逮捕前に書かれたとされるものとは? わかりやすく解説

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逮捕前に書かれたとされるもの(偽書の疑いあり)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:49 UTC 版)

東條英機」の記事における「逮捕前に書かれたとされるもの(偽書疑いあり)」の解説

1945年昭和20年9月11日連合国逮捕される前に書かれとされる遺書が、1952年昭和27年)の中央公論5月号にUP通信のE・ホーブライト記者記者東條側近だった陸軍大佐からもらったのであるとの触れ込み発表されている。この遺書は、東京裁判鈴木貞一補佐弁護人務めた戒能通孝から「東條的無責任論」として批判受けたまた、この遺書偽書であるとの疑惑出ている。保阪正康東條口述受けて筆記したとされる陸軍大佐2人について本人にも直接取材し、この遺書東條のものではなく東條雑談話したものをまとめ、米国日本がまた戦前のような国家になるという危惧を「東條」の名を使うことで強めようとしたものではないか疑問抱いている。

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逮捕前に書かれたとされるもの

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/22 14:31 UTC 版)

東條英機の遺言」の記事における「逮捕前に書かれたとされるもの」の解説

以下は1945年9月11日連合国逮捕される前に書かれとされるもの、《英米諸国人ニ告グ》、《日本同胞国民諸君》、《日本青年諸君ニ告グ》の3通を現代語したものである。 《英米諸国人に告げる》 今や諸君勝者である。我が邦は敗者である。この深刻な事実は私も固より、これを認めるにやぶさかではない。しかし、諸君勝利は力による勝利であって正理公道による勝利ではない。私は今ここに、諸君向かって事実列挙していく時間はない。しかし諸君がもし、虚心坦懐公平な眼差しをもって最近の歴史推移観察するなら、その思い半ばに過ぎるものがあるのではないだろうか。我れ等はただ微力であったために正理公道蹂躙されのである痛嘆するだけである。いかに戦争手段を選ばないのであるといっても、原子爆弾使用して無辜老若男女数万もしくは数十万人一挙に殺戮するようなことを敢えて行ったことに対してあまりにも暴虐非道であると言わなければならない。 もし諸般行い最後に終えることがなければ世界はさらに第三第四第五といった世界戦争引き起こし人類絶滅至らしめることなければ止むことがなくなるであろう諸君すべからく一大猛省し、自らを顧みて天地大道恥じることないよう努めよ《日本同胞国民諸君》 今はただ、承詔必謹する〔伴注:終戦の詔を何があっても大切に受け止める〕だけである。私も何も言う言葉がない。 ただ、大東亜戦争は彼らが挑発したものであり、私は国家生存国民自衛のため、止むを得ず受けてたっただけのことである。この経緯昭和十六十二月八日宣戦大詔特筆大書されているとおりであり、太陽輝きのように明白である。ゆえにもし、世界世論が、戦争責任者を追及しようとするならば、その責任者我が国にいるのではなく彼の国にいるということは彼の国人間中にもそのように明言する者がいるとおりである。不幸にして我が国力不足のために彼の国に敗けたけれども、正理公議厳として我が国にあるということは動かすことのできないことである。 力の強弱を、正邪善悪基準にしては絶対にいけない。人が多ければ天に勝ち、天が定まれば人を破るということは天道法則である。諸君にあっては大国民であるという誇り持ち、天が定まる日を待ちつづけていただきたい日本神国である。永久不滅国家である。皇祖皇宗神霊畏れ多くも我々を照らし出し見ておられるのである諸君願わくば自暴自棄となることなく喪神落胆することなく皇国命運確信し精進努力することによってこの一大困難を克服し、もって天日復明の時が来ることを待たれんことを。 《日本青年諸君に告げる。》 《日本青年諸君各位》 我が日本神国である。この国の最後望みはただ諸君一人一人頭上にある。私は諸君隠忍自重しどのような努力をも怠らずに気を養い、胆を練り現在の状況対処することを祈ってやまない。 現在、皇国不幸にして悲嘆の底に陥っている。しかしこれは力の多少強弱問題であって正義公道始終一貫して我が国にあるということは少しも疑い入れないまた、百万同胞がこの戦争のために国家殉じたが、彼らの英魂毅魄〔伴注:美しく強い魂魄〕は、必ず永遠にこの国家鎮護となることであろう殉国烈士は、決し犬死したものではない。諸君ねがわくば大和民族たる自信誇りをしっかり持ち日本三千年来の国史導き従い、また忠勇義烈なる先輩遺旨追い、もって皇運いつまで扶翼せんことを。これこそがまことに私の最後の願いである。思うに今後は、強者拝跪し、世間におもねり、おかしな理屈邪説におもねり、雷同する者ども少なからず発生するであろう。しかし諸君にあっては日本男児真骨頂堅持していただきたい真骨頂とは何か。忠君愛国日本精神これだけである。 のちに東條についての著書著したロバート・ビュートーは、東條逮捕するために訪れたMP一行のひとり、ウィルパーズ中尉東條自決直後東條にあった文書前日1945年9月10日付の「最後声明」を押収したが、GHQによる英訳があるものの、日本語現物行方不明だとしている。 東京裁判東條弁護人務めた清瀬一郎は、《英米諸国人ニ告グ》、《日本同胞国民諸君》、《日本青年諸君ニ告グ》がロバート・ビュートー言及した最後声明」に当たり、信用すべき人から、文意東條のもの、文飾は「当時日本言論文筆および史学界の最長老某氏添削経たもの」との証言得たとしている。 この遺書1952年昭和27年)の『中央公論5月号にUP通信のE・ホーブライト記者東條側近だった陸軍大佐からもらったのであるとの触れ込み発表されたものである。この遺書は、東京裁判鈴木貞一補佐弁護人務めた戒能通孝から「東條的無責任論」として批判受けた(戒能の評は同誌に遺書同時に掲載された)。 保阪正康は、『東條英機天皇時代』(初版1979年)では、徳富蘇峰添削経た東條遺書としている。しかし保阪はのちの著書昭和良識派研究』では、東條口述受けて筆記したとされる陸軍大佐二人について本人にも直接取材し、この遺書東條のものではなく東條雑談話したものをまとめ、米国日本がまた戦前のような国家になるという危惧を「東條」の名を使うことで強めようとしたものではないか疑問抱いている。徳富9月東条から遺言書作成依頼があったと書いている。

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