ブリューニック線とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ブリューニック線の意味・解説 

ブリューニック線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/08 16:25 UTC 版)

ツェントラル鉄道」の記事における「ブリューニック線」の解説

路線長:73.79km 開通ルツェルン - アルプナハシュタット(12.98km):1889年6月1日 アルプナハシュタット - ブリエンツ(44.55km):1888年6月14日 ブリエンツ - インターラーケン・オスト間(16.26km):1916年8月23日 電気方式交流15kV 16.7Hz 最急勾配128パーミルラック区間)、31パーミル粘着区間ラックレール方式:リッゲンバッハ(12.76km) 標高:436.0-1001.9m 隧道15箇所 橋梁:7箇所 複線区間アイヒヴァルト - ホルヴ(2.12km) スイス中央部ルツェルン州にあるルツェルン湖(フィーアヴァルトシュテッテ湖)畔のルツェルンからルツェルン湖の支湖であるアルプナッハー湖畔ニトヴァルデン準州のヘルギスヴィールを経由し、そこからオプヴァルデン準州入って南西方向から流れるザルナー川を遡って途中ザルナー湖およびルンゲラー湖のそれぞれ南東岸を経由しその後分水嶺である最高地点1001.9mのブリューニッヒ峠をラック区間超えてアーレ川水系入ってベルン州のメイリンゲンに至りその後アーレ川沿いを南西方向へ下り途中ブリエンツ湖北西岸を経由してブリエンツ湖トゥーン湖挟まれインターラーケンに至る路線である。途中のルンゲルン - メイリンゲン間約13kmはブリューニック峠を最急勾配128パーミルラック区間越え山岳路線であるが、その他の区間はギスヴィール付近に3km101パーミルラック区間がある以外、約50km上の粘着区間のほとんどが最急勾配20パーミル以下の勾配緩やかな路線であり、沿線風景山岳地帯というよりは沿線4箇所で約30km以上に及ぶ湖畔路線牧草地森林といった風景中心となっている。 ルツェルン州州都であり、チューリヒからインターラーケンに至る交通の要所であるルツェルン駅はルツェルン湖畔にあるスイス国鉄との共同使用駅であり、現在では東側2面3線の12-14番線使用し広大な駅構内には約10線の留置線設置されている。ルツェルン駅を出ると市街地南へ進みアイヒヴァルトからは複線区間となり、ホルヴからはアルプナッハー湖岸通り、ホルヴ南からは再度単線となってヘルギスヴィール・マットを経てヘルギスヴィールへ至る。 ヘルギスヴィールはグラスィ・ヘルギスヴィルのガラス工場有名な街で、インターラーケン・オスト方面エンゲルベルク方面との分岐点にあたる駅であり、ブリューニック線沿線ではこの街のみニドヴァルデン準州となっている。ヘルギスヴィールを出てすぐブリューニック線は同線最長全長1185mのロッパー第一トンネル抜けてオブヴァルデン準州入って少しすると、ルツェルン湖最後の港でもあるアルプナハシュタット到達するアルプナハシュタット駅の北側には480パーミル世界急勾配知られるピラトゥス鉄道発着しており、ルツェルン近郊観光地であり、ピラトゥス山の竜伝承知られる標高2132mのピラトゥス山山頂への玄関口となっている。なお、ピラトゥス山にはルツェルン近郊クリエンスからもロープウェイで行くことができる。 アルプナハシュタットからはザルナー川に沿って遡ると、ザルナー湖北端の町であるザルネン至り、その南東岸をたどって湖畔のザルクセンを経由して、ザルナー湖を離れる再度ザルナー川に沿って遡り、ザルクセン湖との中間にあるのがギスヴィールの街である。標高484mのギスヴィール駅は開業時よりルツェルン方面からの区間列車終着駅で、構内には留置線車庫設けられマイリンゲンに次ぐ規模の駅となっており、ギスヴィールからその次のルンゲルン湖北端の標高697mのカイザーシュトゥール駅間2.9kmは最急勾配100パーミルラック区間となっているため、粘着区間専用車両はギスヴィールまでの運行となり、蒸気機関車運行されていた時代はここで粘着区間用の機関車からラック区間用の機関車交換をしていた。 カイザーシュトゥールからは再度粘着区間となってルンゲルン湖南端のルンゲルンの街まで湖の南西岸をたどり、標高751mのルンゲルンから最急勾配110パーミルラック区間2箇所計約3kmでオブヴァルデン準州からベルン州入ってすぐ、ブリューニック線最高地点のブリューニック峠に至る。ブリューニック峠は標高1008mの峠で、ブリューニック線の他に国道4号線通っており、標高比較的低い上に冬季でも除雪が行届いており道路通年通行することができる。また、峠の最高地点のハスリベルクの街にあるブリューニック・ハスリベルク駅はブリューニック線最高地点の駅であり、開業当初から1910年頃までラック区間での列車牽引使用されていたHG2/2形は60パーミル前傾ボイラー装備しており、勾配登りから下りに変わるこの駅で方向転換をする必要があったため、駅構内前後には転車台設置していた。 ブリューニック峠から約4km、最急勾配126パーミルラック区間下った標高595mの地点にあるマイリンゲンアーレ川沿いにある、メレンゲ語源になったという説もある街で、平坦区間にある駅であるが、路線はここでスイッチバックして西方向へ戻る線形となっているほか、構内にはブリューニック線の車両点検整備担当するマイリンゲン工場併設されている。また、この駅から東方向へは1926年建設のオーベルハスリ発電所引込線1946年転用しマイリンゲン-イネルトキルヒェン鉄道路線アーレ峡谷をイネルトキルヒェンまで伸びているほか、マイリンゲン郊外にあるシャーロック・ホームズゆかりのライヘンバッハの滝へ至るケーブルカー連絡するライヒェンバッハ経由してアーレシュルヒトまではマイリンゲン-ライヒェンバッハ-アーレシュルヒト軌道1956年9月16日まで運行していた。 マイリンゲンからアーレ川沿いを下りスイス軍航空隊基地の脇を過ぎるとブリエンツ湖東端にあり、観光のほか木彫で有名で州立木彫学校置かれる街であるブリエンツへ至る。駅は湖岸設置されており、駅の東端そのまま湖の埠頭つながっており、現在でもインターラーケン方面への船舶発着しているほか、駅の北側にはラック蒸気機関車運行している登山鉄道であるブリエンツ・ロートホルン鉄道ブリエンツ駅が設置されている。 路線ブリエンツ出てからブリエンツ湖北西岸をたどって湖の西端至りアーレ川全長165mのアーレ・インターラーケン鉄橋越えてブリエンツ湖トゥーン湖に間にあり、その名が“湖の間”を意味するインターラーケンの街の東側にあるインターラーケン・オスト駅に至る。駅はゴールデンパス・ラインの一部トゥーン経由してツヴェイジンメンへ至るBLS AG路線と、ベルナー・オーバーラント地方ユングフラウ方面へ向かうベルナーオーバーラント鉄道連絡をしている駅であり、駅の北側からBLS AG、ブリューニック線、ベルナーオーバーラント鉄道の順に並んでいる。 スイス国鉄共同使用ルツェルン駅構内 旧駅一部モニュメントとして残るルツェルンルツェルン近郊の1435mm軌間と1000mm軌間の4線区間 ヘルギスヴィール駅 アルプナハシュタットアルプナハシュタット駅で接続するピラトゥス鉄道 ザルナー湖とザルネン市街 1900年前後のザルナー湖とザクセルン市街湖畔にブリューニック線とザクセルン駅 ブリューニック峠から見たルンゲルン湖とルンゲルン市街路線は湖の画面右岸側をたどる ブリューニック線最高地点にあるブリューニック・ハスリベルク駅 ブリューニック・ハスリベルク駅に進入するインターラーケン・オスト行列スイッチバック式のマイリンゲン駅、終端側から本線側を見た写真右手前が貨物ホーム、奥が旅客ホーム左側車両工場 マイリンゲン付近走行する列車 ブリエンツ湖付近走行する列車 ブリエンツ湖畔のブリエンツブリエンツ湖畔のブリエンツブリエンツ駅で接続するブリエンツ・ロートホルン鉄道ブリエンツ湖 ブリエンツ湖ブリエンツ - インターラーケン・オスト間の観光蒸気船BLS AG運行する“レッチュベルク” インターラーケン市街、右がブリエンツ湖、湖の左端部がインターラーケン・オスト駅 インターラーケン・オスト駅

