体力クイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:20 UTC 版)
「アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ形式」の記事における「体力クイズ」の解説
解答権を得るために、何らかのアクションを行わなければならないタイプの早押しクイズ。さまざまなバリエーションがあったが、多くは体力を必要とするものだった。そのためクイズによっては、男女の体力差が考慮される場合もあった。自分がわからない問題が出題された場合や体力を温存したい場合は回答に参加せずスタート地点で待機していてもよい。 リ・タイヤクイズ 第3回第9CP・マイアミのマイアミビーチで行われた。問題が読まれたら、笛の音を合図にタイヤ1本を15メートル先の早押し機まで引っ張って解答権を得る。4ポイント勝ち抜け、お手つき・不正解はマイナス1ポイント。また、笛が吹かれる前に引っ張るとフライングとなり、マイナスポイントとなる。なお、当初は通常の早押しクイズが行われる予定であったが、残った挑戦者が男性のみとなったためこのクイズに変更された。 インディアン嘘つかない早駆けクイズ 第4回第8CP・アルバカーキで行われた。インディアンの酋長と馬に同乗し、問題が読まれたら、笛の音を合図に酋長の肩を叩いて馬を走らせ、50メートル先にある騎兵隊の人形を斧で叩くと解答権を得る。2ポイント勝ち抜け、不正解はマイナス1ポイント。 水風船タッチダウンクイズ 第4回第9CP・ニューオリンズのフットボール用ドーム球場、ルイジアナ・スーパードーム(現・メルセデス・ベンツ・スーパードーム)で行われた。挑戦者はアメリカンフットボールのユニホーム姿でプロテクターを装着。問題が読まれたら、笛の音を合図に少し先にある水風船を拾い、40ヤード(約36メートル)先の早押しボードまで進みタッチダウンさせて解答権を得る。風船にはサンオイルが塗られており、滑りやすくなっている。途中で水風船を落とした場合は落とした地点にスタッフによってイエローフラッグが置かれ、挑戦者は拾ってから落とした地点まで戻りそこから再スタートしなければならない。3ポイント勝ち抜け、不正解はマイナス1ポイント。このクイズではここまでただ1名残っていた男性が敗者となり、これによって第4回は全大会で唯一、途中で男性が全滅した回になった。 氷河イス取り早押しクイズ 第7回第5CP・ジャスパー内のコロンビア氷原で行われた。まずは挑戦者の人数より1つ少ない椅子を使って椅子取りゲームを行い、あぶれた1人はふろしきの上の「凍結席」へ移動、椅子に座れた者は早押しクイズ。ただし椅子と早押し機が離れているため、解答権を得るには走らなければならない。不正解は「凍結席」の者と入れ替わる。凍結席の者には早押し席の者が1名も答えられなかった場合のみ解答権が与えられる。2ポイント勝ち抜け。勝ち抜け者が出たら再び椅子取りゲームが行われ、敗者1名が決まるまで繰り返される。 クイズヨットスクール 第7回第8CP・レイクパウエルで行われた。当時社会問題となっていた戸塚ヨットスクール を真似たもの。挑戦者はボードの上に仰向けになり、解答権を得るには身体を起こして足元にあるボタンを叩かなければならない。不正解はマイナス1ポイントとなるうえ、ボードの足の部分の下にコンクリートブロックが1つ積まれて起きにくくなる。ブロックは正解しても撤去されない。3ポイント勝ち抜け。太めの体形の挑戦者には不利な形式である。仰向けになって顔が見えないことから、識別のため挑戦者は裸足になり足の裏にマジックで名字を書かれた。 足あげエアロビクスクイズ 第9回第7CP・ラスベガスで行われた。クイズは郊外のミード湖の湖畔で行われ、解答者全員がレオタードに着替えてクイズに解答。解答者は横になり、エアロビクスの要領で片足を挙げて、足の真上に設置されたボタンを押して解答権を得る。不正解は他の者がクイズに参加している間、少し離れた場所でエアロビクスの特訓を1分間受けなければならない。2ポイント勝ち抜け。 13人の金曜日!! 砂地獄早押しクイズ 第10回第9CP・エルパソ、郊外のホワイトサンズで行われた。挑戦者は、まず早押し席の後方30メートル先の丘の上にある自分の砂時計に砂漠の砂を入れ、早押し席に戻る。砂時計は1分間持続で、砂が落ちている間のみ早押し機が作動し、砂が無くなると早押し機は作動しない。砂が残り少なくなると、解答席のパトライトが点灯、警告する。そのため、挑戦者は後方の砂時計を常に気にしなければならず、砂が無くなったら早押し席から砂時計へ走り、必死になって砂時計の砂を補充しなければならない。2ポイント勝ち抜け、お手つき・不正解はマイナス1ポイント。慌てて帰って来た直後に解答し簡単な問題を間違えて答えた直後に間違いに気付いたり、慌てて被ったハットの前後が逆になり「?」