作品共通の用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 05:52 UTC 版)
「ヒーロークロスライン」の記事における「作品共通の用語」の解説
ノッカーズ 本誌全作品共通の存在で、オルタレイション・バースト以降、異能の力を持った者たちを指す。呼称の由来は英語で“Knockers”、即ち異界の扉を叩いた者の意味であり、(非道の限りを尽くす彼らに対し、最早や人間ではないとして)決別の意味を込めて民衆により名づけられたもの。彼らは普段、人間の姿で生活しているが、その多くが任意に固有の異形姿へと変貌して能力を行使し、その状態では警察で使用される程度の銃器などが通用しないものも少なくない。彼らは東京都心部から出現し始め、徐々に活動域を拡大しつつあり、殊にBOOTSの影響力が及びにくい首都圏郊外の治安が悪化しつつある。ちなみに彼らの呼称に対して、能力を持たない一般の人々をノーマル(表記は“人間”)と呼ぶ。 ノッカーズは大きく分けて能力や身元などが判明している『登録ノッカーズ 』と身元を隠して活動する『未登録ノッカーズ』に分かれる。作中に登場する犯罪者のみならず、ヒーローもその多くは未登録ノッカーズである。 彼らの能力は「本人が意図して手に入れたものではない」という点は全作品に共通するが、その経緯については、異世界からやってきた“何者か”に与えられた、もしくは突然“覚醒”(バースト)した、と大きく分けて2つの理由付けが見られる。異世界からやってきた“何者か”についても、その姿が描かれる作品とそうでない作品とに分かれる。また、能力の内容についても「本人の願望に応じた能力」という設定は共通だが、特定の能力に秀でる超能力的に描かれる作品と、およそあらゆることを実現してしまう魔法的に描写される作品とに分かれる。なお、一部作品に共通して描かれる設定として、生物としての身体を持たないノッカーズは、生きた人間の身体を媒介にして能力を発揮する。ノッカーズスラム 2009年に都内で起きた大規模火災によってインフラが破壊された区域に、社会からはじき出されたノッカーズが集まった事で形成された貧民街。大小幾つかのグループが存在するが、大きく分けて東側の「AUSDYN(オースダイン)」、西側の「MINEZAAG(マインザーグ)」がある。 BOOTS(ブーツ) Blitz Order Of the NPA Toward Shadow(警視庁犯罪能力者対策機構)の略で、例外は見られるものの、概ね日本の警視庁に属する犯罪能力者対策部隊である。2000年に設立計画が立案、2001年に発足した。盾型に履物のブーツをあしらった紋章を着け、作品により描き方に差異が見られるが、隊員の多くが全身黒ずくめで顔を隠すヘルメットを被っており、ブースターと呼ばれる特殊装備などを駆使して強圧的にノッカーズを攻撃、検挙する組織として描かれている。 ブースター(BOOSTER) BOOTSが装備する、対犯罪能力者用武装システム(特殊装備)。作品により形状や細かい描写は異なるが、概ね装着者の身体を覆い、攻撃・防御能力を向上させる、一種の強化服として描かれている。BOOTSは当初、能力犯罪を武器使用による凶悪犯罪と同等と看做して大型銃器による強攻策を用いていたが、軽犯罪者すら射殺するなど人権団体の非難を浴び、一方でそれら火器が通用しないノッカーズ犯罪者が逃走する事態も多発した。こうした背景から、新たな特殊物質「デミアジウム」を用いてブースターが開発され、2002年に初めて実戦配備された。これによりBOOTSは、不要な犠牲を避け、より確実にノッカーズ犯罪者を制圧する力を得たが、装備者に負担を要求する上に絶対数が不足しているなど課題も多い。一機造るのに少なくとも“10億”は掛かるほど高価な為、各地方支部には精々一〜二機程度しか配備されていない。その為最大保有数を誇る本部付のブースター使いは「出張」も多い。 ブースターの実用化によってそれ以前の最新技術が流出しており、「ガイダブル」や「鉄仮面フウ」など民間人どころか中学生がパワーアシストシステムを手に入れて武装する事態にも陥っている。初期型 2002年から採用された最初のブースター。非常に大きいプロテクター型で運用するにもトレーラー型の専用車両が必要など使い勝手は悪いが、装甲とパワーは後の『新型』より上である。 新型 2000年代後半から(「Z-END」によれば2008年に採用された物が「8式」と呼ばれる)採用されており、トランク型ケースに収まるサイズと5kgを切る軽量さが特徴。HXL各作品で最も登場しているタイプである。「ブースト」のワードで起動し、全身を繊維状のスーツが覆い使用者ごとに異なるデザインのプロテクターが装着される。基礎的な能力の向上に加えて背部パーツに蓄えたエネルギーを開放し、武装強化・攻撃を行う『ガルバニック・チャージ』が可能。初期型と比べ使い勝手は良くなったが、着用する度に使用者の検査及びブースターの調整も必要という難点がある。 特化型 2010年代後半、凶悪化・巧妙化の一途をたどるノッカーズ犯罪に対処する為に開発された新型ブースター。人間ではなく「ノッカーズの力をブーストする」と言う発想のもとに製作され、2019年に試作型が完成した。 自律型 幾つかの作品に登場するBOOTS謹製の物を上回る性能と独自の意志を持つ高度なAIを備えたブースター。「セイル」のキディや「童子装甲BEE」のBEE、「VOID」のネバーモアなどが登場した。 オルタレス・ギア(変動抑制具) ノッカーズに装着させる事で能力を抑え込む効果を持つ道具。外見は中高生が通学用自転車で使うヘルメットに似た形で、作動中はチクチクと痛みを感じる状態になって集中できない。逮捕・拘留中のノッカーズには装着が規定されている。 オルタレイション・バースト 能力者集団発生現象とも表現され、一斉に“ノッカーズ”が発生した現象。多くのノッカーズはこの時に能力を持ったが、「武士神」や「プロメテウス」などこの時より以前から存在する者も存在し、以降も散発的に新たな能力者が出現している。作品中に共通する学説では、ノッカーズとは幾つもの平行世界(多世界)を同時に認識しそれらの“可能性”の中から自らが望む要素を量子レベルで(即ち一般物理法則を無視できる形で)抽出して具現化できる存在であり、オルタレイション・バーストは何らかの理由で多くの人々が一斉に多世界を認識した現象と考えられている。この現象が起きたのは1999年9月26日で、一部作品には平行世界に存在する2つの地球が衝突する様子や、頭上から逆さまに落下する都市を登場人物が目撃する様子が様々な作品で描かれている。また、各作品単行本の巻頭か巻末には、この現象を含めた作品世界の年表が掲載され、各作品の時系列的関連性を見ることができる。
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