※この「ブリューニック線」の解説は、「ツェントラル鉄道」の解説の一部です。
「ブリューニック線」を含む「ツェントラル鉄道」の記事については、「ツェントラル鉄道」の概要を参照ください。


ブリューニック線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/08 16:25 UTC 版)

ツェントラル鉄道」の記事における「ブリューニック線」の解説

ブリューニック線は開業当初蒸気機関車牽引列車による運行であり、1903年ダイヤでの運行以下の通りで、いずれもブリエンツではブリエンツ湖蒸気船に5分の待ち時間連絡をしていた。 ルツェルン - ブリエンツ間:3往復所要3時間30分 ルツェルン - ギスヴィール間:2往復(うち1往復平日のみ)、所要1時間30分-2時間15分 マイリンゲン - インターラーケン・オスト間:2往復所要25また、1912年ダイヤでの運行以下の通り ルツェルン - ブリエンツ間:6往復所要3-4時間 ルツェルン - ギスヴィール間:1.5往復(うち0.5往復平日のみ)、所要1時間10分-1時間30ルツェルン - マイリンゲン間:1往復所要2時間30分-3時マイリンゲン - ブリエンツ間:0.5往復所要25夏季期間のみ:ルツェルン - ブリエンツ間(急行列車):2往復所要3時間 ブリューニック線は開業以来機関車客車牽引する列車運行されており、当初ルツェルン - ブリエンツ間の所要時間は約3時間30分程度であったが、粘着区間用の蒸気機関車開業当初のG3/3形から、1906-26年に導入されたG3/4形に置き換えられたことにより、1930年には粘着区間最高速度が45km/hから55km/hに、1936年以降は60km/hと次第スピードアップ図られており、1941年電化以降は、Deh4/6形が粘着区間最高速度75km/hで走行できるようになったほか、従来HG3/3形蒸気機関車では13km/hであったラック区間での最高速度も33km/hと大幅に向上し、現在では全線直通のインターレギオがルツェルン - インターラーケン・オスト間を2時間0分(ルツェルン - ブリエンツ1時間39分)で運行している。 また、ブリューニック線では、開業時より数十程度貨車保有して貨物列車運行しており、1916年8月23日にはマイリンゲン - インターラーケン・オスト間、1920年にはルツェルン - ヘルギスヴィール間、1921年1月21日にはヘルギスヴィール - ギスヴィール間にロールワーゲン標準軌貨車積載車)を使用した列車運行可能になった。しかし、2006年12月31日にヘルギスヴィール - ギスヴィール間のロールワーゲン運行廃止となり、また、現在ではツェントラル鉄道自体では貨車保有していない。

※この「ブリューニック線」の解説は、「ツェントラル鉄道」の解説の一部です。
「ブリューニック線」を含む「ツェントラル鉄道」の記事については、「ツェントラル鉄道」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ブリューニック線」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ブリューニック線」の関連用語

ブリューニック線のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ブリューニック線のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのツェントラル鉄道 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS