授業の方法
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現在では、下記のような様々なアプローチが開発されている。 プログラム学習 発見学習 範例方式 有意味受容学習 完全習得学習 「学び方」学習
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授業の方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 06:06 UTC 版)
授業の方法には次のものがあり、大学通信教育設置基準や短期大学通信教育設置基準に定めがある。大学は、次の授業を日本国内または日本以外の国において履修させることができる。印刷授業用の教材等を日本国外に送付したりメディア授業を日本国外で受講することを認めている大学も多いが、そういった大学でも単位認定試験やスクーリング等は日本国内のみで実施されている場合も多い。 印刷教材等による授業(印刷授業) 「印刷教材等による授業」とは、印刷教材その他これに準ずる教材を送付もしくは指定し、主としてこの教材により学修する授業のことである。45時間分の学修を必要とする内容の教材等での学修を以て1単位と定められている。 印刷授業では、教材に基づき自己学習の上、教員から提示された課題に対するレポートを作成・提出し、添削等による指導を受けることとなる。レポートが合格すれば科目修得試験の受験資格が与えられ、この試験に合格すれば当該科目の単位が認定される。なお、芸術系の大学では、レポートや単位認定試験の代わりに作品を提出する科目もある。 大学通信教育の教材やレポート等の郵送の際は第四種郵便物として通常の郵便物に比べ安い郵便料金が適用される。伝統的にレポートは指定のレポート用紙に手書きで記入して提出するものであったが、最近ではパソコン等で作成・印刷したレポートの提出が認められる場合も多くなっている。 また、インターネットによるレポート提出を認めている大学も増加している。 放送授業 「放送授業」とは、主として放送その他これに準ずるものの視聴により学修させる授業のことである。15時間の放送授業を以て1単位と定められている。 放送授業は、教員が行う講義を収録した映像や音声をテレビ・ラジオの放送やインターネットでの配信等により視聴・聴取し、必要により印刷物などの教材と共に学修、レポートの提出を経て科目修得試験を受験し合格すれば当該科目の単位が認定されるものである。また、会場での実施であるものの教員がリアルタイムに講義するものではなく、あらかじめ録画された講義を会場で放映しその場では指導は行わない「ビデオスクーリング」も、放送授業に含まれる。 放送大学が行うBS放送(ラジオ含む)やインターネット配信による授業(テレビ授業・ラジオ授業)が著名で、同校では面接授業とオンライン授業のほかはすべての科目を放送授業として行っている。 その他、慶應義塾大学通信教育課程の放送授業(インターネット配信)やメディア授業、東北福祉大学通信教育部のビデオ・スクーリング、中部学院大学通信教育部の放送授業等も、放送授業に該当する。 放送授業で修得した単位は、面接授業やメディア授業での修得が必要な30単位のうちの10単位まで(4年制大学の場合)をこれに代えることができると法令で定められている。それを超えた分は印刷授業と同等の扱いで卒業要件単位に含まれる。 面接授業(スクーリング) 「面接授業」とは、講義、演習、実験、実習もしくは実技のいずれかにより、またはこれらの併用により行う授業のことである。通学の課程と同様、15時間から45時間までの範囲で各大学が定める時間の授業を以て1単位と定められている。 面接授業は教室等における対面して行う授業のことであり、「印刷教材等による授業」と並んで大学における伝統的な授業形態である。「スクーリング」と呼ばれている授業の大半は、面接授業に該当する。大学通信教育のスクーリングでは原則として1科目の授業時間すべてに出席することを条件に実施科目の最終授業時間に単位認定試験が行われ、この試験に合格すれば当該科目の単位が認定される。 実験を多く必要とする工学系や理学系の課程はほとんどないこともあり、面接授業のほとんどは「講義」であるが、ディスカッションやグループワーク等の「演習」を行う科目もある。特に、芸術系の学科は演習や実技が多い。 放送授業、メディア授業で受講した分も含め、卒業までに30単位以上(4年制大学の場合)履修することが法令で定められている。また大学により、SR科目等と称し一つの科目について印刷教材での学習との併用によりスクーリング授業時間をその科目の単位数分相当まで行わないケースもあり、この場合はスクーリングで習得した単位はその科目の修得単位の一部としてのみ(2単位中1単位等)認定されるか、印刷授業同様にレポート提出を要する場合がある。 スクーリングの実施時期や会場は、従来は大学が夏休みになる夏季に各キャンパスにおいて実施する大学が多かったが、週末に複数週に分けて実施する「週末スクーリング」や平日夜間に実施する「夜間スクーリング」、大学のキャンパスが設置されていない地方都市にて行う「地方スクーリング」といったように最近は多様化する傾向にある。 「スクーリング」も参照 メディアを利用して行う授業(メディア授業) 「メディアを利用して行う授業」とは、各設置基準のほか、いわゆるメディア授業告示の定めにより、講義、演習、実験、実習もしくは実技のいずれかにより、またはこれらの併用による授業を、多様なメディアを高度に利用して、当該授業を行う教室等以外の場所で履修させる授業のことである。