主要な概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 07:56 UTC 版)
イチャソの理論において、自分の自我または人格が現実という虚像を構築することをやめさせるための第一歩は、その在り方を知ることである。自分を観察する良い方法は、自分の自我の発達がエニアグラムのどの地点で、人生の中で蓄積された「カルマ」(典型的には幼児期のトラウマ)の結果、固着しているかを自覚することであるとされ、これは「カルマ・クリーニング」と呼ばれる。この固着の概念は、グルジエフが人の「主要な特徴」と呼んだものに似ており、大衆文化では、人の「性格タイプ」または「エニアグラムタイプ」として知られるようになったものである。アリカ学院の宿泊型グループトレーニングでは、「カルマ・クリーニング」、自己の成長・完全に覚醒した人生を送ることを妨げている問題やパターンを明らかにすることに焦点を当てたトレーニングは、初級レベルで行われていた。 エニアグラム研究所によると、アメリカのエニアグラム運動は、イチャソによる108のエニアグラムの内の最初のいくつか、特に4つをベースにしており、囚われのエニアグラム、美徳のエニアグラム、自我の固着のエニアグラム、聖なるイデアのエニアグラムと呼ばれている。これらのエニアグラムの意味を理解するには、イチャソがこのシステムを主に本質と人格(エゴ)の関係を解明するために設計したことに注意を払う必要がある。それぞれの聖なるイデアには対応する美徳があり、美徳とは、人間が本質に留まっている時に経験する心の本来的な資質であるとされる。人は本質から離れ、人格へと矮小化されると、「気づき(在るがままの認識、アウェアネス)」と「今ここに在る」ことを失う。聖なるイデアにおける「気づき」と「今ここに在る」ことの喪失は、その人の自我の固着であり、美徳との接触の喪失はその人の特徴的な囚われを引き起こす。 囚われは現実に対する根本的な感情的反応を表している。囚われは、喪失を伴う根本的な傷、恥、悲しみであり、人間の自我はこの大きすぎる喪失、苦しみを何とかしのごうと、自分にとってやりやすい対処法を考える。こうした対処法が囚われであり、一時的には効果があるかもしれないが、最終的にはうまくいかず、誤りである。囚われは本質的な美徳の歪みであるため、認識することは美徳を回復するのに役立つと考えられる。各タイプの美徳は、対応する囚われへの解毒剤、そのタイプの肯定的な特性の焦点として見ることができる。「今ここに在る」状態で美徳を想起(瞑想)することで、囚われは徐々に変容すると考えられる。美徳の回復と囚われの変容は、霊性の領域におけるエニアグラムの利用において非常に重要である。 ヘレン・パーマーは、「囚われ(著しい感情的傾向)」は、キリスト教の七つの大罪に「恐怖」と「欺瞞」を加えたもので、「このような感情的習性は、神の恩寵から物質世界に転落する間に発達したもの」であり、「幼児期の家庭生活への順応から派生した感情の陰の情熱(囚われ)」と呼ぶこともできると説明している。 「聖なるイデア」の視点を理解することは、自我の固着に対する解毒剤として機能する。聖なるイデアは、人が「今ここ」に目覚め、現実をありのままに見ているときに、透明で静かな心の中に自然に生じるものであるとされ、本質の非二元論的な視点、つまり「二もなく一」である統一された存在を知り、認識するための特定の方法を表している。聖なるイデアの喪失は、自己または現実に関する特徴ある思い込みを引き起こし、それがそのタイプの「自我の固着」と呼ばれる。自我の固着によって、人は聖なるイデアのバランスと自由を回復しようとするが、自我のものの見方は二元論的であり、統一へとバランスを回復することができない。人は、自分のタイプに特徴的な思い込みを見抜くことで、自分の本質の非二元論的な視点が回復すると考えられている。 誰もがすべての聖なるイデアと美徳を体現する力を持っているが、そのうちの一組は魂のアイデンティティの中心であるため、その喪失は最も強烈に感じられ、無益で自滅的なやり方ではあるが、人の自我は失ったそれを再現することに強く執着してしまう。 このように、囚われと自我の固着は、精神的・霊的な資質が自我の状態に矮小化してしまうことを表している。イチャソの理論では、人間が中心を失い、思考、感情、行動において歪んでしまう主な方法は9つあり、それは神とのつながりを忘れてしまう9つの方法であるという。魂の高次の性質とそれに対応する自我の歪みの間には、このように特別な関係があるため、人は「今ここに在ること」と「気づき」を利用して、自分の歪みのパターン(その特徴である囚われと自我の固着)を認識することによって、不明瞭になっていた気高い本質を認識できるようになる。気高い本質を想起したり、思索したりすることにより、失われていたバランスが回復し、その結果、本質としての自分自身への気づきが加速される。自分のタイプを知ることは、精神的・霊的な変容のプロセスを促進するために、自分の内面の働きをバランスの回復へと方向付ける方法である。
