地方私鉄への譲渡
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「阪和電気鉄道の車両」の記事における「地方私鉄への譲渡」の解説
1966年に廃車となった元モヨ100形のクモハ20形2両(クモハ20052・20054←旧モヨ100形104・106)は、1968年に客貨分離のために強力な電車を求めていた松尾鉱業鉄道に売却され、クモハ201・クモハ202となり、臨時列車として国鉄花輪線から乗り入れるキハ52形気動車を牽引して急勾配を登坂することもあった。しかし、公害対策による回収硫黄の普及で経営難に陥った松尾鉱山の閉山に伴う、1969年の旅客営業休止によって休車となり、1971年には弘前電気鉄道合併に伴う車両体質改善のための車両を探していた弘南鉄道に譲渡され、同社弘南線に移籍した。 この時、弘南線の橋梁荷重および変電所容量の制約から出力ダウンと軽量化が求められ、同線在籍のモハ2250形との間で台車交換を実施して台車はDT10、主電動機はMT15となり、さらに片運転台化を実施してモハ2025・モハ2026となった。これに伴いDT28(KS-20)を装着したモハ2250形2両は電装解除されて制御車へ改造された。 これら2両は収容力が大きく、弘南線で主力車として運用された。その後、1978年の弘南線への東急3600系の大量導入時に電装解除されて制御車のクハ2025 - クハ2026へ改造され、1980年代末の東急7000系導入時まで現役として使用された後に廃車・解体され、これにより阪和電気鉄道の旅客車は全車廃車となった。
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地方私鉄への譲渡
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「国鉄キハ04形気動車」の記事における「地方私鉄への譲渡」の解説
キハ41000グループは、16m級の車体が地方私鉄には手頃な大きさだったことや、戦時中の休車が復活せずに廃車された際の譲渡例は多く、中には複数の鉄道会社を渡り歩いた車両もある。 また、譲渡後に液体式への改造、機関の交換を行ったものも多かった。なお、キハ06形の譲渡車は無かった。 旭川電気軌道 キハ05 16を譲り受け付随客車コハ05 1 としてラッシュ時の増結用として使用した。書類上はキハ05 16となっているが、実際はキハ05 12の振り替えと推測されている。廃車後は同社の他の車両とともに、洞爺湖町の洞爺少年自然の家に保存されたが、現存しない。 美唄鉄道 1965年(昭和40年)にキハ05 11・05 14・05 20の3両の払い下げを受け、キハ101~103として使用。入線時に自社工場で液体式に改造、総括制御可能とした。廃車後、2両がレジャー施設内に保存されていたが、荒廃が進んで解体された。 南部鉄道 1949年(昭和24年)にキハ41094の払い下げを受け、キハ41001として使用した。1963年(昭和38年)に機関をDMF13に換装し、液体式に改造された。 秋田中央交通 キハ41059・41085の2両が入線。エンジンを取り外し、電気機関車が牽引する客車(ナハフ10・20)として使用していた。 羽後交通 1959年(昭和34年)にキハ04 4の払い下げを受け、キハ4として横荘線で使用した。横荘線の廃止により雄勝線に転属し、雄勝線の廃線により廃車。 小名浜臨港鉄道 キハ41039の払い下げを受け、キハ101として使用。 東野鉄道 キハ41008・キハ04 3の2両が入線、キハ500形502・503として使用された。廃止後、キハ502は茨城交通に譲渡。 小湊鐵道 キハ41076・41048・41049・41006の4両の払い下げを受け、キハ41001 - 41004として使用。 茨城交通 茨城線:キハ04 5の払い下げを受け、ケハ45として使用。路線廃止後は湊線へ転用された。 茨城交通湊線:茨城線ケハ45が転入した他、東野鉄道からキハ502が入線。ケハ46となった後、客車化されハフ46として使用された。 関東鉄道 国鉄から多くの車両が直接入線している以外にも、他社を経て入線した車両もある。常総線:1950年(昭和25年)にキハ41122・41124・41086・41089の払い下げを受け、キハ41001 - 41004とした後、キハ0410・0424の払い下げを受けてキハ41005・41006とし、更に1963年(昭和38年)にキハ04 23の払い下げを受け、これはキサハ41801として1979年(昭和54年)まで使用した。 竜ヶ崎線:キハ04 36・04 18の払い下げを受け、キハ41302・41303として使用。