第三者委員会による調査報告書
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「NGT48」の記事における「第三者委員会による調査報告書」の解説
2019年3月21日、第三者委員会の調査報告書が公表され、当該マンションがマンスリーマンションとして賃貸されていて不動産会社のウェブサイト上でどの部屋が空室で賃貸できるかの一覧などが表示されており、犯人もマンション内の部屋を事件以前から貸借していたことを認めていることから、メンバーの協力が無くてもマンションに出入りしたり山口の部屋を特定することは可能であるとしたうえで「事件そのものにNGT48のメンバーが関与した事実はなかった」との判断が示された。3月18日付の報告書では、以下のことを示した。 メンバーは私的にファンとのつながりがあった。特定のファンを優遇する行為は不適切である。 組織運営に問題があり、事前に明確な基準を示さなかった組織に不備があったことから、スタッフ・メンバーともに今回は不問にする。 今後同様な問題が起きた場合には処分を検討していく。 管理体制の強化、安全対策、特定のファンとのつながり発生の阻止等を徹底する。 暴行を行った被疑者らに対し、法的措置を検討する。 同報告書では本件調査の中で、「噂」レベルではなく、具体的な事実として垣間見ることができたとしてつながりの具体例を記載している。①暴行の実行犯ではない犯人グループの男性から話しかけられ、何の抵抗もなく会話をしているメンバーがいること、しかも、その内容が他の複数のメンバーの現時点の行動に関するものである ②暴行の実行犯ではない犯人グループの男性 と複数回個別に会っていたメンバーがいること ③ 犯人の一人が、山口の部屋の番号を知った経緯について、相当前に何人かのメンバーに聞いたと述べていること ④犯人の一人 が、本件事件が発生することを知っていたかもしれないとして特定のメンバーの名前を挙げていること ⑤犯人の一人が、以前より、当該マンション内で、他のメンバーと会うなどしていたことから、その延長線上で、山口が公演終了後に帰ってきた際に、外で話すより当該マンション内で声をかけたほうがいいと考えて当該マンション内で山口に声をかけたと述べていること ⑥ 犯人の一人が山口と話すために山口の家に行くことについて相談していたメンバーがいるような発言をしていること ⑦本件事件後に、数名のメンバーがファンとの「つながり」があったとして自ら申告していることなどが挙げられている。 ただし③から⑥については犯人の発言があったことは事実ではあるが、犯人が第三者委員会の事情聴取に応じていないので、真意・信用性については確認は取れていないとしている。 また、同報告書では新潟という活動拠点の特殊性として、「ア 都市部が狭いこと」、「イ 公共交通機関が大都市と比べて発達していないこと」、「ウ ファンの絶対数が決して多くないと考えられること」が挙げられているまた、同報告書では新潟という活動拠点の特殊性として、「ア 都市部が狭いこと」、「イ 公共交通機関が大都市と比べて発達していないこと」、「ウ ファンの絶対数が決して多くないと考えられること」が挙げられている。 2019年3月22日、AKSは調査結果を受けて新潟市で記者会見を開いたが、この会見中に、山口が反論をTwitterで投稿し、会見ではこの投稿を踏まえた質問が飛んだ。投稿の内容は以下である。 ①只今、記者会見を行っている松村匠取締役は第三者委員会が行われる前に『繋(つな)がっているメンバーを全員解雇する』と私に約束しました。その為の第三者委員会だと、私も今までずっと耐えてきました。コミュニケーションも何も、このことに関して聞くと連絡が返ってきません。 ②私は松村匠取締役に1月10日の謝罪を要求されました。私が謝罪を拒んだら、『山口が謝らないのであれば、同じチームのメンバーに生誕祭の手紙のように代読という形で山口の謝罪のコメントを読ませて謝らせる』と言われました。他のメンバーにそんなことさせられないから、私は謝りました。 ③記者会見に出席している3人は、 事件が起きてから、保護者説明会、スポンサー、メディア、県と市に、私や警察に事実関係を確認もせずに、私の思い込みのように虚偽の説明をしていました。