仕切人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 07:47 UTC 版)
お国 演 - 京マチ子 元は大奥の中臈頭。大奥内での権力争いに巻き込まれ、無実の罪を着せられ、追放される。その後、江戸の町で易占いの商売を始める。 大奥で育ったために世間知らずで、純真無垢な心の持ち主。天然ボケの一面もあり、勘平夫婦の夜の生活についての疑問を真面目な顔で問い詰め、2人を困らせることもしばしばある。堅苦しい生活から開放された反動か、清楚な雰囲気からは想像のできない大胆な行動をとることがある。合気道の達人でもあり、大の男も軽々と投げ飛ばす。 中盤では伊豆に赴き、仕切人の仕事から離れていた時期があったが、第17話で江戸に戻り、裏稼業を再開する。 最終話で、お国たちの裏稼業での装束と手口を真似て殺しを行う百化け一味を始末した後、お清とともに旅に出る。 新吉 演 - 小野寺昭 鬼アザミの配下であった仕切人。仕立て屋を商売とする。表稼業の際は穏やかな口調で、針子たちに指導する。3月9日生まれのうお座。 成り行き上、鬼アザミの配下となった勇次とともにお国の殺しを引き受けたが、鬼アザミの非道なやり方に反抗し、一味を始末する。 幼い頃、酒に溺れ、暴力を振るう父親から逃れて家出したところを旅の仕立て屋に拾われた過去を持つ。勇次とは裏稼業への価値観の違いから衝突するが、そのたびにお互いの信頼を深めていった。 最終話で、百化け一味の始末を終え、自分が以前から訪ねようとしていた織元を求め、江戸を離れ、旅に出る。 日増 演 - 山本陽一 修行を嫌い、田舎の実家の寺を飛び出し、江戸で一人暮らしをしている若い僧侶。好き勝手ばかりしていることから「脱寺のスキゾー」を自称している。 第1話で、仕切人の結成を目撃し、興味を抱き、お国たちを尾行し、大奥での殺しを終えて戻って来た勇次に始末されかけたが、お国の機転によって救われ、仕切人の密偵となる。殺しはせず、火薬と手製の発火装置で、仕切人たちの敵地潜入を援護する。 能天気で軽い言動が多く、周囲を呆れさせているが、その底抜けの明るさで、お国やお清の心を和ませることもある。長屋の自室には大量の蔵書が積まれ、第14話では独自の調査で富くじのイカサマを見破るなど、明晰な頭脳を持ち合わせている。 お清に惚れており、彼女を「おネェ」と呼び、求愛している。流行に敏感で、それを利用した怪しい商売を目論むことも多い。 最終話で、お清とともに百化け一味と戦った際は相手の自滅により、辛勝。後日、一人で旅に出ると言って去っていったが、大好きなお清を忘れられず、結局は船出したお国とお清を追い駆ける。 お清 演 - 西崎みどり 元は大奥でお国に仕える大奥部屋方であったが、お国とともに冤罪を着せられ、追放処分となり、江戸の町の茶屋で働き始めた。 第2話で幕閣に捕らえられ、乱暴を受けるが、お国と日増に救われ、仕切人の密偵となる。殺しはせず、日増の陽動をサポートする役目を負う。 日増からの求愛に迷惑しているが嫌っている訳ではなく、姉のような視線で時々、からかっている。 最終話で、百化け一味を始末し、お国とともに旅に出る。 勘平 演 - 芦屋雁之助 お国の長屋の隣室に住む、髪結いの亭主。 面倒見が良く、人柄もいいが、その正体は単独で裏稼業を続けてきた、ベテランの仕切人。お国の仕切人への加入に当初反対していたが、彼女の熱意を悟り、承諾した。 仕切人グループの中でも、殺しの経験が長く、対立する勇次と新吉の仲裁に入ったり、殺しの現場を目撃した日増に優しく接する。裏稼業での貫禄とは裏腹に、恐妻家の一面を持ち、女房のお勝の尻に敷かれ、子作りを急かされる毎日を送る。 最終話で、かつての裏稼業仲間の青年が殺され、その恨みを晴らそうと自身が頼み人になった。百化け一味の始末を終えた後も、仕切人グループの中で唯一、江戸に残る。 虎田龍之助 演 - 高橋悦史 元は江戸城大奥に仕える御広敷 御用人。追放されたお国とお清に金銭と衣服を与え、市井への出奔に協力した。 大奥での権力争いで、側室たちが不可解な死を遂げた一件を単独で調査し、その際に権力者に逆らうこととなったため、御役御免となる。その後は武士を捨て、江戸の町で自身が好む小鳥屋の商売を始める。豪快で、人当たりが良く、世間知らずなお国とお清の面倒を見たり、図々しい日増にも愛想良く接する。 鳥の心を読むことが出来、鳥の鳴き声や囀りで危険を察知することが得意。仕切料の分配は彼の家で行われる。 第5話で、珍しい小鳥を探す旅に出て、裏稼業から一度は離れたが、第17話で江戸に戻り、殺しに加わる。 最終話で、百化け一味の始末を終え、江戸を離れ、その際に籠の中の鳥たちを大空に解放した。 勇次 演 - 中条きよし 前作『必殺仕事人IV』最終回の仕事人グループ解散後も江戸に残り、第1話の時点では裏稼業から足を洗っていた。『仕事人Ⅳ』までとは異なる場所で三味線屋を営み、店の外観と看板も変わっている。鬼アザミの依頼を受け、お国の殺しを請け負うが夕陽を見つめるお国の笑顔に心を揺さぶられ、殺しを躊躇、放棄した。その後、鬼アザミの非道なやり口に反抗し、新吉、勘平とともに一派を始末した。 新吉とはお互いの殺しへの価値観の違いから対立することが多い。第2話での殺しの際に三味線の糸が切れ、危機に陥るが、新吉に助けられ、これを機に絆を深めていくことになる。 「俺が死ぬ時は女の膝の上」と口にするなど、本作では女好きな色男として設定されており、一見すると女性には冷淡そうな新吉との対比が、幾度か描写された。 最終話で、百化け一味を始末し、江戸を離れる。
※この「仕切人」の解説は、「必殺仕切人」の解説の一部です。
「仕切人」を含む「必殺仕切人」の記事については、「必殺仕切人」の概要を参照ください。
- 仕切人のページへのリンク