マークが裏返って立ったこともあった。 標高4080m 酸欠早押しクイズ 第10回南米第12CP・ラパスで行われた。標高4,080メートルの高地で行われたため酸素が薄く、挑戦者もスタッフも酸素ボンベを使用しながらクイズを進行させた。挑戦者は10メートル離れた場所から、絨毯の上に置かれた早押しボタンまで走らなければならない。3ポイント勝ち抜け、不正解のペナルティはなし。スタート地点での待機中は酸素の吸入ができる。 カリブ海ぞうきんがけ早押しクイズ 第10回北米第13CP・マイアミ、バハマへ向かうカーニバルクルーズライン社の豪華客船フェスティバル号の甲板上で行われた。挑戦者たちはまず雑巾を濡らし、問題が読まれたら、笛の音を合図に甲板を雑巾がけして真っ直ぐ早押しボタンへ向かう。4ポイント勝ち抜け、不正解はマイナス1ポイント。出題された問題は、比較的簡単なものが多かった。 勝利への脱シュートクイズ 第12回第9CP・サンパウロ、パルメイラスのホームスタジアムであるパレストラ・イタリア球技場(現・アリアンツ・パルケ)で行われた。サッカーの要素を採り入れたクイズである。挑戦者は男性はサッカーゴールから14メートル、女性は11メートル離れた地点から、それぞれが割り当てられた色のサッカーボールを蹴ってゴールを狙う。問題文が読み終えられた後、笛の音を合図にボールを蹴り、一番先にゴールの中に入った挑戦者が解答権を得る。ゴールキーパー は笛が鳴るまでは背を向けて挑戦者を事前に確認することができず、複数の挑戦者が一斉に蹴るボールを器用にはじかなければならなかった。不正解はゴールキーパーによりボールが蹴られ(または投げられ)、そのボールを取りに行かなくてはならない。2ポイントで勝ち抜け。 ゴールキーパーは初めに蹴られた球を優先的に弾いていた傾向があり、あとから蹴った挑戦者が隙を突いてゴールする場面がたびたび見受けられた。クイズの答えを知っていてもゴールキーパーとの1対1の勝負では必ずしも有利とは限らない。その点でクイズに強い人が優先的に勝ち抜けるとは限らない形式であった。皮肉にもこのクイズの敗者はサッカー通の男性で、最初の問題で幸先良く1ポイントを獲得していながらも敗者となった。 クイズ タンゴアルゼンチーノ 第12回第11CP・ブエノスアイレスで行われた。タンゴの要素を採り入れたクイズ。挑戦者は予めドレスアップをしてクイズに参加。問題が読まれたら、音楽に合わせ、現地の異性のパートナーとタンゴを踊りながら早押しマットへ向かう。早押しマットにたどり着くまで「基本ステップ+オーチョ(8の字)+ラ・クーナ(ゆりかご)」の3つのステップを踏まなければならないため、一直線に走ることはできない。女性挑戦者はステップ数が多く本人の意思次第で急ぐことができるが、男性挑戦者はパートナーのステップを待たなければならないパートがあり、急ぎたくても急げない。男女の体力差を若干考慮したクイズであった。2ポイント勝ち抜け。不正解はスタート地点の後ろで一定時間タンゴの特訓を受けなければならない。下位での通過が多かった女性が2位で通過した一方、優勝者の瀬間康仁はラスト抜けの大苦戦となった。 このクイズの前日のロケ休養日に挑戦者はスタジオに集められ、タンゴの練習を半日させられた。そのため、挑戦者はクイズ当日にそれなりに器用にステップを踏むことができた。 トマト戦争 遠すぎた塹壕 第13回第11CPおよび第14回第9CPのツインレークスで行われた、当地の町おこし行事である「トマト戦争」を採り入れたクイズ。塹壕の向こう側に早押しハットと早押しボタンが1台あり、福留の「問題」コールで挑戦者が移動を開始、問題を聞きながら塹壕の早押し機を目指すが、スタート地点から早押し機までの間の両側に地元の住民がおり、挑戦者に向かってトマト投げつけて妨害、当たったトマトの衝撃に耐えながら、塹壕の向こう側の早押しボタンを一番早く押した挑戦者が解答権を獲得。2ポイント勝ち抜け。不正解者は地元住民のトマトの集中攻撃を浴びながらスタート地点に戻る(休みや減点はなし)。第14回では「トマト戦争 遠すぎた塹壕 PART2」と銘打たれ、投げつけられるトマトの量が増加した。 挑戦者は番組が用意した汚れても良い服に着替え、飛んで来るトマトを防ぐ透明なプラスチックの小さい盾1個を手に持ち、目を防護するゴーグルを装着(第13回では途中から)してクイズを行った。また、会場となったツインレークスはロッキー山脈上の高所にあるため酸素が薄く、そのため1時間ごとに酸素吸引のための休憩時間が設けられた。トマトによる攻撃が激しいため、挑戦者のネームプレートが割れることもあった。また股間に直撃を受け悶絶する挑戦者も出た。
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