物質的文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 21:01 UTC 版)
ラ・テーヌ文化の青銅や鉄や金の金属加工はハルシュタット文化から技術的に進化したもので、複雑な渦巻模様や組紐模様を施した見事な青銅製の容器・ヘルメット・盾・馬具・トルクと呼ばれる首輪・フィビュラと呼ばれる装身具などが特徴的である。それは、動植物を様式化した曲線で表したもので、ハルシュタット文化の幾何学模様の伝統の上に成り立っている。ラ・テーヌ文化の初期の芸術様式は静的な幾何学装飾を特徴としたが、そこから動的な三脚巴などへと発展していった。発展様式の一部には、ヴァルダルゲスハイム様式に見られる蛇状の曲がりくねった線の繰り返しのような独特のデザインもある。 当初ラ・テーヌ文化の人々は有力者が支配する小高いヒルフォートに住んでいた。オッピドゥムと呼ばれる町は、ラ・テーヌ中期に出現した。建物は石造よりも木造が多かった。儀礼用に竪穴を掘り、そこに生贄を捧げ、時には人身御供を捧げることもあった。生首に大きな力が宿ると考えられていたようで、彫刻などによく見られる。副葬品としては、武器、カート、貴重品や日用品などがあり、来世との強い連続性を想定していたと思われる。
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