カブトと仲間たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 15:10 UTC 版)
カブトとその仲間である四神は「天狗流忍術法」という忍術を用いる忍者である。 カブト(初代、二代目) 声:松本保典 初代カブトは第一部・臨の章の主人公で、二代目鴉天狗を名乗る男。黒夜叉道鬼が魔界の門を開いたことを察知し、飛龍を蘇らせ、黒夜叉道鬼と戦う。普段は人間の姿だが、天狗の術法により背中に翼を生やして空を飛ぶこともできる。性格は真面目でクールと、当時の寺沢武一の漫画の主人公としては珍しいタイプ。 二代目カブトは第二部・兵の章の主人公。初代カブトの息子で外見は父親と瓜二つだが、性格は大きく異なる。冗談をよく言い、おまけに当初は父から受け継いだ力を使って盗賊稼業を行っていた。だが瀕死の重傷を負った際に四神の魂を宿したことで「道鬼を倒す」という自らの宿命を受け入れ、天狗の将として復活を遂げる。四神の力を受け継いだことで初代カブトの能力だけでなく、四神の技である「四門封殺の陣」が使用可能となった。このほか「大天狗変化」で玄武の姿に変身したり、白虎の力を宿した右腕から必殺技「天狗抜刀・白虎剣」も繰り出せる。さらには青龍の力が宿る左腕を天に掲げることで竜卍船の召還も可能である。飛龍(ひりゅう) 声:西村知道 初代カブトの父が鍛えた魔剣で、自らの意思を持つ。初代カブトと二代目カブトの愛剣にしてよき「相棒」であり、魔界の鬼などへの知見も豊富である。頻繁に血を吸わないと持ち主の生気を吸うという呪いを持つため、その力を持て余したカブトの父が封印していた。空中を自由に浮遊したり静止が可能なため、飛竜だけを空中に留めてカブト自身は相手の背後に回るといった戦い方もできる。その切れ味は相当なもので初代カブトによれば「五寸むこうは太刀風で斬る」といい、石灯籠の後ろに隠れた敵を灯篭ごと斬ってしまうほど。だが魔界と人間界との通り道である鬼道界においては、力が失われてしまう。 アニメのオープニング曲ではその切れ味の鋭さとともに「妖剣飛龍」と歌われている。 四神(ししん) 東西南北を守る守護神・四神の名を持つ者たち。生きてはカブトの臣、死してはカブトの鬼たらんことを誓った者達である。4人がそろうことで四神相応の一法・「四門封殺の陣」を用いて強力な結界を張ることができる。カブトと四神が集結した状態を一天四神(いってんししん)という。 兵の章では二代目カブトが住処としている神社の2階に彼らの像があり、初代カブトの像とともに祭られている。アニメでは一貫してカブトの仲間として登場し、終盤の決戦ではそれぞれが窮地に陥った際、自分の体に宿る守護神の力が発動して危機を脱するという様子が描かれた。 紅天狗玄武(べにてんぐ げんぶ) 声:塩屋浩三 通称:北の玄武。鋼鉄の体を持つ天狗のからくり人形で、最初に登場した四神。性格は真面目でカブトのことは「若」と呼ぶ。棒術を得意とし当初は六尺棒という鉄棒を武器としていたが、後に「雷迅風」を武器とするようになった。 地雷屋白虎(じらいや びゃっこ) 声:大滝進矢 通称:西の白虎。元は九十峠を根城にしている野武士のリーダーで、九十峠の大虎と呼ばれていた。だが、カブトから召集を受け彼のもとに馳せ参じる。肉体そのものを武器としており、自分を拘束している鎖を引きちぎるほどの怪力の持ち主。これにより九十峠の盗賊・梅王(ばいおう、声:渡部猛)を返り討ちにして梅王の砦を奪い取ったほど。女嫌いで、梅王の女(声:西宏子)から言い寄られるもそれを拒否している。刀の使い手で、愛刀の鞘と銃を兼用している「赤鞘筒」という武器を使うこともある。このほか、「卍包丁」という武器も使用する。当初は虎鉄を愛刀としていたが、後に「打竜牙」を愛刀とするようになった。 青龍(せいりゅう) 声:田野恵 通称:東の青龍。元は出雲の山奥で野生児のような生活をしていた少年。独楽(コマ)などを武器として使用する。後にカブトの命を受け、家宝の竜水晶をとりに里に戻って守護神である竜神と対峙し、これを斬る。竜神の力を両腕に宿したことで竜卍船を動かせるようになった。 アニメ第6話では道鬼の妖術によって操られ、カブトや他の四神と刃を交えたことがあった。終盤の37話では黒夜叉四天王の闇入道を道連れに竜卍船で溶岩の煮えたぎる火口に突っ込み、死んだと思われた。だが竜卍船は溶岩の中で燃え尽きてはおらず、青龍は船内で気絶していたものの意識を取り戻し、竜卍船の操船を行い火口から脱出したことで一命を取り留めている。 朱雀(すざく) 声:鶴ひろみ 通称:南の朱雀。元は京都で琴を弾いて暮らしていた若い女性。針を使った技を得意とし、必殺技は天狗流・九十九針。笛の名手でもあり、針を仕込んだ吹き矢として用いることもある。青龍が竜水晶をとりに里帰りし、白虎と玄武が打竜牙と雷迅風を使いこなすべく旅に出た後はカブトと行動をともにしていた。 忍者装束はミニスカート風の着物と網タイツという、多くのフィクション作品で見られるくノ一スタイルである。 兵の章で彼女の衣装が竜卍船の中に残っていたのを見て、二代目カブトは父である初代カブトの恋人のものではないかと推測していた。 アニメでは兵の章におけるお竜の役回りも担当し、終盤となる36話では黒夜叉四天王の夜叉姫と女同士で死闘を演じることとなる。鬼面城内から水中へと戦いの場が移る中、窮地に陥るも守護神である朱雀の姿に変化させ夜叉姫に体当たりして相討ちとなったかにみえたが、最終回で生きていたことが明らかになった。 お竜(おりゅう) 通称:金色のお竜。兵の章で登場する女性の捕り方。十手と分銅鎖を手に盗賊だった二代目カブトを追って神社にやってきたところ、そこに居合わせた山本勘助の娘・静と瓜二つだったことから成り行きでカブトの提案した勘助救出作戦に協力することとなる。 それをきっかけにカブトと行動を共にすることとなり、当初は彼を快く思っていなかったが次第に惹かれていった。竜卍船でカブトと行動を共にするようになってからは、船内に残されていた朱雀の服を着用している。また、容姿も朱雀とそっくりである。 アニメでは登場しない。その結果、勘助救出作戦で勘助が築城しているという出城に潜入した際に道鬼の呪術で背中に地竜(声:千葉一伸)を宿される、武蔵伊豆の山を住処としていた鬼猿たちにより黒エビの生贄としてさらわれる、道鬼の呪法で操られ清元寺を襲撃したあとにカブト達と対決するといった劇中の役回りはいずれも朱雀に置き換えられた。 白竜(びゃくりゅう) 声:峰恵研 山城・鞍馬山に住む二代目カブトの剣術指南役。鳥のような顔と背中に小さな羽をもつ。 自分の元を訪れたカブトに天空の異変を伝え、道鬼の野望を食い止めるべくカブトと行動をともにすることとなる。 アニメでは天空の異変を伝え、朱雀に宿った地竜を抑え込む場面までの登場に留まる。
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