41302はワンマンカーとなった。 鉾田線→鹿島鉄道:キハ04 7の払い下げを受け、キハ41301とした他、後に竜ヶ崎線からキハ41303、常総線からキハ41004 - 41006の4両が転入し、キハ41005・41006はこの2両は片運転台化され、貫通路が設置されてキハ411・412となった。晩年には前面が2枚窓化されている。 筑波線→筑波鉄道:国鉄で1958年(昭和33年)に廃車された後、遠州鉄道・北陸鉄道を経て、1972年(昭和47年)に関東鉄道筑波線に入線したキハ461・462は、廃車されるまで、ほぼ原型のままで残存していた。 新潟交通 キハ41080の払い下げを受け、エンジンを撤去して制御車化、クハ37として使用。 蒲原鉄道 1950年(昭和25年)にキハ41120の払い下げを受け、エンジンを撤去して制御車化、クハ10として使用された。蒲原鉄道唯一のクロスシート車であった。片運転台化の上、正面は3枚窓に改造されていたが、側面はそのままであった。全線廃止まで稼動。 遠州鉄道 詳細は「遠州鉄道キハ800形気動車」を参照 電化私鉄であるが、非電化区間である国鉄二俣線(現:天竜浜名湖鉄道)西鹿島 - 遠江森(現:遠州森)間の直通運転を実施するため気動車が必要となり、キハ04 6・04 8・04 1の払い下げを受けてキハ801・802・803として導入。1958年(昭和33年)11月(803は1959年)より使用開始されたが、乗り入れ終了に伴い1966年(昭和41年)に廃車、全車北陸鉄道に譲渡された。 北陸鉄道 1950年(昭和25年)にキハ41043を譲り受け、キハ5201として能登線で使用した。さらに1966年(昭和41年)に遠州鉄道からキハ801 - 803を譲り受け、キハ5212・5211・5213として使用した。能登線廃止後、5211・5212は関東鉄道に譲渡された。 また、浅野川線の電車付随車用として、キサハ04 101・キサハ04 102を譲り受け、それぞれサハ1651・サハ1652として使用を開始し、その後制御車化改造を行い、クハ1651・クハ1652となった。なお、キサハ改造前の原車番はそれぞれキハ41041・キハ41040である。 三岐鉄道 キハ41097を譲り受け、キハ81として使用。1964年(昭和39年)に玉野市営電気鉄道へ譲渡されてキハ101となり、1972年(昭和47年)の路線廃止まで使用された。 江若鉄道 キハ41014・41023・41044・41045の4両の払い下げを受け、キハ14 - 17(14・15は2代目)として使用。連合国軍のキャンプ場および演習場が沿線にあった関係で1946年(昭和21年)にはキハ41014が入線していたこと(公式には1950年払い下げ)が確認されており、非公式ながらキハ41000形の私鉄払い下げ第1号であったと見られている。1969年(昭和44年)の路線廃止後、キハ16は御坊臨港鉄道へ譲渡されたが、残りの3両は全車三井寺下車庫で解体された。 北丹鉄道 1965年(昭和40年)・1967年(昭和42年)にキハ04 28・04 22の払い下げを受け、キハ101・102として使用。路線廃止で2両とも廃車解体された。 御坊臨港鉄道 1950年(昭和25年)にキハ41055の払い下げを受けてキハ308とした他、1969年(昭和44年)に江若鉄道よりキハ16を譲受し、同番で使用。 有田鉄道 キハ41038・41078の払い下げを受けてキハ205・206として使用。その後一畑電気鉄道よりキハ5を譲受し、キハ202として使用。 別府鉄道 同和鉱業片上鉄道より1両(キハ41057→キハ301)を譲受、キハ101として使用。 同和鉱業片上鉄道 1950年(昭和25年)にキハ41057・41096、1952年(昭和27年)にキハ41071, 1959年(昭和34年)にキハ05 33の合計4両が入線し、キハ3001 - 3003・3006として使用。1967年(昭和42年)に、キハ300形キハ301 - 303・305と改番して後述のキハ310形と区別している。 この内、キハ303は現役最後のキハ41000形気動車として、1991年(平成3年)7月1日の鉄道廃止まで旅客営業に使用された。 水島臨海鉄道(譲渡当時は倉敷市交通局) 1958年(昭和33年)にキハ04 11・04 32の2両の払い下げを受け、キハ311・312とした。 一畑電気鉄道立久恵線 事故廃車の補充として1962年(昭和37年)にキハ04 29を譲受し、キハ5とした。路線廃止後有田鉄道へ譲渡され、キハ202となった。
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