武芸科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:20 UTC 版)
上記以外で武芸科に所属する生徒たち。 ヴァンゼ・ハルデイ 声 - 上田燿司 ツェルニの武芸長を務める6年生。第1小隊の隊長でもある。無精髭を生やした色黒の巨漢で、大型の棍を用いて戦う。力だけでなく、技術、精神、作戦にいたるまで隙が無く、彼と彼の小隊は安定した強さを持つことで知られる。 第三部でツェルニを卒業し、カリアンと共にツェルニを去った。 ゴルネオ・ルッケンス 声 - 飯島肇 第5小隊の隊長。武芸科5年生。愛嬌のある顔に厳しい表情を貼り付けた巨漢。グレンダンの名門ルッケンス家の出身で、現天剣授受者サヴァリスの弟。天才肌の兄サヴァリスに苦手意識を持ち、その分同門の武芸者ガハルドを兄貴分として慕っていたため、ガハルドを再起不能に追いやったレイフォンに敵意を持っている。手足を防護する「紅玉錬金鋼」の手甲と脚甲を用いた格闘術を主体とする化練剄の使い手。兄には遠くおよばないもののツェルニの中ではトップクラスの実力の持ち主で、化錬剄による剄の変化も多彩。その後レイフォンに対しては助けられたことと彼の人間性を目の当たりにしたことで、幾らか敵意が薄れたようで以前のように露骨に敵意を剥き出しにすることは無くなり、ナルキに化錬剄の指導を依頼された際には交換条件としてシャンテに勁のコントロールを指導するように頼んでいる。武芸大会でも副将のようなポジションや突撃部隊の要員など、重要な役割を担う。 グレンダンとの接触後、突如グレンダンに飛び出したシャンテを追って帰郷した際、ガハルドが起こした事件の真相やガハルドが事前にレイフォンを脅迫していた事実を知る事となる。また、サヴァリスの手にかかって死亡し共同墓地に葬られたガハルドの墓参りを行った際に彼の墓前に立ち「貴方は兄に引き摺られすぎた」と自身の心境を吐露した。 第3部では当選したサミラヤの発足した次期生徒会の武芸科長に就任した。 ツェルニ卒業と共にグレンダンに戻り、レヴァンティンとの決戦で戦死した兄の後を継ぐ形でルッケンス家を継ぎ、ルッケンス道場の師範代となる。また、シャンテと結婚して一児の父となるが、お転婆すぎる妻と娘に振り回され苦労する姿が描かれた。 シャンテ・ライテ 声 - 小清水亜美 第5小隊の副隊長。武芸科の5年生だが、年齢と比較するとかなり小柄で童顔。森海都市エルパの森林の奥深くで肉食獣に育てられたいわゆる狼少女で、引き取られた施設から半ば放逐されるような形でツェルニへ入学した。現在も野性味溢れる荒い気性の持ち主。ツェルニに来て初めて自分を打ち負かしたゴルネオを気に入り、普段はいつも彼の肩の上に乗っており、隠す気も無くゴルネオが好き。レイフォンをゴルネオの敵と認識し、ゴルネオ以上に敵意を剥き出しにしている(同時に自分を「サル」呼ばわりするフェリも嫌っている)。ゴルネオに教えられた化錬剄の使い手で、紅玉錬金鋼の槍を用い、剄を炎に変えて放つ外力系の化錬剄を得意とする。ゴルネオと彼女の連携攻撃は第5小隊の要であり、2人合わせて「理性のゴルネオ、本能のシャンテ」と呼ばれる。 なぜか発情期にハトシアの実を欲すると言う、育ての親であった獣の習性が染み付いている。また、普段は剄脈と肉体的成長が抑制されている状態にあり、ハトシアの実の興奮作用を用いると一時的にその抑制が外れる特異体質を持つ。彼女が年齢にそぐわない小柄な体格なのはそのためであり、抑制が外れた彼女はゴルネオと肩を並べるほどの長身とグラマラスな体型になる。 その正体はニルフィリアを殺すために狼面衆が作り上げた火神と呼ばれる兵器で、エルパに置いていったのはディック。その炎はオーロラ粒子を燃料としている。シャンテと火神で姿が変わるのはゼロ領域と自立型移動都市世界に姿が分かれているからである。