ゆで卵 ゆで卵の概要

ゆで卵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/29 18:51 UTC 版)

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鶏卵 > ゆで卵
茹で卵
固ゆで卵の卵黄断面
別名 うで卵
調理時間 3 to 10 minute
主な材料 鳥類鶏卵又はウズラアヒルの卵
派生料理 煮卵、爆弾、スコッチエッグ
類似料理 半熟卵温泉卵みそたま
Cookbook ウィキメディア・コモンズ
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調理法と保存

ゆで卵

殻を割らない状態で、鶏卵ウズラの卵などをに入れて火にかけて沸騰させ、3 - 16分程度茹でて作る。茹で時間により半熟卵、完熟卵に大別され、半熟にも黄身の状態で幅がある。

茹であがったあと、卵の殻を剥き、食塩コショウマヨネーズケチャップカレーソースなどをつけて食したり、他の料理の材料とする(後述の#ゆで卵を利用した料理を参照のこと)。または、頂部など1箇所だけを剥き、エッグスタンドに立ててスプーンで中をえぐって食べる方法もある。

調理のポイント

鈍端(丸い方)に気室がある。
穴あけ器
  1. 産卵直後の新鮮な卵では、普通に茹でた場合、卵白に含まれる二酸化炭素の作用によって薄皮が非常に剥きにくく、きれいにはがすのは至難である。また、二酸化炭素が入ったままの白身はぼそぼそとした食感になり、味も落ちる。対策としては、卵の丸い方にひびを入れてから茹でる方法が効果的である[2]新鮮な卵を大量に入荷する店では、入荷から少し時間を置いて、鮮度を若干落としたものをゆで卵に用いることが多い。
  2. 沸騰してから入れると中身が膨張し、内圧で殻が破裂しやすいので、水から茹でる。気室(丸い方)に針で圧力抜きの小穴をあけると割れが防げる。中身が出た時に固まりやすいように食塩を水に入れることもある。卵が冷蔵してある場合は、冷たいまま入れた方が、あとから剥きやすい。黄身の偏りを防ぎたい場合は、時々卵を動かすとよい。
  3. 茹で時間が長すぎると、硫化水素が発生し、黄身が変色したり、硫黄くさくなる。これを防ぐため、茹で時間を長くても10分以内に抑え、茹であがった卵はすぐに冷水で冷やす。
  4. 水の中(もしくは流水内)で揉むようにして殻に細かくひびを入れると、より簡単に剥くことができる。
  5. 熱いうちに濃い目の塩水や調味液につけると、冷める過程で味がしみ、味付け卵を簡単につくることができる。
  6. ゆで卵調理専用の機器として卵ゆで器がある[3]。また、気室に圧力抜きの穴をあけるための玉子用穴あけ器が市販されている。

加熱条件による出来上がり方

高温で時間を掛けて茹でた場合、白身から発生した硫化水素と、黄身の鉄分とが化合して、黄身の外端が黒緑色となる。これは健康には害がないとされる。また、鍋底に接していた部分が高温で茶褐色に変色し、「硫黄焼け」を起こす場合がある。さらに加熱時間を長くすると、白身全体が褐色をおび、硫化水素臭が強くなるとともに味も落ちる。

卵と卵が十分没する量の水を入れた器を電子レンジにかけてゆで卵を作る方法は、卵が爆発するとともに水が突沸するので絶対にやってはならない(爆発卵の項を参照)。また、冷蔵庫から取り出したばかりの冷たい卵を急激に加熱すると、やはり破裂することがある。また殻をむいた調理済みのゆで卵であっても電子レンジによって再加熱すると爆発することがある。

保存

熱を加えているため、ゆで卵のほうが生卵よりも保存がきくと考える者もいるが、生卵に含まれる酵素のひとつであるリゾチームが熱により破壊されるため、同条件下ではゆで卵のほうが早く腐敗する。

固茹で卵と半熟卵

ゆで時間による黄身の状態
(左側:4分、中央:7分、右側:9分)

茹でる時間の加減により、黄身に火が半分通った半熟卵、完全に火が通った固茹で卵に分類できる。

水から茹でる場合、水の量や火力、気温によって温度の上がり方が変わるためにタイミングを見極めるのが難しいが、調理時間はやや短くなり、卵が割れる危険性も少ない。一方、沸騰させてから卵を入れた場合これらのメリットはなくなるが、好みの硬さに仕上げるための時間管理が楽になる[4]

このために「エッグメーター」と呼ばれる一種の温度計を一緒に茹でる方法がある。また、常に一定の時間で仕上げるために、卵は80 ℃程度で白身と黄身がともに固まることを利用し、多めのお湯をあらかじめ沸騰させておき、そこに卵を入れて蓋をして、あとは熱を加えずに放置する方法(余熱調理)もある。卵が常温の場合、6分前後で半熟に、10分前後で固ゆで卵になる。

温泉卵

また、湯を沸騰させずに、70℃前後の比較的低温を保って数十分茹でると、黄身と白身の凝固温度の違いから、白身は固まらず黄身だけが固まる特殊な状態になる。これは温泉卵と呼ばれ、広い意味でのゆで卵の一種である。

なお、フランスでは殻付きの半熟卵(: Œuf à la coque)と殻付きでない半熟卵(: Œuf mollet)に分ける[5]


  1. ^ ウデルは仙台方言・茨城・栃木・埼玉方言・千葉・東京でみられる。(日本国語大辞典、小学館)
  2. ^ 丸い方には気室があり、ひびを入れた程度では殻膜がやぶれることはない。
  3. ^ 意匠分類定義カード(C5) 特許庁
  4. ^ ゆで卵は水とお湯、どっちでゆでる? 「好みの固さにしたい」答えがわかった”. J-CASTトレンド (2021年8月19日). 2021年8月25日閲覧。
  5. ^ 佐藤正透『暮らしのフランス語単語8000』語研、2014年、41頁。
  6. ^ なべこ (2018年1月29日). “卵ひとつで簡単おつまみ。シンプルだけど絶品な「ウフマヨ」アレンジレシピ”. おうちごはん. 2018年10月16日閲覧。
  7. ^ 【ウフマヨ】マヨネーズとは“卵を楽しむ料理”なのだ”. 日刊ゲンダイ (2018年8月7日). 2018年10月16日閲覧。
  8. ^ Les meilleurs œufs mayo de Paris”. フィガロ (2014年12月3日). 2018年10月16日閲覧。
  9. ^ a b 科学か迷信か 春分の日に卵がまっすぐに立つ理由ナショナルジオグラフィック日本版、2019年1月4日。
  10. ^ 書林新甲鳥『立春の卵』所収。後に岩波文庫『中谷宇吉郎随筆集』に所収された。『立春の卵』:新字新仮名 - 青空文庫
  11. ^ http://researchmap.jp/read0164293/
  12. ^ doi:10.1038/416385a
  13. ^ http://researchmap.jp/read0190789/
  14. ^ doi:10.1098/rspa.2006.1718


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