初代 H10系(1967年-1977年)
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「トヨタ・ハイエース」の記事における「初代 H10系(1967年-1977年)」の解説
1989年8月14日 4代目へフルモデルチェンジ。2・3代目では燃料給油口が従来の右にあったのが初代同様の左に変わった。また、全車フロアシフトとなり、パーキングブレーキもダッシュボード下のステッキ型から、前席間のフロアへ移設され、グリップ頂部にロック解除ボタンを持つレバー型に変更された。エンジンの再編も行われ、2.0Lガソリンエンジンは従来の3Y型から新開発の1RZ-E(バン・コミューターは1RZ)型に変更。新たに2.4Lガソリンエンジンの2RZ-E型も追加される。4WD車はガソリンエンジンを廃止し、2.8Lディーゼルエンジンの3L型に統一する。 同時にワゴンには「高級ワンボックス」としての風格をより高める内外装や装備が与えられ、最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」の内装は当時のマークIIやクラウンなどを思わせる豪華絢爛なものとなり、価格帯の上昇により収益性が一段と高まった。また、この代から一部グレードにパワースライドドアが設定された。 バンのジャストローは、後輪が小径ダブルタイヤからシングルタイヤに変更。 デビュー時のボディカラーは「クリスタルパールトーニング」と呼ばれるホワイトパールとゴールドのツートン(スーパーカスタムリミテッド専用色)・「スプラッシュウェーブトーニング」と呼ばれる白とグリニッシュシルバーのツートン・「マジェスティトーニング」と呼ばれるレッドマイカと茶色のツートン・「シャドーストリームトーニング」と呼ばれるシルバーとグレーのツートン(この3色のツートンはスーパーカスタム専用)・グレイッシュブルーマイカ・ライトブラウンメタリック・ライトブルーメタリック・ライトグリーンメタリック(カスタム専用色)・DX専用の各3色、ディープブルー・ベージュ・ホワイトが設定された。 1990年10月 スーパーカスタムリミテッドに4WDが追加される。専用外板色としてホワイトパールマイカが選べた。同時に、1年車検の煩わしさを嫌う客向けに、バン内装のSW(スイッチワゴン)をディーゼル2WD・MTのみの設定で追加。2L-Tエンジンは電子制御式スピル弁を持つ2L-TEに変更。オプションにワイヤレスドアロックを追加。 1992年5月 「トヨタ・ハイメディック」も参照 ハイエースベースの高規格救急車トヨタ・ハイメディック発売。エンジンはハイエースに本来設定の無い初代セルシオ用、V型8気筒エンジン(1UZ-FE)が搭載される。同時にワゴンを一部改良し、後部座席のシートベルトを3点式に変更、ハイマウントストップランプを採用するなど安全面の強化、並びにリビングサルーンEXを追加。 1993年8月 マイナーチェンジ。フェイスリフトならびにワゴンのリアコンビランプとリアガーニッシュのデザインを変更。このマイナーチェンジよりワゴンDXは、バン・コミューター用から、ワゴン用のフェイスになる。同時にバン・コミューターのヘッドランプをシールドビームから球換え式のH4ハロゲンランプに変更。車両正面にあったハイエースのエンブレムが廃止され、トヨタのCIマークに変更。 4WDの方式が、それまでハイラックス系のトランスファーを流用したパートタイム式から、センターデフロック、副変速機を持たないフルタイム式へ変更され、フロントハブもマニュアルフリーハブから直結になる。切り替えの煩わしさは無くなったが、悪路走破性は落ちた。 2.0Lガソリンエンジン(バン・コミューター)は、キャブレター式燃料供給の1RZ型から、電子制御式燃料噴射(EFI)の1RZ-E型(ワゴンはモデルチェンジ時から搭載)に変更。トルク不足とトラブルの多さに悩まされ続けた2.4Lディーゼルエンジンの2L-TE型に代わり、L系をベースとしながらも、アルミ製シリンダーヘッドを持った3.0Lディーゼルターボエンジンの1KZ-TE型を新設。それまでのワゴンは2WDが2L-TE型、低回転域のトルクが必要な4WDには2.8Lの3L型が設定されていたが、2WD・4WD共に1KZ-TE型となった。バン・コミューターのディーゼルエンジンは3L型に統一された。エンジンの変更に伴い、バン・コミューターのガソリン車とワゴンのディーゼル車は平成4年規制に適合。ワゴンSWとスーパーカスタムリミテッドの熱反射ガラスの設定は廃止。ワゴンのサスペンションに上下感応TEMSを採用、運転席エアバッグのオプション設定追加、エアコンの冷媒を代替フロンに変更するなど、装備面でも改良が図られている。 1994年8月 一部改良。スーパーカスタムリミテッドに10スピーカーオーディオを、スーパーカスタムに電動格納式ドアミラー標準装備化。また、ABSのオプション設定も追加された。 1995年5月 トラックをフルモデルチェンジ。ダイナ・トヨエースの1t積と共通の(エンジンは3L/3Y型)Y100系の型式を与えられる。また、本形式もH80/90系の場合と同様、他の2車とキャブも共用する(フロントグリルと1t積のみのラインナップ以外は2車とすべて共通)。 1995年8月 一部改良。ワゴンの1RZ-Eエンジン車が廃止される。ワゴンDXにAT車を追加。バン・コミューターは2WD車のホイール形状を変更、並びに4WD車を全車フルタイム化。全ディーゼル車を平成6年短期規制に適合。 1996年8月6日 ワゴンマイナーチェンジ。フェイスリフトの他、運転席・助手席エアバッグ、ABSを標準装備する。9人乗りカスタムは廃止。