ヴェルゼンハイムに己を取り込ませ、内部からエネルギーを吸収することで完成した。その後ディックによりヴェルゼンハイムを奪還された際、火神の力はディックの中のヴェルゼンハイムによって吸い取られた。 第3部では昏睡状態になりツェルニの病院に入院している。『サマー・ナイト・レイヴ』では意識を回復。ディックによって火神から分離させられた影響からか肉体の成長が始まっており、以前の小柄な容姿から歳相応の姿に変わっていった。 卒業後はゴルネオと共にグレンダンに移住し、彼と結婚。娘・サテラを出産するが、お転婆過ぎる性格が治ることはなく、成長した娘と共に夫を振り回す日々を送る。 ディンとダルシェナ 第10小隊の隊長と副隊長。共に武芸科の4年生。シャーニッドを含めた3人に目をかけてくれていた先代の第10小隊隊長の意思を継いで第10小隊に入隊し、ツェルニを守る「誓い」を立てたが、その誓いはシャーニッドがダルシェナを、ダルシェナがディンを、ディンが卒業した先代隊長を、それぞれの一方通行の好意から来る誠実とは言い難いものだった。それに気付いたシャーニッドは、遠くない内に無理が出ると感じて第10小隊を脱退したが、シャーニッドは多くを語らずに脱退を表明したため、2人はシャーニッドに裏切られたと感じ、怒りと戸惑いを抱いている。ディン・ディー 声 - 鳥海浩輔 スキンヘッド(自分で剃っているとの事)の青年。現生徒会長であるカリアンにも認められた卓越した頭脳の持ち主。戦闘ではワイヤーを使った変幻自在の戦法で、ダルシェナの突撃を後方から援護する。卒業した先代の第10小隊隊長に好意を抱いており、彼女の意志を継ぎツェルニを守ろうと決意するが、なかなか武芸の才能が伸びないことへの悩みとツェルニを守りたい思いが高じ、シャーニッドの脱退後に剄脈を異常脈動させて剄の量を増す違法酒「ディジー」に手を出してしまう。その後、違法酒の騒動の中で黄金の雄山羊に憑依され、その影響で意識不明となり、カリアンに隊の維持が不可能と判断され第10小隊は解散になる。故郷である彩薬都市ケルネスと都市の中でも上流階級に入る実家を嫌って家を出る形でツェルニにやって来たことが15巻で語られる。 ツェルニの医学では彼を回復させることが出来ず未だに植物状態が続いていた。新しい季節に入る前に彼の実家から依頼を受けたシャーニッドの父・エルラッドによってケルネスへ連れ帰られた。 ダルシェナ・シェ・マテルナ 声 - 鹿野優以 長い金髪を縦ロールにした凛とした美人。法輪都市イアハイムと言う都市の市長の娘。ディンとシャーニッドからはシェーナと呼ばれている。「白金錬金鋼」の突撃槍と脚力を強化する「旋剄(せんけい)」による突撃を得意とするほか、槍に仕込んだ細剣で戦うこともある。以前の第10小隊は、ダルシェナの突撃をディンとシャーニッドが援護する連携で、全小隊トップクラスの攻撃力を実現していた。 ディンに好意を抱きながら、誓いが崩れることを恐れてその気持ちを押さえつけてきたが、違法酒騒動の中でディンと決別し、第10小隊を脱退したシャーニッドの真意を知り、第10小隊の解散後、シャーニッドの誘いを受けて第17小隊に入隊する。 第3部で植物状態であるディーを彼の実家から連れ帰る依頼を受けたツェルニに来訪したエルラッドに反発。理屈では理解していたが、納得出来ずディンを連れていかせないために恥を偲んでレイフォンに協力を仰ぐ。ディンを連れて出発しようとしたエルラッドをレイフォンと共に強襲し、シャーニッドと交戦する。一旦戦闘を止めエルラッドと賭けをしたシャーニッドに続く形で勝負に挑むが、彼に本気を出させる事すら叶わず為す術も無く敗北。ディンを乗せた放浪バスを見送った。 グレンダンでの決戦後、シャーニッドとの仲が進展した模様。
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