快楽主義虚無主義とオカルティズムの萌芽とは? わかりやすく解説

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快楽主義・虚無主義とオカルティズムの萌芽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 15:37 UTC 版)

鬼畜系」の記事における「快楽主義・虚無主義とオカルティズムの萌芽」の解説

薬物ドラッグ)が成分抽出・化学合成される以前は、向精神物質自生植物から調合され世界中文化宗教的儀式において使用されていた。 19世紀にはドイツなどで化学発展しさまざまな向精神物質植物より成分抽出・化学合成された。モルヒネ1804年)、カフェイン1820年)、ニコチン(1828年)、コカイン(1860年)など。1888年長井長義ドイツ留学中漢方薬麻黄から抽出成功したメタンフェタミン(商品名ヒロポン)は、第二次世界大戦中兵士疲労回復士気向上に用いられ戦後多く中毒者を出した戦前中毒性の強い薬物でも、エネルギー剤として市販されていたりした。戦後アメリカでは若者の間のドラッグ中毒蔓延している。 1904年には、オカルティストアレイスター・クロウリー『法の書』出版し、「汝の意志することを行え」というセレマ思想提唱したクロウリー『法の書』(II,28) に対する「新し注釈」の中でこう書いている。 「これが正しい」という基準などない。倫理とは戯言である。それぞれの星は独自の軌道を行くべきである。「道徳原理」などクソ食らえそんなものはどこにもないのだ。 古代から存在する自己の快楽欲望)を追求する利己的快楽主義は、19世紀・20世紀初頭オカルティズムにて再解釈され宗教社会的道徳反逆する悪魔崇拝カルトなども生まれ20世紀後半カウンターカルチャー運動によって再評価されようになった例えば、快楽主義一派キュレネ派のヘゲシアスは、人生苦痛であり、自殺こそが快楽追求する道だと説いた利己的快楽主義者では、極端なケースでは、自己の快楽のためならば姦淫同性愛児童性愛近親相姦快楽殺人自殺安楽死、などなんでも正当化され許されてしまうことが議論されてきた。また、悪魔崇拝では、自己の快楽目的ではなくても、積極的に社会対すあらゆる悪(破壊殺人強姦暴力強奪拷問裏切り虚言)を働くことが推奨される自殺をすると悪を働けなくなるため自殺推奨しない一派もあるし、より強力な悪に生まれ変わるため自殺推奨する一派もある)。自殺予防の観点では、悪魔崇拝への傾倒自殺前兆一つとも考えられている。 心理学からの分析では、利己的非倫理的非社会的で、犯罪起こし社会的苦痛引き起こし組織にとって重大な問題与え傾向がある悪の気質は「ダークトライアド」(自己愛マキャヴェリズム、サイコパシーの3つのパーソナリティ特性総称)が関与していると考えられている。一方で共感思いやり利他心といった社会にとって好ましい気質は「ライトトライアド」(カンティアニズム、ヒューマニズム人間性信仰)を持つとも言われている。しかし、ライトトライアド悪人騙されたり、搾取されやすいという弱みがある(寛容のパラドックス)。逆にダークトライアド自己保存のために計算高く創造的で、リスクを取るともできるという強みもある。 19世紀には反ユダヤ主義プロパガンダとしてフリーメイソンイルミナティ世界支配新世界秩序NWO)をもくろむ悪魔崇拝結社とする陰謀論生まれた。このプロパガンダナチスにも利用された(詳細は「シオン賢者の議定書」および「ナチズムにおけるオカルティズム」も参照)。1950年代にはウィリアム・ガイ・カーが同様の陰謀論影の政府」を普及させた(後にディープステート/DSとも)。このスキームは、ユダヤ教共産主義合衆国政府国際金融機関などを攻撃するプロパガンダとして利用されることになる。 19世紀もう一つトレンドは、ニーチェによって有名になった虚無主義神の死)である。これは、人生に意味はない、世界価値はない、客観的な真実善悪道徳)など存在せず全て相対的である、全て無に帰するため無意味である、すなわち「事実などない。あるのは解釈だけだ」などという態度である。 たとえば1912年刊行された『変身』は、ある男目覚めるグロテスクなになるという不条理なストーリーであったが、これはカフカなりのニヒリズム反映され寓話と見る向きもある。一方でユングによる「分析心理学」、フロイトによる「精神分析学」、フレデリック・マイヤーズによる「超心理学」(超能力)の研究19世紀末から20世紀初頭に発表され日本にもすぐさま伝わった。さらに、19世紀アメリカ民衆宗教思想ニューソート」は、引き寄せの法則ポジティブシンキング積極思考)など、自己啓発源流とも言われている。これらの理論は、オカルトにて好まれ用いられている。また自らの魂・霊性進化向上させることを説く神智学」の思想もこの時期生まれた

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