1単位あたりの授業時間は、面接授業と同等と定められている。 現状のメディア授業の多くはインターネットを利用したe-ラーニングによる授業となっている。講義の様子(教員の講義と黒板等)を録画した映像をオンデマンド動画にて視聴させ同時に解説文を表示するものや、プログラミングの演習を行いその結果を検討し誤りや評価を即時自動的に表示するもの、あわせて電子掲示板等により教員への質問や他の学生との討議等が可能になっているもの等がある。これらをメディア授業告示では「非同時双方向型」、一般的には「オンデマンド型」といい、2001年にメディア授業として認められるようになったが、その多くがインターネットを利用して学生各々が任意の時間、場所に受講できる形となっている。これによりメディア授業そのものが急速に普及、大半の科目をオンデマンド型メディア授業とし通学不要で卒業できる八洲学園大学やサイバー大学が開学し、これまで通信制での適切な学習の評価が難しかった情報科学や建築学等の工学分野の通信制学科の開設につながった。 また、衛星通信や専用線、VPN、インターネット等により講義の様子をリアルタイムに動画配信し学生からもその場で質問などが行えるリアルタイム型(テレビ会議方式)の授業も行われている。これはメディア授業告示では「同時双方向型」、一般的には「リアルタイム型」といい、1998年にメディア授業が設けられた際はこの方式のみ認められ、多くは大学が用意した各地の会場に集合して受講する形となっている。現在でも、会場に集合する形のものとして中央大学法学部通信教育課程のリアルタイムスクーリング、北海道情報大学通信教育部のIPメディア授業などが行われ、各学生が在宅等で受講する形のものとして大手前大学通信教育部メディア授業(ライブ型)などが行われている。 法令上「メディアを利用して行う授業」は、卒業の要件として修得すべき一定の単位数(卒業要件単位)としては面接授業(スクーリング)と同等に位置付けられている。そのためメディア授業を「メディアスクーリング」や「E-スクーリング」と称してスクーリングの一種と位置付けている大学もある。あるいは、メディア授業を面接授業と共に「スクーリング科目」や「スクーリング授業」と明確に位置付けている大学もある。 卒業要件単位をメディア授業により修得することで、八洲学園大学や北海道情報大学通信教育部のように印刷授業を受ける必要はあるものの面接授業は受けずに卒業することができる大学もある。さらにはサイバー大学のように印刷授業も受けずにすべてメディア授業のみで卒業可能とした大学もある。一方で、メディア授業を実施しているものの、面接授業を必修としている大学もある。 なお、単に講義の様子を動画で配信するだけではメディア授業とはならず、電子メールや郵送、対面等により、設問解答、添削指導、質疑応答等による十分な指導を授業終了後すみやかに行う体制が整えられていることや、毎回の授業の受講確認を行い記録していること等、「多様なメディアを高度に利用」し「双方向型」である授業でなければならない。そのため、例えば放送大学のインターネット配信や、慶應義塾大学通信教育課程の放送授業(インターネット配信)やメディア授業は、あくまでも「放送授業」の扱いでありメディア授業には該当しない。 大学通信教育 卒業要件単位数全修得単位面接授業メディア授業放送授業大学(4年制)124単位以上 30単位以上 10単位まで 短期大学(3年制)93単位以上 23単位以上 8単位まで 短期大学(2年制)62単位以上 15単位以上 5単位まで 上表は、大学通信教育設置基準、短期大学通信教育設置基準に定められている最低要件。全修得単位のうち、面接授業・メディア授業は規定数以上の修得が必要。放送授業は、規定数までの修得単位を面接授業・メディア授業の単位として代替可能、それを超えた分は印刷授業と同等に卒業要件単位に含める。それぞれの要件は上表の規定を下回らない限り、大学により異なる場合がある。 以上は各設置基準に定められているものであるが、その他以下のようなものもある。 実習 教員免許状を取得する場合は原則として教育実習が必修であるため、教職課程を設置している大学では通学課程と同じように実施している。また、社会福祉士などの国家試験受験資格を取得する場合も社会福祉施設における実習が必修である。それらの事前事後指導の設定がある場合は、ほとんどが面接授業による必修となる。勤務経験等の条件を満たせば実習は免除となる場合があるが、科目自体の履修が必須の場合はスクーリング受講者と同等のレポート提出となる場合もある。なお、事前事後指導の科目は面接授業の単位として認定されるが、実習の科目(実際に実習を行っていた時間)は、面接授業による単位には含まれない。 卒業研究 卒業論文や修士論文、博士論文としてこれまでに学習した成果を論文にまとめるものである。芸術系の大学では論文の代わりに卒業制作を課す学科・専攻もある。一般的に、卒業研究を進めるにあたり規定回数以上の面接指導が必要だが、面接授業の扱いにはならない。 ただし、最近は卒業研究を必修科目としない学校も増加し、そもそも科目が設定されていない学校も存在する。代わりに、何らかの卒業試験を課すケースも存在する。
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