使用車両による騒音問題とは? わかりやすく解説

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使用車両による騒音問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 03:37 UTC 版)

東北・上越新幹線反対運動」の記事における「使用車両による騒音問題」の解説

埼京線#騒音問題」も参照 東北・上越新幹線高架化による騒音振動公害問題は、通勤新線埼京線)にも新幹線同様に懸念されていた。 そのため、国鉄東京第三工事局長および第一工事局長が連名1982年昭和57年5月17日付で東京都環境保全局長提出した公文書東北新幹線西日暮里荒川間)等の建設計画に伴う環境対策について」においては、「6 通勤別線騒音振動対策」の項で「通勤別線新幹線とは、同一構造建設し一般高部、橋りょう部、トンネルすべての区間前記新幹線同等騒音振動対策通勤別線に対して実施する。従って、通勤別線騒音振動は、新幹線のそれとほぼ同等の値になるものと予想するが、周辺立地条件等を勘案して十分な音源対策実施し沿線環境保全につとめる。」としていた。また、北新連との訴訟和解文において「3.債権者国鉄は、債権者住民らとの間において、在来線騒音振動対策として、今後ともロングレール化、レール重量化、枕木コンクリート化、ゴムパットの使用及び対策等に努力するとともに、さらに各種発生源対策技術開発努める。」との文言盛り込まれていた。 使用車両においては開業前後の時期、より低騒音車両として205系開発されており、それを埼京線投入する案もあったが、当時投入され山手線205系好評だったこと、そして、当時国鉄財政状況最悪の状態であったため、国鉄予算査定シビア姿勢臨んでいた。日経産業新聞によれば国鉄は以下のような計算をしていた。 1984年12月埼京線として1985年11月開業目処が立ち 車両増強が必要となったため、1985年度発注分として205系100両を発注した車両制作期間として6か月から8か月程度見込んで措置であり、前年度40両に比較して倍以上のであった山手線埼京線とも当時編成10であったので、編成組み換えなどの煩雑な作業による経費増加抑えて転用することができる。 — 「国鉄 来年度100発注 山手線ステンレス車両」、『日経産業新聞1984年12月13日付け 3面 なお、山手線在籍車両当時でも550両程あるため、1985年度100両を投入して山手線置き換え完了せず、当時時点で、4年 - 5年またがった更新計画として考えられている。山手線でさえこのような状況で、かつ新車を必要とする線区数多くあった中、国鉄には埼京線新車を回す余力はなかった。結局埼京線への新車投入見送り205系投入した山手線から103系捻出その分充当し運用せざるを得なくなった。 よって、懸念されていた騒音は、上落合地区新幹線反対同盟 が、埼京線使用列車試運転時に測定した測定値によると、各駅停車では上り平均が72.3ホン下り平均が72.85ホン快速では上り平均が76.3ホン下り平均が75.4ホン当時騒音単位、現・デシベル(dB))と、埼京線新幹線騒音越えることを公表。そして、実際に開業すると、200系最高速度110km/hで走行する新幹線よりも、埼京線転用された103系最高速度100km/hで走行する方が10ホンほど騒音大きいという皮肉な結果となったこのような結果となった理由としては、103系車両重量走行時の主電動機音の影響や、新幹線よりも埼京線の運転本数の方がはるかに多かったことが挙げられる1985年昭和60年10月30日行われた国鉄との交渉では「国鉄側も埼京線騒音問題について誤算だったことを認め車両整備対応することを約束した。」としていた。しかし、国鉄側が「昭和60年以降は、国鉄の分割民営化への動き本格化し、担当局であった東京第三工事局存続すら難し局面迎えたこともあって、もはや住民との交渉当事者能力を喪っていった。こうして、継続交渉何らかの合意に至ることなく幕を引かざるを得なかった。」となったことで、事実上この問題棚上げ態となった。 その後埼京線103系置き換え国鉄民営化挟み山手線205系化が完了した後に着手され1990年には全車両が205系置き換えられた。しかし、東京都環境保全局による「平成10年在来線鉄道騒音調査結果報告書」によると、同一地点板橋区舟渡)において、205系化後の埼京線騒音未だ新幹線上回っていることが示されていた。また、東京都北区生活環境部長は、2002年平成14年6月19日北区議会において「在来線速度騒音振動測定と、対策検証つきましては、新設線や大規模改良線の指針除きまして、在来線つきましては、環境基準等が設定されておりません。この点につきましては、特別区長会として、国に対しこれまでも、在来線騒音対策として、環境基準等を設けて新幹線準ずる防止対策を行うよう適切な措置講じられたいとの要望をしてきているところでございます。」と答弁した。しかしこの問題も、2013年よりE233系7000番台置き換えられ205系よりも騒音小さくなったことなどから、この問題収束向かっていった。

※この「使用車両による騒音問題」の解説は、「東北・上越新幹線反対運動」の解説の一部です。
「使用車両による騒音問題」を含む「東北・上越新幹線反対運動」の記事については、「東北・上越新幹線反対運動」の概要を参照ください。

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