初期レンズ群からAi化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 01:10 UTC 版)
「ニコンFマウントレンズの一覧」の記事における「初期レンズ群からAi化」の解説
初代ニコンF用に発売されたレンズはマニュアルフォーカス、自動TTLサポートなしのものであった。ニコンFが原則完全自動絞りを売りとしたため、ほとんどのレンズが「ニッコールオート (Nikkor Auto)」と呼ばれる自動絞りの製品であるが、一部特殊用途レンズは性能を最優先するためにあえて手動絞りを採用している。フォトミックファインダーとの連動用に、絞りリングF5.6付近の位置にいわゆる「カニの爪」と呼ばれた外爪を備える。 他社が内蔵TTL採用に合わせてマウント変更や拡張へと向かう中、ニコンはレンズ装着時に絞りリングを手動で開放絞りと最小絞りを往復させ、外爪を通じてカメラボディに情報を伝達させる方法によってマウント設計をそのままに内蔵TTL対応を果たす。しかしさすがに強引な手法という感は否めず、1977年にAi方式 (Automatic Maximum Aperture Indexing ) という開放F値を自動でカメラボディに伝達する拡張が行われる。Ai方式誕生時のキャッチフレーズは「ニコンを変えずにニコンを変えた」。この際旧来のレンズについてもニコン持ち込みによるAi化改造が1997年まで行われており、互換性はほぼ維持された。 ニコン初の絞り優先AE機であるニコマートELが外爪方式であったように、Ai化にかかわらず絞り優先AEは可能であった。シャッタースピード優先AEやプログラムAEに関しては、ニコンF2フォトミックS等で絞りリングを駆動する方法が採用されたものの、消費電力等に問題があり、これを改良したのがAi-Sレンズである。またAi-Sレンズでは、プログラムオートと望遠レンズの組み合わせ時にシャッタースピードを高速側に自動シフトするため、望遠系レンズに伝達用の突起が設けられたが、この時点でFマウントの機械的な拡張は完了し、現在ニコンから販売されているマニュアルフォーカスレンズは全てAi-S互換のものとなっている。
※この「初期レンズ群からAi化」の解説は、「ニコンFマウントレンズの一覧」の解説の一部です。
「初期レンズ群からAi化」を含む「ニコンFマウントレンズの一覧」の記事については、「ニコンFマウントレンズの一覧」の概要を参照ください。
- 初期レンズ群からAi化のページへのリンク