ランキンサイクル
イギリスのランキン(William John Rankine 1820~1872年)が提唱した蒸気原動機のもっとも基本的なサイクルであり、2つの等エントロピー変化線と2つの等圧変化線からなる。放熱を終わった低圧の水は給水ポンプで等エントロビーで加圧されてボイラーに導かれる(図のa-b)。ボイラーで燃焼などにより加熱された水は等圧線に沿って状態変化をして蒸発し、さらに高温の蒸気となる(b-b'-c'-c)。高温蒸気はボイラーを出て、蒸気機関または蒸気タービンに入り、等エントロピー膨張を行って仕事をし、圧力が下がり湿り蒸気となる(c-d)。湿り蒸気は復水器における等圧冷却で放熱して液化し(d-a)、サイクルを完了する。
参照 外燃機関、蒸気機関、蒸気タービンランキンサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 15:32 UTC 版)
ランキンサイクル (英: Rankine cycle) は、ボイラ(蒸気発生器)と蒸気タービン(蒸気機関)を主たる構成要素とする熱力学サイクルである。この熱機関の理論を、最初にサイクルとして確立したイギリスの工学者で物理学者のウィリアム・ランキン(William John Macquorn Rankine, 1820-1872)の名にちなんでいる。クラウジウスサイクル、クラウジウス・ランキンサイクル、蒸気原動所サイクル、蒸気サイクルと称されることもある。
注釈
出典
- ^ 石谷清幹; 赤川浩爾『蒸気工学』コロナ社〈標準機械工学講座〉、1962年。ISBN 4-339-04013-4。
- ^ a b c d e 一色尚次; 北山直方『新蒸気動力工学』森北出版〈新しい機械工学〉、1984年。ISBN 4-627-60021-6。
- ^ a b c 石谷清幹 他、『蒸気動力』(1989)、 コロナ社 ISBN 4-339-04184-X
- ^ a b 岐美格 他、『工業熱力学』(1987)、森北出版 ISBN 4-627-61081-5
- ^ Canada, Scott; G. Cohen; R. Cable; D. Brosseau; H. Price (2004年10月25日). “Parabolic Trough Organic Rankine Cycle Solar Power Plant” (PDF). 2004 DOE Solar Energy Technologies (Denver, Colorado: US Department of Energy NREL). オリジナルの2016年4月2日時点におけるアーカイブ。 2009年3月17日閲覧。.
- ^ Batton, Bill (2000年6月18日). “Organic Rankine Cycle Engines for Solar Power”. Solar 2000 conference. Barber-Nichols, Inc.. 2009年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月18日閲覧。
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- ^ Moghtaderi, Behdad (2009年). “An Overview of GRANEX Technology for Geothermal Power Generation and Waste Heat Recovery” (PDF). Australian Geothermal Energy Conference 2009. Geoscience Australia. 2013年5月19日閲覧。
- 1 ランキンサイクルとは
- 2 ランキンサイクルの概要
- 3 再生ランキンサイクル
- 4 有機ランキンサイクル
ランキンサイクル
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