異星人種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 19:18 UTC 版)
アルタ人(アルテクス) 地球人とほぼ同形の異星人。外見ばかりでなく、地球人と交配可能なDNAを持つ。かつては連邦や同盟の区域を含む大帝国の王族として支配者階級にあったが、帝国崩壊後は下層階級として差別・迫害を受け、連邦の他人種からは凶暴で野蛮と蔑視されている。そのため、多数のアルタ人が難民として地球に漂着しており、独自のネットワークを築いている。イクス系アルタ人(イクシオラ・アルテクス) 外見は地球人とほぼ同一だが、遺伝子レベルの調整によって特殊な能力を持たされている。帝国時代に惑星開発のために遺伝子改造を受けたアルタ人種の末裔であり、「調整アルタ人」と表記されることもある。地球人や一般連邦人と比較すると非常に強靭な肉体と身体能力を持つが、体から針等の武器を生成する者や、驚異的な記憶力を持たされた者なども存在する。「Q体」と呼ばれる細胞内器官を持ち、それがイクシオラの持つ特殊能力の源泉である。Q体を持つ生物は、イクシオラの他には宇宙船生命体(空間遊泳体)のみであり、その点でイクシオラは宇宙船とも近縁の生物であるといえる。生命の危険等による暴走時には、宇宙船生命体(の近縁生物)としての本性を現すことがある。 シフォン、ティティス、ゲーゼといった科学研究惑星で、政府や奥の院のオーダーによって「製造」されるものであるらしく、百年戦争時は連邦と帝国のイクシオラ同士の衝突により甚大な被害を出した教訓から、その「製造」についての倫理委員会もあるようである。また、発情期があるが、自然交配で子孫を残すことはできない(ただし、人工授精等の方法で、子孫を残すことは可能なようである)。連邦では、最下層種族であるアルタ人であるうえ、その特殊な能力から、他種族ばかりでなく元来同種族であるエタナ系アルタ人からすら人間扱いされないことも多い。ただし、帝国皇帝の血統にはイクシオラの血が入っているらしく、生物として強化した反動として生体機能が低下する症例を現す個体が生まれることがある。 エタナ系アルタ人(エタニオラ・アルテクス) 外見だけでなく、遺伝子的にも地球人と瓜二つの異星人。 アルタ類型人 辺境観測船オプラ・ガルテ船員による地球人の呼称。 リクルス人 外見のみならず、習性も地球のネズミにそっくりな異星人。多数の個体がテレパシーリンクで結ばれることにより、一つの人格を構成・共有する群体生物である。すなわち彼らの群れ全体が「一人のリクルス人の身体」であって、それゆえ身体を伸ばしたり、分けたりして行動することも可能。強力な繁殖力を持つ代わりに個々の個体は数周期で寿命を終えるなど、他の知的生命体よりライフサイクルが短い。リーダー(代表)の個体が死んでも、別の個体がその役割を受け継ぐ。そんな事情もあって、個々の個体の生き死にについての感傷もないようである。愛らしい外見はどこの星でも大好評だと自称し、彼ら自身もそれを利用している。 リクルス人のアイデアは元々「ブラック・マジックKNIGHT」を書いていた頃に作者であるゆうきまさみが思いついたもの。群体生物のアイデアは後から付け足された。 ケール人 地球に来ている同盟の工作員。自爆する為に血液に爆薬を仕込んでいる。方言か連邦と同盟の言語体系の差異かどうかは不明だが、言葉が古めかしい言い回しとなっている。 エネマ人 容姿は地球人とほぼ同様だが、濃色の肌、黒目がちな瞳、顔や首筋に直線に並んだ鱗状の皮膚を持つのが特徴。アルタ人が使役用として作った人工生命体らしいが、帝国時代には、帝国の実権を握り、アルタ人の皇帝を陰で操っていた。実態としては使役者である皇帝・皇族の安全を最優先にした行動の結果、甘やかされた皇帝が骨抜きにされ「よきに計らえ」と丸投げされるようになっていった模様。 帝国残党の内部では、現在も「皇帝」アイオロス=シド12・アルティラの身辺を多数のエネマ侍従が固めている。侍従たちの最高位と思われるニオは、光学擬装マントを着用して地表と往来し、米国のアンカーマンとの連絡役を果たしている。イオン公の城塞艦ヴァランタンの乗員にも姿がみえる。 連邦市民としては、医療船テラコピアの医師テ・16038が登場。 カペラ・ティティスはアンカーマンとともにいたニオを「古エネマ人」と呼称。有田惟家曰く「唾棄すべきキメラども」。アイオロス帝の一般アルタ人臣下たちも「キメラ」と蔑称している。 ヴォルタ人 名前のみ登場。酔魂草の原産地「ヴォルタ4」の原住民で、酔魂草抽出物に対して耐性を持ち、「酔っ払うだけ」だという。 ガルベラント人 名前のみ登場。詳細は不明。 ウルグ人 プロポーションは地球人に似ているが犬のような特徴を持つ異星人。肉食人種らしい。 ヌビア人 犬のような特徴を持つが、目に特徴的な縁取りがあり、ジャッカルの様に鼻先が細く耳が大きく直立しており、体毛が黒く獰猛な印象がある(エジプト神話の冥界神アヌビスを想起させる)が、知的な人物が多い。テロリストのキンゼル・ハウアー、オプラ・ガルテの兵士ニエト・ウォシュガム、連邦政府元主席執政官サボアなど。 エオン人 ヤギのような特徴を持つヒューマノイド型宇宙人。帝国時代は、アルタ人の領主(エオン公)の支配下にあった。帝国崩壊後は、連邦に属する者のほか、そのままエオン公の城塞艦ラヴァンタンに残った者がいる。 空間遊泳体 連邦で用いられている宇宙船の元となっている生物。寸胴のタコのような姿をしており、人間ほどの知性はない。イクシオラと同じく、細胞内にQ体と呼ばれる器官を持つ。
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