なんで事件が起きてからも会社の方に傷つけられないといけないんでしょうか。 ④報告書に記載もないのに繋(つな)がりには挨拶(あいさつ)も含まれるというのは勝手な解釈です。 他のファンには公表できないような、特定のファンとの私的交流を繋がりと言うのはメンバーのみならずファンの皆さんも認識していると思います。証拠がないと仰っていますが、犯人グループとの交際を認めたメンバーもいます。 ⑤なんで嘘(うそ)ばかりつくんでしょうか。本当に悲しい。松村匠取締役が当初言うように考えた文章です。他のメンバーに謝らせることはできないから、謝るしかなかったけど、スッキリも誤解もしていないし、どうしてもこの言葉は使いたくないと違う文章を考えて何度も交渉しました。(松村匠取締役が考えた謝罪コメントの画像を添付) ①について松村取締役は「それは、つながりがはっきり分かった場合はというような話はしました」と認めた。②について松村取締役は最初は否定したが⑤で画像が添付されると「これは私があれしたものではありません」と回答。③について松村取締役は「(コミュニケーションが)不足しているんだなというふうに思います」と回答。④について松村取締役は「勘違いというか、そうですね、認識してしまっていたということでございます」と報告書には記載されておらず勝手な解釈だと認めた。会見はしどろもどろで2時間半にも及んだが、事件の詳細説明はあいまい、改善策も具体性に欠けるものであった。早川支配人は「他のメンバーから、今回この報告書を見て、この件を受けて活動を辞めたいと、そういった申し出、考えを伝えられたメンバーはいますか」という質問に対し、「私のところにそのような話は、今のところは来ておりません」と答弁していたが、後に卒業を発表した村雲颯香は「2月の下旬から相談をした」と話しており、記者会見で行った説明との整合性が問われている。 日本エンターテイナーライツ協会もNGT48第三者委員会調査報告書について不十分な報告書であると声明文を発表した。以下に一部抜粋。 1.本件報告書の調査の不十分性 調査の限界はあるものの、加害者らや各メンバーに対する調査としては明らかに不十分であり、株式会社AKS側と加害者らの会話やメンバーとの私的やりとり等の証拠も調査(フォレンジック調査)をするべきだったと考えております。 2.山口真帆氏に対する配慮の欠如 被害者である山口真帆氏の対外的発言と本件報告書との間では、その内容が相反するところ、上記1のとおり、本件報告書の作成に際しての調査は明らかに不十分であることを考えると、山口真帆氏の主張を一方的に否定するような本件報告書の内容では、山口真帆氏の不安を払拭しきれたとはいえません。このまま本件を終息させるとすれば、山口真帆氏の今後の活動にも悪影響を及ぼすことは間違いございません。 3.本件報告書の改善策の提言の不十分 日弁連の「第三者委員会ガイドライン」によると、第三者委員会は、提言を行うに際しては、企業等が実行する具体的な施策の骨格となるべき「基本的な考え方」を示すことが必要である旨を述べていますが、本件報告書ではその点が欠落している点も問題です。 4.まとめ 私たちは、今回の本件報告書は、上記の諸点から不十分であったと考えておりますので、運営会社である株式会社AKSに対して、本件についてこのまま調査を終わらせることなく、調査の範囲を広げたうえで、適切かつ十分な追加調査をするよう強く求めます。 早川支配人は報告書にあったファンとのつながりの内容について、Twitterで「報告書に出ている、具体的に名前が挙がった12人ですが」と切り出し、「○○がつながっていると人から聞いた。○○っぽい子が男の人といるのを見た。○○はつながっていると思う。○○が人目を避けるように歩いていた。というあいまいな話ばかり」と事件への関与はあくまで疑惑でしかないと明かした上で、「処分しようにもまったく証拠がありません」とした。また「(ファンとの私的な)つながりを申告してきたメンバーもいました」と報告したが、「DMを2回返信してしまったが私的に会ったことはない。また、取材先の飲食店の方が偶然ファンで、クレープをサービスしてくれて、来店のお礼のDMについ返信をしてしまった。そんな内容のものでした」と投稿した。
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