新潟新幹線車両センター
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新潟新幹線車両センター | |
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新潟新幹線車両センターの着発収容線の建屋
(2006年10月15日) |
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基本情報 | |
所在地 | 新潟県新潟市東区寺山字長沢254 |
鉄道事業者 | 東日本旅客鉄道 |
帰属組織 | 新幹線統括本部 |
所属略号 | 幹ニシ[1] |
最寄駅 | 白新線東新潟駅 |
管轄路線 | 上越新幹線 |
管轄車両 | E7系電車 |
旧称 | 新潟試験線第一運転所→新潟新幹線第一運転所[2] |
開設 | 1980年7月31日(新潟試験線第一運転所) 1981年8月1日(新潟新幹線第一運転所) |
車両基地概要 | |
敷地面積 | 326,822 m2 |
構内線路延長 | 約15 km |
留置線本数 | 着発収容線 14本 |
検査線本数 | 6本 (交番検査線 2本、仕業検査線 3本、仕業・交番検査兼用線 1本) |
洗浄線本数 | 車両洗浄装置 3基 |
その他設備 | 臨時修繕線 1本 車輪研削線 1本 回送線(入出区線) 2本 引上線 2本 保守用車基地 |
最大収容両数 | 224両(16両×14本)[2] (将来 320両 ≒ 16両×20本)[2] |
配置両数 | |
電車 | 270 両 |
合計 | 270 両 |
備考 | 2021年4月1日現在のデータ[1] 敷地面積は有価証券報告書の値[3] |
新潟新幹線車両センター(にいがたしんかんせんしゃりょうセンター)は、新潟県新潟市東区にある東日本旅客鉄道(JR東日本)新幹線統括本部が管理する新幹線車両基地である。
概要
本センターは、上越新幹線の終点新潟駅から線路が続いており、信越本線・白新線に沿って南東へ5.1kmの場所に立地、センターの南側に新潟貨物ターミナル駅及び白新線東新潟駅が近接している。積雪・凍結対策のため、当センターの車両収容線はすべて屋根で覆われている[2]。
敷地は延長約 1,900 m・幅約 230 m、総面積約34 万 m2の規模を誇り、そのうち61,500 m2は保守基地とした[2][4][5]。設備は発足当初約450両の検査に対応したものであり、将来は拡張することで約1,000両の検査を想定している[2][5]。ここでは、車両留置と仕業検査・交番検査、臨時修繕、車輪研削が実施される[4]。
当車両基地用地は非常に軟弱な地盤のため、盛土沈下対策として1974年(昭和49年)2月までに61万 m3の盛り土を行い、さらに1979年(昭和54年)10月までに約24万 m3の盛り土を行った[4]。
設備
開設当初は12両編成に対応した設備(延長330 m)を有しており、着発収容線は将来の手戻りを避けるため、当初から16両編成対応した設備(延長430 m)を確保している[4]。
- 着発収容線 - 14線(着発収容庫内・建屋延長480.0 m・幅67.3 m)[2][5]
- 仕業・交番検査線 - 6線(仕業・交番検査庫内)
- 臨時修繕線(臨修線) - 1線
- 車輪研削線 - 1線[2]
- 引上線 - 2線
- 保守用車基地[2]
- 確認車留置線 1線、保守用車留置線 4線、機回り線 3線、検修線 2線、バラスト積込線 1線、運搬車留置線 1線などがある[7]。
- 将来計画
- 着発収容線は現状、着発3番 - 16番線(14線)までだが、将来は着発1・2・17 - 20番線[5]、事業用車線(電気・軌道総合試験車線・250 m)が増設できる[4]。
- 仕業・交番検査線は現状12両編成に対応した330 mだが、将来は16両編成に対応した430 mに延長できる[4]。
- 車輪研削庫は将来1線の増設が可能[2][4]。有効長は現状820 mだが、920 mに延長できる[4]。
- 臨時修繕線と引上線は現状330 mだが、430 mに延長できる[4]。
歴史
- 1972年(昭和47年)10月 - 当車両基地の建設工事に着手[8]。
- 1980年(昭和55年)10月1日 - 試験用車両の搬入が始まる[8]。962形試作電車5・6号車、921形軌道試験車、200系(E2・E3編成)が搬入された[8]。
- 1982年(昭和57年)7月31日 - 新潟試験線第一運転所として発足[2]。新製車両の受取り、工事の総合監査、乗務員の養成などを実施[2]。
- 1981年(昭和56年)8月1日 - 新潟新幹線第一運転所として発足[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本に継承。
- 2000年(平成12年)6月9日 - ISO9001認証取得。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 新潟新幹線第一運転所から新潟新幹線車両センターに改称[9]。
- 2019年(平成31年)4月1日 - 新幹線統括本部の発足に伴い、新潟支社から同本部へ移管。
