ニコンF2とは? わかりやすく解説

ニコンF2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 06:52 UTC 版)

ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧」の記事における「ニコンF2」の解説

ニコンF2は、機械式カメラ最高傑作といってよい。毎日新聞社が、「カメラ・レンズ白書」と称してカメラレンズをすべて自前で買いそろえ、千葉大学田村研究室で、徹底的に調べた結果残されている。それによると、ニコンF2の特長は、カメラ自体がたいへん精密かつ堅牢にできており、とくに、ファインダーシャッターが非常に優れていることがあげられる。ニコンF2のファインダーは、100%視野率を持つとされるが、実際に調べると、まさに実画面100%一致する。これを、「驚異的に高い技術だ」と評している。そのようなカメラは他にない。また、見え味にも優れているニコンFも、100%視野率を持つとされるが、精密に調べた記録がないので、正しかどうかわからないまた、シャッター音を解析したオッシロスコープ画像を見ると、ふたつの特長あげられる。まず、シャッターボタン押してから、実際にシャッターが開くまでのタイムラグが非常に小さということである。通常のカメラは、シャッターボタン押してから、0.05秒から0.15秒程度タイムラグ生じてシャッターが開く。ニコンF2は、0.02秒とタイムラグ極めて小さい。また、シャッター音が、急速に収れんするのも特長である。これは、ミラー含めて振動極めて小さいことを示している。このようなカメラは、世界中探してもどこにもない。また、ニコンF2の標準レンズニッコール50ミリF1.4特徴として、次のようなことがあげられるレンズは、共通して絞り開放のときはあまり画質良くなく、5.6程度絞ったとき、最高の画質発揮しそれ以上絞ると、また画質低下する、という性質持っているニッコール50ミリF1.4は、絞り開放のとき、比較良い画質示し、5.6まで絞ってもあまり画質向上しない。それが特徴である。開発時はF'(エフダッシュ)、後にAカメラ呼ばれていた。「ニコンF改良版」と表現される場合もあるが実際に全面的に設計変更されており、互換性保ったファインダースクリーン除いてネジ一本に至るまで全く別の部品使用されている。ニコンF一桁唯一の自社内デザインとなり、最後にして最高峰機械式シャッターとなったニコンFにおいて、ニコンSシリーズ配置踏襲したため「背面寄り位置にあり使いにくい」という声のあったシャッターボタン前に移動しカド取れたフォルムにするなどより手にフィットする筐体となった。裏開閉になったがフィルムマガジンの使用対応したため、フィルム交換などで裏開閉するには底部レバー操作が必要である。シャッター速度10秒~1/2000秒。10秒~2秒はセルフタイマー併用、1/80秒~1/2000秒は中間速度使用可能である。横走りシャッター機は横に動く被写体自然に写し込む特徴があり、電池切れによる影響少ないため、厳冬期においていまだに愛用するプロカメラマンが多い。スピードライトには1/80秒以下のシャッター速度同調する。巻上機構は分割巻き上げが可能で、レバーにはプラスチックの指当てが付く。ニコンF欠点であった望遠レンズ使用時ミラー切れ対策としてミラー大型化され、昇降機構も改良された。その他250長尺フィルム750長尺フィルム対応するフィルムバックとの背板交換絞りリングサーボモーター直接操作する機構シャッター速度優先自動露出撮影可能にした「EEコントロールユニット」など、多く機能利用できるシステムカメラだった。 単にニコンF2と呼んだ場合露出計のないアイレベルファインダーDE-1を装着したタイプを指すが、ニコンF2では当初からフォトミックファインダー搭載のニコンF2フォトミックを標準としており、生産開始当時からTTL測光可能なF2フォトミックシリーズがリリースされた。交換可能なファインダー違いよるもので、外装チタンのニコンF2チタン除けば本体同一である。ニコンF3登場した1980年昭和55年)に生産終了した。 ニコンF2フォトミック(Nikon F2 Photomic 、1971年昭和46年9月発売) - フォトミックファインダーDP-1を搭載したモデル。 ニコンF2(Nikon F2 、1971年昭和46年9月発売) - アイレベルファインダーDE-1を装着したモデル。 ニコンF2フォトミックS(Nikon F2 Photomic S 、1973年昭和48年3月発売) - フォトミックファインダーDP-2を搭載したモデル。 ニコンF2フォトミックSBNikon F2 Photomic SB1976年昭和51年10月発売) - フォトミックファインダーDP-3を搭載したモデル。 ニコンF2フォトミックA(Nikon F2 Photomic A 、1977年昭和52年3月発売) - フォトミックファインダーDP-11を搭載したモデル。 ニコンF2フォトミックAS(Nikon F2 Photomic AS 、1977年昭和52年7月発売) - フォトミックファインダーDP-12を搭載したモデル。 以下は限定モデル。 ニコンF2チタンNikon F2 Titan1979年昭和54年限定発売) - ウエムラスペシャルの経験元にして製造された、外装部品チタン使用したモデル当初2000台とアナウンスされたが後に追加された。チタン加工技術未熟で裏形状形成できなかったため裏鉄製だが後には裏チタンとなった一般モデルの裏アルミニウム製。「Titan 」の文字筆記体入っている物は一般向け。入っていない物は報道向けで「ノーネーム」と俗称される。 ニコンF2 DATA 発売期間昭和51年11月頃から昭和55年まで MF10付き価格236,000受注生産品製造数少なく正確な数字不明だ1000台以下という希少モデルフィルム時刻映し込むデータバックには手巻き式のアナログ時計日付カウンター装備されており、手書きによるデータ映し込むことが出来る。そのため、フィルム室内一部切り抜かれており遮光板入っている点が他のF2と異なる。また製品番号の上DATA文字刻まれる。 以下は特殊モデル。 ウエムラスペシャル(1978年昭和53年)製作) - 植村直己1974年昭和49年)から1976年昭和51年)に渡る北極犬ぞり探検に際して携行した他社カメラ故障したことから日本光学工業に「故障しないカメラ」の依頼がありニコンF2に振動寒さ対策をして開発され特殊モデル外装チタン採用した最初カメラとなった1978年昭和53年犬ゾリ単独行北極点到達した際に携行され故障なく動作数々素晴らし記録写真残した高速モータードライブカメラ - 専用モータードライブMD-100と固定式ハーフミラー採用10コマ/秒の連続撮影が可能。

※この「ニコンF2」の解説は、「ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧」の解説の一部です。
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