作品と作曲様式とは? わかりやすく解説

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作品と作曲様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 03:35 UTC 版)

パウル・ユオン」の記事における「作品と作曲様式」の解説

ユオン作品は、歌劇ドイツ語リートのほか、4つ交響曲3つのヴァイオリン協奏曲三重協奏曲3つのヴァイオリン・ソナタのほかに、ヴィオラ・ソナタチェロ・ソナタフルート・ソナタクラリネット・ソナタいくつかのピアノ三重奏曲ピアノ四重奏曲ピアノ五重奏曲ピアノ六重奏曲4つ弦楽四重奏曲木管五重奏曲室内交響曲シンフォニエッタがある。現在は器楽曲中心に新し録音進められている。 パウル・ユオンは、チャイコフスキー伝やアレンスキー著の音楽理論ロシア語からドイツ語翻訳し19世紀末ロシア楽壇教育水準の高さを国際的に認識させる上で貢献したが、ユオン自身ロシア音楽の伝統に従っているというよりも、ドイツ・ロマン派音楽の伝統の上立っていた。ロシア音楽の影響は、さまざまな旋法複雑なリズム語法用いた点にかろうじて見出されるにすぎないユオンこんにちブラームスの《ハンガリー舞曲集》の編曲者一人としてしか知られていないが、ユオンこのようにブラームス心酔者であり、この先人の堅牢緻密な楽曲構成発展させることに腐心した小節線規制縛られずに、規則性をもって数学的にリズム組織操作した点において、ボリス・ブラッヒャー可変拍節法の先駆者看做されている。 ユオン旋律にさほど創意示しておらず、複雑きわまる構成手法手伝って作品の性格きわめて晦渋で、とりわけ短調作品においては屈折した印象まぬかれない

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作品と作曲様式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 06:24 UTC 版)

レベッカ・クラーク」の記事における「作品と作曲様式」の解説

クラーク作品大部分ヴィオラを目立たせ、この楽器表現力をうまく利用しているのは、クラーク職業演奏家として長年わたって活躍したからである。クラーク作品のほとんどは、自分自身のために、あるいは彼女も所属していた女性演奏家のみの室内合奏団のために作曲されている(ノラ・クレンチ四重奏団、イングリッシュ・アンサンブル、ダラーニ姉妹など)。国際的な演奏旅行行なっており、特にチェリストのメイ・マクレと共演することが多かったクラーク作品は、20世紀音楽様々な潮流影響されている。クラーク当時指導的な作曲家知っており、中でもブロッホラヴェル作品と彼女の作品比較されてきた。 もの憂いテクスチュア近代的な和声法ゆえに、ドビュッシー流のフランス印象主義音楽とのつながりがしばしば論じられている。クラークの(ブロッホヒンデミット同年出版された)《ヴィオラ・ソナタ》はとりわけ特徴的で、ペンタトニック開始主題分厚い和音濃密な情感緻密リズム的に複雑なテクスチュアなどが認められる。《ヴィオラ・ソナタ》はこんにち部分的にヴィオラ奏者標準的な演目とどまっている。《ヴィオラ・ソナタ》の前年作曲された《眠りの神 Morpheus》は、最初大掛かりな作品であり、これより先の10年間は、歌曲小品ばかりが作曲された。クーリッジ夫人から賞金受けたチェロピアノのため狂詩曲》は、クラークの最も野心的な作品一つで、演奏時間にして約23分、複雑な楽想と、曖昧模糊とした調性感が、曲の気分変化寄与している。この作品翌年作曲された《真夏月夜 Midsummer Moon》は、対照的に軽い小品で、空気揺らめきのような独奏ヴァイオリン旋律線が印象的である。 弦楽器のための作品加えて多く歌曲作曲している。初期作品のほとんどは、独唱ピアノのための作品である。ウィリアム・ブレイク有名な詩作曲した《虎 The Tiger》は、暗く欝々とした、ほとんど表現主義的な作品である。これは、既婚者バリトン歌手ジョン・ゴス激情結ばれた時期に、5年がかりで、他の作品除外してまで取り組んだ作品のであるしかしながらたいていの歌曲は、本質的にむしろ軽い。クラーク初期作品サロン音楽である。クラークは、もっぱら古典的なテクスト採用することを好みウィリアム・バトラー・イェイツジョン・メイスフィールド、あるいは漢詩使って歌曲作曲した1939年から1942年まで作曲活動終焉迎え最後実り豊かな時期に、クラーク作曲様式韜晦なくなり動機調性強調され、より明快対位法的になり、新古典主義音楽影響歴然と現われるうになる近年出版されヴァイオリンヴィオラピアノのための《ドゥームカ Dumka》(1941年作曲)は、バルトークマルティヌーらの東欧民族音楽の影響反映されている。クラーク自身初演した、ヴィオラ独奏ないしはチェロ独奏ピアノのための《古いイングランド旋律によるパッサカリア Passacaglia on an Old English Tune》(1941年作曲)は、トマス・タリス作曲伝えられる旋律に基づき、これは作品通して現われる作品旋法的な趣きがあり、主にドリア旋法によっているが、もの珍しいフリギア旋法にも傾いている。この曲は「BB」なる人物献呈されているが、クラークの姪モードリンや研究者は、具体的に言うとこの頭文字ベンジャミン・ブリテン言及しているのではないか推測している。この頃ブリテンは、恩師フランク・ブリッジ追悼演奏会準備しており、生前ブリッジは、クラークにとって友人であり、ヴィオラ奏者作曲家として有力な先輩でもあった。《前奏曲アレグロ牧歌 Prelude, Allegro, and Pastorale》もやはり1941年完成された、もう一つ新古典主義的な作品であり、クラリネットヴィオラのために作曲されている(もともとは弟夫婦のために作曲された作品である)。1940年代レイフ・ヴォーン・ウィリアムズクラーク親交を結び、彼女の作品特集した演奏会でたびたび指揮することもあった。(ちなみにヴォーン・ウィリアムズブリッジは、互いに作風は全く異なっていたが、ともにスタンフォード門下であり、当然クラーク兄弟子に当たる。) 女性社会的役割――とりわけ自分自身――についてのクラーク見方は、大形式による作品作曲しようとする野心と、折り合い付いていなかった。クラーク作品は、ほとんどが、室内楽小曲歌曲である。周知のように交響曲のような大規模作品欠けており、その才能にもかかわらずクラーク大規模作品作曲しようとしなかった。しかしながらいくつかの合唱曲は、大掛かりに構想されており、わけても詩篇91番》や、シェリーの『ヘラ』による女声合唱のための作品がその代表である。両作品とも、死後出版経て間もなく2003年録音された。 クラーク作品長い間ひたすら忘れられていた。クラーク作品復活は、1976年ラジオ放送局が、クラーク生誕90周年記念したことに始まり近年の研究活動とりわけレベッカ・クラーク協会による活動によって、彼女の名はこのかた聴衆意識戻りかけている。クラーク作品半数今なお未出版のままであり、著作大半並んで相続人個人となっている。しかしながら2000年代初頭に、クラーク作品復活へ関心はとどまることなく、いっそう多く作品録音され復刻されたり新たに出版されるようになり、彼女の作品身近になるような努力続けられている。たとえば2002年には、2つ弦楽四重奏曲と、ヴィオラピアノのため抒情的小品眠りの神》が出版された。後者は、「アントニー・トレント Anthony Trent」という偽名用いて生前プログラム本名明かすのを避けた作品一つである(「トレント作品褒めた評論家が、クラーク名義その他の作品ひたすら無視したという逸話残されている。)。

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