に傷みが早い。収獲後の血抜きなどの〆方(しめかた)により、鮮度や味、臭いの差が大きく異なるとされている。 鰹の刺身は、本来皮付きにつくり(これを芝づくりという)、芥子醤油で食べることが古くは江戸の風俗であったが(英一蝶に「初鰹芥子がなくて涙かな」の句がある)、現代では鮪などと同様に皮を落とし、生姜もしくはにんにく、わさびを薬味として食べることが多い。特に生姜は、カツオ料理の付け合せの代名詞的存在となっている。他にはポン酢や醤油マヨネーズまた多量のネギと共に食べることもある。鮮度の良いものは臭みが無いため、大根おろしと醤油で食べることがある。 鰹のタタキ 一般にカツオを節状に切った後、皮の部分を藁などの火で炙り氷で締めたものを指す。また、鰹の産地によっては鰹の血合い部分を削ぎ集め、2本の包丁を使いまな板の上で細かく叩いて酢味噌で和えたものをたたきと呼ぶ。 生利節(なまりぶし) 生節(なまぶし)、地方によっては「とんぼ」とも呼ばれる、茹でて火を通し加熱した節の切り身。フキなどの春野菜と炊き上げると、季節の逸品料理として喜ばれる。 これを燻煙して乾燥させたものが「鰹節」である。 手こね寿司 醤油を中心としたタレに漬け込んだ後、寿司飯と合わせて食べるちらし寿司の一種である。 その他 静岡県西伊豆町田子地区では、内臓を取り除いたカツオの腹に塩を詰めて2週間漬けた後に水洗いして陰干しした「しおかつお」をつくる。鰹節の製作過程で余る腹皮、カブトと呼ばれる頭の部分、腸なども食材とされ、塩辛に加工される(腸の塩辛は「酒盗」と呼ばれる)。また鹿児島県枕崎市では、カツオの心臓は「珍子」(ちんこ)と呼ばれ、から揚げや煮付けで食べられる。静岡県焼津市ではカツオの心臓を「へそ」と呼び、おでんの具とすることもある。
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食材・料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 08:17 UTC 版)
全国的には、巻き寿司の干瓢巻きや太巻き寿司やちらし寿司の具、煮物の昆布巻きや揚げ巾着、ロールキャベツの結束に用いるのが一般的な用途である。 産地の栃木県では、この他に、煮物、炒め物、金平、卵入りの干瓢汁(海苔入りは「かみなり汁」と呼ばれ学校給食で出される)、酢の物等にも用いることが多い。近年では、サラダ材料や揚げ物の衣としての使い方も広がりつつある。壬生町では、壬生藩が栽培を奨励して藩主鳥居忠燾が食していた記録(『御献立帳』)も残ることから、かんぴょう料理をご当地グルメとして売り出しており、ユウガオを材料にしたスイーツもある。 漂白干瓢は乾物から戻す時に、塩揉みと下ゆでをして、硫黄の残留物を除去する必要がある。無漂白干瓢は薄い褐色で、自然な甘味や旨味があり、柔らかく仕上がるが価格は漂白品に比べて一般に高い。
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