物質界(アッシャー)の登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 22:10 UTC 版)
「天使禁猟区」の記事における「物質界(アッシャー)の登場人物」の解説
無道刹那(むどう せつな) 声 - 野島健児 本作の主人公。有機天使アレクシエルの生まれ変わりとしてその魂を内包する、「選ばれし真の救世使」である少年。単純だが底抜けに明るく、強烈なカリスマ性を持っている。 幼い頃から紗羅を強く愛していた事で苦脳していたが、紆余曲折を経て結ばれた紗羅が刹那を庇って死んだ為、アレクシエルとしての力が暴走。彼から地球を救う為に時間を停めたセラフィタの助言で、紗羅を蘇生させようと旅立つ。ヘイディーズ行きの間にボイスにより肉体が死んでしまった折には、「刹那」の肉体に代わって一時、アレクシエルの肉体に戻っていた。ラファエル達により自らの肉体に戻った後は、アニマ・ムンディと行動を共にする。当初は愛する紗羅の蘇生にだけ固執して、その身勝手な言動で多くのものを傷つけたが、救世使として少しずつ成長しながら全ての決着を付ける為にエテメナンキへと向かう。 ロシエルの毒に右目を犯された事から、自ら右目を潰した。後の治療でも視力は戻らず、眼帯をつけているシーンが多くなる。が、刹那がアニマ・ムンディとのセヴォフタルタの館襲撃時に再会した吉良(ルシファーとしてロシエルと行動していた)から、救世使として成長していた彼は七支刀御魂剣(ななつさやみたまのつるぎ)を分離。自らの物にした際に右目も再び開き、茶髪から金髪になる。 無道紗羅(むどう さら) 声 - 川澄綾子 母に引き取られ、別居している刹那の実妹。カトリック系の学校に通い、少々勝気で、見た目に反して物事をハッキリ言うタイプ。周囲や母の目を気にしていたものの、刹那への想いを取って結ばれた矢先、キリエの策略に嵌った刹那を庇い、一度は命を落とす。 実は水天使・ジブリールの生まれ変わりであり、刹那の守護天使(ガーディアンエンジェル)。セヴォフタルタにより肉体だけが水の庭園に保管されていたジブリールのうなじから、サンダルフォンに唆されたメタトロンが針を抜いた事で、ウリエルからザフィケルの元へ移送されていた魂が引き寄せられ、ジブリールの肉体で目覚める。その天界で過ごした際に出会ったリルや、ラファエルの協力で刹那の肉体を蘇生させている。当初は自分達の事しか考えられず、一度は脱走して刹那と再会するが、それが様々な犠牲の上に成立していた事から卑怯だと評するザフィケルの言葉と、世話係だったリルの身を案じて脱走を断念。それにより孤高離宮に監禁され、の策略で実の兄と結ばれた罪から天界裁判に掛けられる。裁判ではラファエルに用いられた薬で一時口が利けなくなるが、紗羅への想いからラファエルがセヴォフタルタを裏切って回復。更にラファエルは、彼女の肉体を蘇生させる。だがラファエルは、独占したい一心から彼女をある一室に監禁してしまう。 監禁されていた一室で、侵入したサンダルフォンに子供を産まされ掛けたのは未遂に終わるものの、その悪夢はサンダルフォンに食われており、想像妊娠状態となった紗羅には、刹那が分からなくなる。想像妊娠状態の彼女は自らの醜い面を晒す、狂気的な面が多くなり、九雷との対面では激しい敵意を向ける。サンダルフォンは彼女の体に残留思念で留まりながら復活を狙い、ラファエルらの下から脱走させる。笑いながら多くの天使を殺害し、制止するラファエルさえ騙して針で大怪我を負わせ、ラファエルを庇ったバービエルも瀕死の重傷に追い込んで、天国への門へと瞬間移動。更に空間を歪ませて天国への門を通り抜け、エテメナンキへ向かって神性界に入る。 吉良朔夜(きら さくや) 声 - 子安武人 刹那の悪友であり先輩。刹那の事は出来の悪い弟のように思っており、面倒見も良く、加藤の殺害の罪も、刹那の代わりに背負った。女をよく替え、まともに愛されたがっていない。よく煙草を吸っている。 その正体は、七支刀御魂剣(七支刀)であり、ルシファーの転生した姿。元は七支刀に魂を封印され、アレクシエルの愛剣として使用されていたが、ロシエルの返り血を浴びて不滅の精神体となり、幾度となく人間の体から体に乗り移りながら、アレクシエルの魂を見守り続けてきた。その途中で出会った日本刀・不知火も吉良に付き従うようになる。朔夜自体は7歳の時に交通事故で半死半生になった普通の少年であったが、その際の七支刀との取り引きで同化した。が、今生でロシエルの血の効果は切れ掛けていた為、少しずつルシファーの記憶が蘇りつつある。朔夜少年との同化時の約束から親に愛されようとしないが、実は父親を愛している。 彼がロシエルにより死んだ瞬間、七君主(サタン)は全壊を防ぐ為に魔王の本体を捨て、天界と地獄を繋ぐ楔を切り、七層の大地ごと大転移して天界に体当たりした事で、地獄の上二層と天界の下二層が砕けた。 加藤故(かとう ゆえ) 声 - うえだゆうじ、矢尾一樹(ドラマCDの物質界編) 刹那の高校の先輩であり、吉良の悪友の一人。アシッド(LSD)やE(エクスタシー、MDMA)などの薬物や煙草をよく吸っていた。サバサバした性格で、キレるのも早ければ立ち直るのも早い。 母親の不義の子で、義父により「早く死ぬように」と、故と名付けられた。義父に虐待され、5つ年上の姉・冴(さえ)とも行き違いが生じていた為、義父の死の際には通夜も欠席している。 ロシエルのチップに冒されてしまった人間だが、刹那に殺された事で開放される。後にヘイディーズで再会し、ドールとの一戦で消耗したものの、セラフィタ同様の時間魔法で魂を保持していた為、刹那の眷族になる事で過去の妄執を断ち切り、ウリエルが植物の種から作った生体を与えられて生き永らえる。以降は、自らの運命と戦う刹那の魂を地上に返したり、ゲヘナ皇国へ赴いて蘇生にも協力したりと、刹那と行動を共にするようになる。吉良がロシエルの手により殺された後は、不知火を譲り受ける。 物語終盤に向かうにつれて記憶を失くしていき、姉の名前さえ思い出せなくなってしまう。最後は、刹那が天国の門をくぐるのを助けて、吉良の幻を見ながら死亡。 斉木翠雀(さいき るり) 声 - 永島由子 紗羅の学校の同級生で友達の、引っ込み思案なメガネ少女。紗羅に度々会いに来る刹那に仄かな恋心を抱くが、コンプレックスから何の行動も起こせない。そんなある日、カタンから手渡されたCD-ROM―〈天使禁猟区〉のゲームでロシエルに操られた彼女は、見る見るうちに人を惹きつける妖しい魅力に満ちた美しさに変貌を遂げ、刹那の周囲の人間を従えていく。最終的に殺害されるが、最後の力で紗羅を助ける。
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