海洋エネルギーとは? わかりやすく解説

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かいよう‐エネルギー〔カイヤウ‐〕【海洋エネルギー】

読み方:かいようえねるぎー

波・潮流海流表層水深層水温度差など、海洋のもつ力学的エネルギー熱エネルギー総称


海洋エネルギー

読み方かいようえねるぎー
【英】: ocean energy

海洋エネルギーは、太陽のふく射エネルギーおよび月の位エネルギー変換された一形態である。
海洋エネルギーは大別すると、(1) 運動エネルギー波力海流潮流)、(2) 熱エネルギー海水温度差)、(3) 位置エネルギー潮汐ちょうせき}の干満差)、(4) 化学エネルギー海水濃度差)がある。海洋エネルギー利用として現在検討されているものは発電であり、その方式としては、(1) 波力発電、(2) 海流発電(3) 温度差発電、(4) 潮せき発電四つ考えられる波力発電は、海岸線打ち寄せる波浪利用するわが国13 km に及ぶ全海岸線における総波浪エネルギーは、年間 4.35×1019J(海上保安庁試算)であり、将来有力なエネルギー源一つといわれる波力発電は、1910 年ころから米国などで実験試みられたが、わが国では、海上保安庁によって研究開発着手されその後新技術開発事業団の手によって開発続けられ1965 年昭和 40 年ころから航路標式用の小容量電源として利用され、現在約 400 機が稼働している。大規模なものについては、海洋科学技術センター波力発電船「海明」による実験段階にある。波力発電には固定式浮遊式の 2 方式があるが、原理波浪の上下動により生ず空気ピストン室の空気流により空気タービンを回すものである海流発電は、海流利用してプロペラ方式などにより発電するもので、わが国では黒潮利用考えられ年間通じて安定した稼働期待される温度差発電は、海洋表層深層海水温度差利用するのである熱帯地方ではこの温度差20 前後である。日本近海では、1520 温度差得られるところは限定される原理は、低沸点媒体作動流体として高温部で得た蒸気によりタービン回して発電し、低温部で冷却して液化するわが国では、1972 年昭和 47 年)から佐賀大学研究開発開始され通商産業省サンシャイン計画でも採り上げられている。潮汐発電は、潮位差利用するのであるが、わが国では潮位差大きいところが少なく立地難しい。外国では1967 年フランス北部ランス出力 240MW のプラント建設され、現在でも稼働しているが、わが国では、潮位差 4.9m の有明海住之江地区基礎研究続けられている。

海洋エネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/22 07:17 UTC 版)

海洋エネルギー英語: marine energy または ocean energy)とは海洋が持つエネルギー資源である。海流潮汐塩分濃度、海水の温度差による再生可能運動エネルギーを利用した発電方式を海洋発電(marine power または ocean power)と呼ぶ。

再生可能な海洋エネルギー

海洋エネルギーは一般的に次の6つの分類される[1]

賦存量(年間発電量)
洋上風力発電 53000TWh
海洋温度差発電(OTEC) 10000TWh
波力発電 8000~80000TWh
塩分濃度差発電 2000TWh
海流発電 >800TWh
潮流・潮汐力発電 >300TWh

枯渇性の海洋エネルギー

海底にある石油天然ガスなどの枯渇性エネルギー資源を指すこともある。

脚注

  1. ^ 佐々木千一 (2019/11/10). ターボ機械. 一般社団法人ターボ機械協会. ISSN 0385-8839 

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