武芸総論とは? わかりやすく解説

武芸総論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 21:35 UTC 版)

武芸 (日本)」の記事における「武芸総論」の解説

日本鉄器武器導入されたのは弥生時代入ってからである。 『後漢書』倭人伝では「其兵有矛楯木弓竹矢 或以骨為鏃」と記されているが、『魏志倭人伝』では「兵用矛楯弓木弓短下長上竹箭或鉄鏃或骨鏃」とあり、西暦200年代頃の倭において矛、盾、木弓と或いは骨の鏃が用いられていて、木弓は下が短く上が長い弓との記述がある。 大和朝廷成立した時代には、大伴氏物部氏などが軍事担った氏族として存在した日本最古史書といえる『日本書紀』綏靖天皇の条に「武芸」の語が見え、また『日本書紀』『古事記』に矛、剣、刀、弓、捔力(相撲)などの記述見られる古墳時代までには馬が軍馬として用いられ、産馬が東北日本まで拡がって盛んとなった長弓はより長大となり、現在の和弓ほどとなった。[要出典] 律令制整った時代律令官制軍制兵部省司っていた軍団兵士制であった。その戦闘訓練として武官律令制式の武芸があり、戦術軍団として組織立った集団戦中心だった。天武天皇武官に対して用兵乗馬訓練に関する発令をし、大宝律令養老律令通じて学制騎兵隊強調された。また、文武天皇慶雲五年六月704年)に諸国兵士武芸習わせたことや、聖武天皇神亀元年724年)に坂東9カ国の軍三騎射教習軍陣訓練を受けるようになったとの記事残されている。尚、当時は弩も使用していた。 その後軍団兵士制から健児制挟みつつ国衙軍制へと移行するが、この時に武装朝廷国衙から公認された「下級貴族諸大夫)」、「下級官人(侍)」、「有力者家人(侍)」からなる人々は「最初期武士」であり、また、この国衙軍制の軍には7世紀から9世紀の間に大和帰服して俘囚となった蝦夷蝦夷短弓用いた[要出典])もおり、蝦夷蕨手刀和人伝わり太刀源流となった。 そして国衙軍制における「最初期武士」は10世紀成立した新式武芸」を家芸として兵の家(つわもののいえ)とされ、これを母体として武士となった武士の戦法騎射が主であるが、条件が整うと一騎討ちとなった主力武器長弓であり、そのほかに太刀長巻薙刀鎧通しなどを用い矢合わせ打物での斬りあいのあと組討に至るかたちであった鎌倉時代後期元寇において元軍が用いた集団戦への対応などから変化生じ日本でも足軽などの徒歩の兵を組織した集団戦へと変化した。このことに適した武器として長柄刺突武器見直されたため主力武器となり、更に火薬用いた火器である火縄銃伝来し普及した江戸時代入り天下泰平世になると江戸幕府各藩置かれ軍制は約250年戦争をほぼ経験しないまま存続し幕末内戦時になって近代西洋式軍制導入された。この際幕府側は主にフランス第二帝政支援を、倒幕側は主にイギリス帝国支援を受け、火器軍艦導入した明治時代大日本帝国となってからはドイツ帝国軍制取り入れた大日本帝国陸軍イギリス規範とした大日本帝国海軍二つ軍隊編成され軍事技術練兵が更に近代化された。尚、陸軍においては刀剣銃剣ナイフなどの鋭器や棍棒などの鈍器用いた至近距離戦闘白兵戦呼んだ。 (一方江戸時代入って武士戦場から遠ざかり天下泰平世になっていくにつれて各種武芸技術化が進んで諸流派が生み出されつつ内容変えてゆき、弓術剣術柔術砲術兵学等の流派となっていわばスポーツに近い「たしなみ」として修練された。明治維新近代になって兵学砲術滅び他も衰えたため、教育制度活路見出そうとしたが一旦は体育向かないとされて取り入れられなかった。しかし日露戦争以後技術ではなく心を養成するという教育的価値評価され学校教育取り入れられ武道となった武道占領期GHQによって一時禁止されたが、独立後、現代武道として再開された。)

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