原型と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/02 21:49 UTC 版)
ジャンルの名称が示す通り、惑星冒険ものは19世紀末から20世紀初頭のパルプ冒険ものが地球以外の惑星を舞台として発展したものである。パルプ冒険もの(ヘンリー・ライダー・ハガードやタルボット・マンディといった作家がいた)では異国風の設定で豪放な登場人物を描いており、南米、アフリカ、中東、極東などのロストワールドを舞台とした。古代や中世の実在または架空の国を舞台としており、現代のファンタジーというジャンルの原点の1つにもなった。 惑星冒険ものはパルプ冒険ものにスペースオペラをかけあわせたものである。豪放な冒険者は宇宙旅行者に変換され、多くは地球から旅立ち、(テクノロジーや植民地主義の中心としての)現代のヨーロッパや北米を代表している。異国風の舞台はアジアやアフリカから他の惑星(ジャンル黎明期では火星や金星が多い)に変換されている。そして、西洋人から見た典型的な「未開人」や「東洋の専制国」が敵対的な異星人種族やその退廃的な王国に置き換えられている。惑星冒険ものは多種多様な政治的・哲学的思想を表現する様式として利用されてきたが、文明と文明の遭遇、異質な文明間の対話の困難さ、それによって生じる悲惨な結果を主題の1つとすることが多い。
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