スーパーカスタムにオートエアコン等装備のスーパーカスタムGが新設定。また、特別仕様車「クラブフィールド」を設定する。 バン・コミューターおよび救急車は一部改良し、全車最大積載量を1250kgに増量並びにガソリン車を平成7年規制に適合(排ガス規制はコミューターも同様)。バン・コミューターは2WD車のホイール形状及びハブボルトの本数(5穴→6穴)を変更。バンGLはグレードではなくDX"GL"パッケージとなる。スーパーGLにはタコメーターが標準装備され、電動格納式ドアミラーをオプション設定した。同年、トラックがわずか1年程で生産中止となる(3L型エンジンのAT車は継続生産)。 1998年8月6日 バン・コミューターを中心としたマイナーチェンジ。バンパー下部のエプロンがバンパー一体式になると同時にフロントグリルのデザイン変更。バン・コミューターのガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンを3.0Lの5L型へ変更し、平成9年長期規制に適合。スーパーGLはシート地を変更すると共に運転席エアバッグ・ABSを標準装備化、また新たにガソリン2WD車(ATのみ)が追加される(運転席エアバッグ・ABSはその他のグレードにはオプションとして設定。また助手席エアバッグもオプションに追加された)。ワゴンはDXを除き、助手席からも集中ドアロック操作が可能になる。また、救急車を一部改良した。 1999年7月5日 ワゴンをマイナーチェンジするとともに、バン・コミューター一部改良。ワゴンはガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンにインタークーラーを採用、並びに平成10年規制に適合。フロント部分を50mm延長し、マルチリフレクター式ヘッドランプ、新デザインのフロントグリルなどを採用して高級感を高めた。また、車両正面のハイエースのエンブレムが6年ぶりに復活した。内装はインパネを変更し、新たにオプティトロンメーターと、アクセサリーコンセントを設定。MT車は国内ラインナップから廃止。また、専用外板色などを採用した特別仕様車「リビングサルーンEX」を設定した。 バンは、今回の改良を機会としてビスタ店系列での名称をレジアスエースに変更。これにより、この時点でハイエースはトヨペット店専売となった。 2000年12月1日 バン一部改良。スーパーロングバン及びコミューターに2.4Lガソリンエンジン・2RZ-E型を追加。従来の2Lガソリン車のラインアップを11タイプ拡大した。これにより、ガソリン車のラインアップを従来の18タイプから31タイプとした。 また、福祉車両にカラードバンパーやカラードラジエーターグリルを標準装着した上級タイプ車「タイプVII」を追加設定し、全車に後部ドアの開閉を補助する「バックドアイージークローザー」を標準装備したほか、車椅子用3点式シートベルトに調整可能アンカーを装備するなど機能性・安全性の向上を図った。 2001年8月3日 バン一部改良。スーパーGLのステアリングがワゴン用になり、スーパーGLより若干装備が落とされたスーパーGL-Eを追加。同グレードには5ドアも設定されていた。標準タイプスーパーGLに新車体色を設定するとともに、バックドアガーニッシュの採用やシート表皮を変更するなどして、質感を向上した。また、ハイルーフのみの設定であった日本RV協会 (JRVA) 加盟ビルダー向けの“キャンパーベース・スーパーロング”にロールーフが追加され、2004年まで発売された。同年、トラックAT車生産終了。これにより、トラックがラインナップから消滅した。 2002年8月 一部改良。ワゴンのガソリン車を廃止。3.0Lディーゼルエンジン搭載車にエンジンアンダーカバーや吸音材を追加、最新の車外騒音規制をクリアした。なお、全ディーゼル車は同年10月に施行された自動車Nox・PM法に適合しないため、特定地域内での購入ができなくなった。 装備ではスーパーGLには、アンサーバック機能を備えたワイヤレスドアロックリモートコントロールを採用して利便性の向上を図った。また、福祉車両のウェルキャブ車いす仕様車はデュアルエアコンを標準装備したほか、10人乗りのタイプVIIIを追加設定した。 2003年7月22日 一部改良。バン・コミューターのガソリンエンジンが、新開発の1TR-FEに変更され、出力性能を向上させるとともに環境性能を高め、平成13年規制に適合と同時に良-低排出ガス認定(☆)を受ける。これにより一時ストップしていた販売が再開。また、自動変速装置に電子制御式(ECT)を採用、滑らかな変速も実現した。車両後部ガラスのVVT-iステッカーと低排出ガス車認定ステッカーが外見上の識別となる。200系へのモデルチェンジにより、わずか1年ほどの販売期間であった。 このモデルのバンのBピラー以降のデザインがダイハツ・デルタ、トヨタ・ダイナ、トヨタ・トヨエース、日野・デュトロそれぞれのルートバン(いずれも2トン積)に流用されている。また、側面の引き違い窓は2002年(平成14年)発売のプレジャーボート、PONAM-26Lに流用されている。 ワゴン 標準ボディ スーパーカスタムトリプルムーンルーフ前期モデル (1989年~1993年) ワゴン スーパーロンググランドキャビン 4WD中期モデル(1993年~1996年) バン ロング スーパーGL 4WD後期モデル (1998年~2004年) バン スーパーロングスーパーGL-E後期モデル (2001年~2004年) バン スーパーロング後期モデルベースのラジオカー(熊本放送)
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