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主要な概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 02:16 UTC 版)
コモンクライテリアでは、以下のように主要な概念が数多く定義されている: プロテクションプロファイル (PP, Protection Profile) セキュリティ要件(要求仕様)を特定する文書。通常、利用者(または利用者の団体)が、自分の要求仕様を文書化したもの。実質的に、セキュリティデバイスの分類を規定している(例えば、デジタル署名用のスマートカード)。 セキュリティターゲット (ST, Security Target) ある特定の製品のセキュリティ性能を特定する文書であり、製品を評価・認証するための基礎になる。通常、製品の開発者が作成する。ST は(一つ以上の) PP に適合していることを主張してもよく、評価の際は PP 適合主張が満たされているかどうかも検査される。 評価対象 (TOE, Target Of Evaluation) 簡単に言えば、ST にセキュリティ主張が記述された製品のことである。 セキュリティ機能要件 (SFR, Security Functional Requirements) 製品が提供する個々のセキュリティ機能を規定する条文。セキュリティ機能の標準カタログとして CC は SFR のリストを規定しており、利用者が PP を書くときや、開発者が ST を書くときに、必要なものを選んで PP や ST に記載する。例として、特別な役割をもつ利用者(管理者など)を認証する方法を規定する SFR がある。 CC は ST に含まれるべき SFR を規定しないが、ある機能(例えば、役割に従ってアクセス制限する)が正常に動作するために不可欠な他の機能(例えば、各個人の役割を識別する)を、依存性として規定している。 セキュリティ保証要件 (SAR, Security Assurance Requirements) セキュリティ機能性の主張に製品が準拠していることを保証するために、製品開発の間にとられる施策を規定する条文。例えば、全ソースコードが変更管理システムで保持されていることを要求する、十分な機能テストが行われる (perform) ことを要求する、など。上の SFR 同様、CC は SAR のカタログを規定し、必要なものを選んで PP や ST に記載する。 評価保証レベル (EAL, Evaluation Assurance Level) 製品の開発過程全般をカバーする保証要件のパッケージであり、7段階の厳格さに対応する。 EAL1 は最も基本的(したがって実施するのも評価を受けるのも安あがり)であり、EAL7 は最も厳しい(最も高価)。通常、ST や PP の著者は保証要件を一つ一つ選ぶことはせず、 EAL を一つ選び、必要であればより高レベルの保証要件をいくつか追加する。より高い EAL が必ずしも「より良いセキュリティ」を含意するとは限らず、主張している TOE セキュリティ保証がより広範に検証されたことを意味するに過ぎない。 今までのところ、PP の大部分、そして評価された ST/認証製品の大部分は、IT システムの構成要素(ファイアウォール、オペレーティングシステム、スマートカードなど)のためのものであった。CC は IT 調達の要件として指定されることがある。相互運用、システム管理、利用者教育等に関しては、他の標準規格が CC 等の製品標準を補う。例えば ISO/IEC 27001 (旧 BS 7799-2)や ISO/IEC 27002 (旧 ISO/IEC 17799, BS 7799-1)またはドイツの IT-Grundschutzhandbuch である。 TOE 内の暗号系の実装に関する詳細は、CC の適用領域外である。代わりに米政府標準 FIPS 140 などが暗号モジュールの仕様を規定し、使用する暗号アルゴリズムの仕様については様々な標準がある。
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