- 2022年(令和4年)11月19日 - プレミアム撮影会実施[10]。
配置車両に記される略号
配置車両に記される記号は「幹ニシ」[1]で、新幹線を意味する「幹」と、「新潟」「新幹線」を意味する「ニシ」から構成される。新幹線統括本部発足以前は新潟支社管轄であったため、「新ニシ」が使われていた。なお、2004年(平成16年)3月まで使用されていた「新ニイ」は、新潟車両センター(旧・上沼垂運転区、「新カヌ」)の記号となっている。
配置車両
2024年(令和6年)8月1日現在の配置車両は以下のとおりである[1]。
- E7系電車(240両)
過去の配置車両

- E1系電車
- 12両編成6本(M1 - M6編成)が配置されていたが、M4編成の先頭車両 (E153-104) が鉄道博物館への展示を前提に当センターに保管されていたほかは、すべて解体された。
- E2系電車(110両)
- 1000番台の10両編成11本(J54 - J56・J63・J64・J70 - J75編成)が配置されていたが、2023年に上越新幹線の運用から撤退した。
- 200系電車
- 上越新幹線開業当初は、東北新幹線用を含めて製造された12両編成36本のうち、半数の18本が配置されていた(残る18本は仙台第一運転所配置)[2]。
- 2013年(平成25年)4月1日時点では、10両編成3本(K43・K47・K51編成)が配置されていた[13]。すべてリニューアル施工済みだが、K47編成は2007年(平成19年)のJR東日本発足20周年に合わせて新製時のオリジナル塗装に復元された。
- 東北新幹線での定期運用は2011年(平成23年)11月18日をもって終了。以後は上越新幹線「とき」・「たにがわ」で運用されていたが、こちらも2013年3月15日をもって定期運用を終了した。
- なお、過去に配置されていた200系F編成(F19編成)は2007年4月で運用を終了し、同年5月9日に新幹線総合車両センターへ廃車回送が行われた。
- E4系電車(208両)
-
車両センター公開時に構内に展示された車両。
(2007年10月30日) -
新潟デスティネーションキャンペーン記念イベントにて展示された車両。
(2009年10月17日) -
上越新幹線開業30周年記念イベントにて展示された車両。
(2012年10月21日) -
上越新幹線開業35周年記念イベントにて展示された車両。
(2017年10月14日)
脚注
- ^ a b c d e ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2021夏 交通新聞社、2021年、p.13-16。ISBN 9784330025216。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 交友社『鉄道ファン』1983年1月号「上越新幹線の車両基地 - 新潟第一運転所 - 」pp.74 - 78。
- ^ 第36期有価証券報告書 48頁 (PDF) - 東日本旅客鉄道
- ^ a b c d e f g h i j k 上越新幹線工事誌 : 水上・新潟間、pp.752 - 768。
- ^ a b c d e f 上越新幹線工事誌 : 水上・新潟間、pp.876 - 889。
- ^ a b 上越新幹線工事誌 : 水上・新潟間、pp.935 - 951。
- ^ 上越新幹線工事誌 : 水上・新潟間、pp.826 - 830。
- ^ a b c 車両電気協会『車両と電気』1982年12月号「上越新幹線開業」pp.35 - 39。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、187頁。ISBN 4-88283-125-2。
- ^ “~上越新幹線開業 40 周年特別企画~「新潟新幹線車両センター」で秋のイベントを開催します!”. 新潟支社 (2022年10月28日). 2022年10月31日閲覧。
- ^ “北陸新幹線、浸水の10編成廃車 特別損失を計上へ”. 日本経済新聞 (2019年11月6日). 2019年11月6日閲覧。
- ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2021夏 交通新聞社、2021年、p.358。ISBN 9784330025216。
- ^ 『JR電車編成表2013夏』(交通新聞社)
参考文献
- 『上越新幹線工事誌 : 水上・新潟間』日本鉄道建設公団新潟新幹線建設局、1983年3月 。
- (新潟車両基地に関する記述):pp.752 - 768・876 - 889・935 - 951
- 交友社『鉄道ファン』1983年1月号「上越新幹線の車両基地 - 新潟第一運転所 - 」(浅原 義久・国鉄新潟新幹線第一運転所所長)
関連項目
座標: 北緯37度54分55.3秒 東経139度7分10.2秒 / 北緯37.915361度 東経139.119500度
- 新幹線総合車両センター(旧・仙台第一運転所)
- 盛岡新幹線車両センター
- 日本の車両基地一覧
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